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想いを語り見つかる同じ景色を分かち合う仲間

挑戦を支える全国各地の皆様に光を当てるSupporter Interview。今回のインタビュー対象はUWC ISAK JAPANにて熱量高く行動を続けられている灘田 暖さん。仲間と共に新しい価値を生み出す想いについて伺いました。


── Danさんの自己紹介をいただけますか?

僕は、社会の課題を解決するチェンジメーカーを輩出することをミッションとして掲げている UWC ISAK JAPNという学校に通っている高校三年生です。


── そちらでどのような取り組みを?

現在は高校を中心に大きく三つの活動に取り組んでいます。一つ目は Rediscover ISAKというポッドキャストプラットフォームの運営です。僕が現在通っているISAKは、約80ヶ国から様々な背景や物語を持った人達が集まったコミュニティで、十人十色のISAK生の物語をインタビューしSpotifyで発信しています。

十人十色のISAKメンバーを世界に発信するDanさん


── 物語の共有プロジェクトというわけですね。二つ目は?

二つ目はISAKと軽井沢の街を繋げるプロジェクトです。ISAKは、軽井沢に位置しているものの、全寮制ということもあって生徒が地元の人たちと繋がる機会があまりないんです。なので、ほとんどの生徒が軽井沢に住んでいる感覚がないんですよね。だから「軽井沢町が好きですか?」と聞かれても「いや、ISAKに通っているだけで、実は軽井沢については何も知らないんですよね〜」としか答えられない(笑)


── それは勿体ない(笑)

日本人の僕としては、世界から軽井沢まで来て3年間を過ごすなら、軽井沢の歴史や文化に触れたりして、軽井沢を自分のアイデンティティの一つにしてほしいなと思ったんです。それがきっかけとなり、軽井沢の町とISAKが交差する機会を作るプロジェクトを始めることにしました。そのために、様々な取り組みをこれから始めていきたいと考えています。


── 軽井沢とISAKの接点作り。最後は?

StartupWeekend(以下SW)軽井沢の開催ですね。学校の同級生や後輩、そして日本の教育に自分たちが届けられるインパクトはなんだろうと考えた時、SWをISAKに持ってくることが一番に浮かんだアイディアでした。


── 自分たちが届けられるインパクト。

今回のISAKでのStartup Weekend の開催テーマはぶち上げでした。世界50カ国に加えて、全国から集まったの人材と共に社会をぶち上げる!そんな想いが僕たちにはありました。日本ぶち上げとは、日本人が母国の文化や歴史といった日本特有の価値に気付き、それを元に新たな価値を生み出すことだと僕は定義しています。これはSW宮崎に参加した際、よりいっそう明確になったんです。

持っていた想いを明確にすることができたSW宮崎(2023)


── 続けていただけますか?

僕は中学三年間、香港で過ごしていました。そして日本に帰ってきた時、昔からの友人たちと話していて、彼らが僕と関わることで劣等感を感じていることに気付いたんです。自分たちは英語が喋れない、世界で学んでいない、ありきたりな教育を受けてしまっていると。


── 世界を知ってしまって抱く劣等感。

インターナショナルスクールに通っていた身としては、このような考え方が正しいとは思いませんでした。海外で暮らしたら人生が豊かになるか?英語が使えたら勝ち組か?大切なことはそこではなく、自分自身の価値軸を持っていることです。そして次に重要なのが、その軸を異なる価値観と組み合わせて、新たな軸を築いていくことだと思います。


── 異なる背景の方々との価値の組み合わせ。

僕が半年前にSW宮崎に参加した時に、40代のサラリーマンのまなぶさんという方と同じチームになりました。僕がその方と3日間で作り上げた事業アイデアは、地方の料理研究家と旅行者とを繋ぎ合わせて、その地方ならではの料理体験を提供するサービスでした。このアイデアは転勤族で各地を渡り歩いてきた彼の経験と、海外在住経験、食べ歩き好きの18歳の僕から見た日本の郷土料理の価値、その2つの背景の交差点があったからこそ生まれました。

異なる背景の交差点から価値創造


── 交差点からの価値。

けれども、普段の日常では、異なる背景を持った人達と本気で交わる機会は滅多にありません。駅前で、一緒に日本を良くするアイデア作りましょう!と呼び掛けても誰も耳を貸してくれないですし、もし仮に集まったとしても年齢や立場といったものが邪魔をしてきっと本気で語り合えない。


── 中々に実現しない本気の交わり。

けれどもSWというプラットフォームを使えば、世代間を超えた交差が実現します。なぜなら、3日間で共にビジネスアイディアを作り上げるというゴールに向かって、ものすごく大きな熱量が生まれるからです。なので、SWをISAK生、これから日本社会を作っていく同世代、年上世代の方々を巻き込んで開催することは、日本ぶち上に一石を投じられるのではないかと考え企画しました。


── そんな想いを元に開催したSW軽井沢、如何でしたか?

目標をどれだけ達成できたかはまだ未知数ですが、参加された方々が「思いに向かって行動する大切さに気付けた」「本当に自分が取り組みたいことを思い出した」と懇親会で熱量高く語っている姿を見て、開催して良かったと感じました。やはり行動を起こすことや違う立場の人たちと想いを語り合い交わることから新しい価値は生まれるのだという体験にもなりました。

行動を起こし、将来の日本が盛り上がるための一石を投じたSW軽井沢(2023)


── 交わりから新しい価値。

例えば、今回優勝した古代布チームは、高校生リーダーの持つパッションに対し、社会人メンバーが持っているスキルやネットワークを組み合わせてアイデアをカタチにしていました。この事業は、それぞれ異なる個人の特色が交差したからこそ形作られたと思っています。


── 組み合わせから形作られる未来、素晴らしいですね。そんな風にしてアイデアをカタチにする際には、Danさんは何が大切だと考えていますか?

僕はスピードだと思っています。何かアイデアを思い付いたら、すぐに行動・言語化して、他の人に話す。そうして頭に浮かんだことを行動に移すことで、自分の熱意も高まり、フィードバックを貰え、アイディアがどんどん形になっていきます。ただ自分がじっくりと考えて、戦略を練るのが苦手な性格で、じっとしてられないというのもあるんですけどね(笑) 


── 逆にアイデアを支える側は何に気を付けるべきでしょうか?

大きく分けて二つあると思っていて、一つ目はたくさんの問いを通じて、支える人を深く理解することではないでしょうか。その人の目が輝く瞬間、その人を突き動かしているものを見つけることができれば、アイデアを実現することでどんな景色を見たいのかも明らかになるので、より詳細なサポートもできるようになると思うんです。あともう一つは、愛ですね。

愛を持って人と接し続けるDanさん


── 愛。その心は?

やっぱり、夢に向かって走り続けていると、大変なこともあると思うんです。そんな時に、愛を持って支えてくれる人がいると、前に歩き続けられることもできると思います。支える側が愛を持って接することで、挑戦する人は自分自身の決断は正しいんだ、と確信してチャレンジを続けられる。


── そんな方々が集うコミュニティを育てるには何を心掛けるべきでしょう?

挑戦者と支援者が交差するコミュニティ作りで重要なのは、そこに集う人たちの想いが常に共有され続けることだと思います。SWのピッチと同じように、想いに共感した人たちが集まった時に初めて、景色を描くことができます。コミュニティもきっと同じ。全員がお互いの目がキラキラと輝いている瞬間を見つけて、その表情や感情を言葉に落とし込んで、それらを分かち合うことでパッション溢れるコミュニティが作られていくのだと思います。

情熱を言葉に落とし込みコミュニティを作られるDanさん


── 言葉に落とし込むことからコミュニティが作られる。それではDanさんから、ISAKの仲間たちにメッセージをいただけますか?

続きは下記よりお目通しください。


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