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火を起こす工夫たち

 冬になると、お風呂の火入れを思い出す。寒い中、長屋に薪を取りに行き、竈の中に薪を組み上げ、新聞紙を入れ、マッチをこすり、無事に火が落ち着くまで相手をする。五右衛門風呂の我が家ではそれが当たり前だった。

 振り返ってみると非日常が日常だった思い出だけれども、竈への火入れは大事なことを教えてくれた。火を起こす瞬間こそが最も大事だと。起こしさえすれば、後は定期的に薪をくべ続ければ問題なく熱は続いていくと。

 今、自分はこうやって文章を書き連ねているけれども、その一つ一つは薪と同じ。たった一つの小さな薪で火が付くだろうか?残念ながら答えは否。両手に持ち切れないぐらいのたくさんの薪を持ってきて、それを竈に入れていく必要がある。

 そこから鑑みるに、数量が必要。月に一度の文章ではなく、週に一度の文章ではなく、それこそ毎日欠かすことなく。

 今、自分はこうやってポエムを綴り続けているけれども、その一つ一つは薪と同じ。もし仮に薪が湿っていれば火が付くだろうか?残念ながら答えは否。乾燥した火と相性の良い薪を選び取るからこそ着火する。

 そこから鑑みるに、貢献が必要。思い付きのポエムではなく、自分が繋がっている皆様の興味関心に沿ったものを。

 今、自分はこうやって投稿を続けているけれども、その一つ一つは薪と同じ。もし仮にマッチだけであれば火が付くだろうか?残念ながら答えは否。火種を育てる新聞紙があるからこそ、きちんと火は燃え広がる。

 そこから鑑みるに、ご一緒が必要。自分一人だけで投稿を作り続けるのではなく、出会い言葉を交わす中から熱いモノを。

 火を起こしていこう。数量から。貢献から。ご一緒から。ちなみに五右衛門風呂は冗談抜きで火傷し易いので、もし古民家で挑戦する時にはお気をつけくださいませ。

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