二重作 拓也

格闘技ドクター/スポーツ安全指導推進機構代表/ほぼ日の學校講師/『Words Of P…

二重作 拓也

格闘技ドクター/スポーツ安全指導推進機構代表/ほぼ日の學校講師/『Words Of Prince』アメリカアマゾンsoul部門1位 最新刊『可能性にアクセスするパフォーマンス医学』。

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  • 紫本主義

    弱いからこそ強くなれる。拙書『強さの磨き方』を公開。

  • パフォーマンス医学

    可能性にアクセスするパフォーマンス医学

  • プリンス!プリンス!プリンス!

    ミネアポリスが生んだ現代のモーツアルト、プリンス。

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    テクノロジーと人間、終わりなき旅。

  • 北九州 Kitakyushu

    我が故郷、北九州。その魅力と可能性を探していきたい。

最近の記事

糸井さんと羽生さん⑨ ~表現と時代~

ほぼ日さんでの糸井重里さんと羽生結弦選手の対談、Day9。 すぐには伝わらなくても、 人の価値観って、そうやって、 変わっていくものでもあって。(羽生さん) 本人からすると妥協だったかもしれないものが、 一番、人の心を動かしたりもするし。(糸井さん) このあたりの話、僕は大好きだ。 僕の場合は規模も範囲も小さなものだけど、それでも「何かを表現する難しさ」には日々向き合わざるを得ない。そしていつも壁の前でジタバタしている。 でも、おふたりのようなトップランナーでも、そ

    • 本気の魂は老いることはない

      田原総一朗さんの卒寿(90歳)のお祝い、そして新刊全身ジャーナリストの発刊記念パーティーに出席してきました。 お声かけいただいたときは、びっくりしました。 正直、「僕が行ってもいいのだろうか?」 と思ったわけですが、でも、気にかけていただけたことが、とっても嬉しくて。パブリックな場に出る時の「Tシャツにスーツ」で会場である早稲田のリーガロイヤルホテルに向かいました。 受付をすませパスをいただき、中に入ると・・・・・ もう完全に朝まで生テレビ・リアル拡大版状態。 「

      • 糸井さんと羽生さん⑧ ~残るよさ/消えちゃうよさ~

        ほぼ日さんでの糸井重里さんと羽生結弦選手の対談、Day8。 「現代人が1日で受け取る情報量は、江戸時代の1年分、平安時代の1生分」 とも言われる未曽有の情報洪水社会。 「そんなことを書いてどうするの?」 敬意も、品位、矜持も見当たらない「煽り」「ゴシップ」「偏向」が拡散されてしまう。 ネガティヴな情報ほどキャッチしやすい脳の特性も相まって、信じる人が多ければ、ウソもホントになる危うい時代。 伝えたいメッセージも情報の洪水に飲み込まれてしまう。 そんな中、テーマは

        • 最強の侵略者2代目・山口翔大選手×Dr.F③ ~物語と人対人~

          Dr.F 山口選手は小学生の頃から30代に至るまでずーっとチャレンジを続けてきて、「強くなりたい」というモチベーションがなくならないのはどうしてですか? どうしてそんなに強くなりたいんでしょう? 山口 僕が「強くなりたい」と思う理由をひと言で言うと、男に生まれたからやと思うんですよね。ただ、なぜ挑戦を続けているのかという理由は、簡単に言うと「中毒」なんですけど(笑)。  僕は漫画が好きで、『ドラゴンボール』だったり『ONE PIECE』だったりといろんな作品を読んでるんで

        糸井さんと羽生さん⑨ ~表現と時代~

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        記事

          糸井さんと羽生さん⑦ ~環境と創造~

          ほぼ日さんでの糸井重里さんと羽生結弦選手の対談、Day7。 フィギュアスケートの過酷さに続いて、 練習環境の話題となる。 フィギュアスケートって、練習しようにもまず、 「氷がないとはじまらない」というのは、 なかなかたいへんなことですよね。(糸井さん) あー、これもまた、言われてみればそうなんだけど、ほとんど意識したことなかったなぁ。糸井さんの言葉はいつも、見えていないけど大切なところに光を当ててくれる。 想像の翼を広げ、氷山の水面下までやさしく理解してくれる大人の存

          糸井さんと羽生さん⑦ ~環境と創造~

          糸井さんと羽生さん⑥ ~進化の時~

          ほぼ日さんでの糸井重里さんと羽生結弦選手の対談、Day6。 アスリートも、ミュージシャンも、俳優も、パフォーマーも、 表現の場はあくまでも「本番」である。 だから「練習における本音」が公に語られることは案外少ない。 練習に全てがあるのだから、練習に関しては完全非公開のプレイヤーも少なくないし、中にはメディア用の受け応えをしているケースもある。 何かで「勝っていく」とは、シェア、発信、共有、拡散とは逆のベクトルを聖域としてもつということかもしれない。だから「プレイヤーが

          糸井さんと羽生さん⑥ ~進化の時~

          糸井さんと羽生さん⑤ ~羽生結弦という芸術~

          ほぼ日さんでの糸井重里さんと羽生結弦選手の対談、Day5。 仙台のアクティヴな少年ファン、科学の言葉を駆使するアスリート、被災地を背負うヒーロー、応援を力に変えるエキスパート、感謝を体現するジャンパー、MOTHER2の優良プレイヤー・・・。 唯一無二の多面体・羽生結弦さんに、やさしく光を当てる糸井さん。 技術点じゃなくて芸術点のことでいうと、 羽生さんは自分の表現について、 どんなふうに考えていますか。(糸井さん) スッと差し出された問いから 今度は「芸術家・羽生結弦

          糸井さんと羽生さん⑤ ~羽生結弦という芸術~

          最強の侵略者2代目・山口翔大選手×Dr.F② ~10代のマインド~

          Dr.F 山口選手は、練習面においてもいろんな試行錯誤を積み重ねながら、フルコンタクト空手の歴史に名を残し、そこで満足せず今度は空手界を背負って、グローブを着けて新たなフィールドで勝負している。これは、なかなかできることじゃないですよ。 ──本当にそうですね。 Dr.F 「空手王者」という実績はそれとして、「そこから学んだものを生かして次の舞台でも見せるぞ」ということを現在進行形でやっているのは素晴らしいことです。  山口選手もそうだし、石井慧選手もそう。那須川天心

          最強の侵略者2代目・山口翔大選手×Dr.F② ~10代のマインド~

          糸井さんと羽生さん④ ~名刀と妖刀~

          ほぼ日さんでの糸井重里さんと羽生結弦選手の対談、Day4。 「羽生結弦物語」っていうのが仮にあったとしたら、 少年のころはミラーニューロンの強さで 憧れているものに近づいていって 技術がどんどん磨かれていきますよね。 そのなかで、人格はどうなっていくんですか。 きわめて自然な流れから、テーマは「人格」に辿り着く。 これはもう心と心の対話だろう。 糸井さんの包容力、羽生選手の真摯さ、ほぼ日さんというポジティヴな場があってのこと、というのはもはや大前提として。 おふたり

          糸井さんと羽生さん④ ~名刀と妖刀~

          最強の侵略者2代目・山口翔大選手×Dr.F① ~練習量~

          ──待望の顔合わせでの対談が実現となって、非常に楽しみです。 Dr.F 山口選手、お忙しい中本当にありがとうございます。私も本当に今日が待ち遠しかったです。 山口 こちらこそありがとうございます。僕もどんなお話が伺えるか、楽しみにしていました。よろしくお願いします。 ──そもそもお二人の親交が始まったのは、いつ頃だったのでしょうか? Dr.F 初めて会ったのは確か2009年頃だったと思います。格闘技医学をテーマにしたイベントを各地で行っている中で、「格闘技の関西まつり

          最強の侵略者2代目・山口翔大選手×Dr.F① ~練習量~

          紫本2―7 孤独のメッセージ

           ここまで、今までマイナスと捉えられがちであったネガティヴな感情やストレスについて考えてきました。それらもじつは私たちの前進につながるものだったことがわかると思います。では、「孤独」はどうでしょうか? 人はもともと群れたがる生き物です。 大勢集まれば、必ず派閥が生じますし、学校などでも、いつも行動を共にするグループが自然発生します。 「世界はひとつ」「人類は皆兄弟」と人類愛を説く高僧や聖職者の方々も、無差別に機関銃を乱射する過激な人たちと一緒に生活しているわけではありま

          紫本2―7 孤独のメッセージ

          糸井さんと羽生さん③ ~ジャンプと重力~

          ほぼ日さんでの糸井重里さんと羽生結弦選手の対談、Day3。 拝読して僕の脳裏に浮かんだのは「ある男の言葉」だった。 その男は、平和を希求し、戦乱の世を終わらせた。 もし彼がいなければ、歌舞伎も、相撲も、落語も、今の形にはなっていなかっただろう。 その男は、湿地帯だった東京を開拓した。 もし彼がいなければ、半蔵門線も、東京ドームも無かったし、日比谷は入り江のまま、羽田は海の中だっただろう。 その男とは徳川家康公。 「人の一生は重荷を負うて遠き道を行くがごとし」 背負

          糸井さんと羽生さん③ ~ジャンプと重力~

          糸井さんと羽生さん② ~実践哲学・実践科学~

          ほぼ日さんでの糸井重里さんと羽生結弦選手の対談、 Day2である。 その間の変化というか、 羽生さんが「ありえるかも」っていうふうに なりはじめたのって、 どういう感覚だったか覚えてます?(糸井さん) まず、この質問には痺れた。 「夢が夢のままか?」 それとも 「夢が現実になるか?」 まさに、乗るか、反るか、の分岐点における「心」について問いだからだ。 さすが、糸井さんだと思った。 そして、この質問に対する羽生結弦選手こたえがこれだ。 ただ、ぼくの場合は、

          糸井さんと羽生さん② ~実践哲学・実践科学~

          糸井さんと羽生さん① ~つなぐ回線~

          新しい季節に、これ以上相応しい企画があるだろうか? 「ほぼ日」でスタートした、 糸井重里さんと羽生結弦選手の対談のこと。 心の中で梅も、桜も、咲き誇る。2024春祭りの開幕だ。 時代の先端を駆け抜けてきた唯一無二のふたつの個性が、ひとつの画面に収まっている。これは喩えるならば、モハメド・アリとデヴィッド・ボウイが一緒にいるようなもので、 「ああ、なんと幸せな時代に生きているのだ」 と感じさせるに十分なおふたりである。 なんせ、読んだ人全員が「時代の目撃者」になれる

          糸井さんと羽生さん① ~つなぐ回線~

          紫本2-6 ストレス上等

          世の中には「どうやってストレスを減らすか」「いかにしてストレスから自由になるか」「ストレスフリーな生活」といった情報が溢れています。私もどうすればストレスを減じられるかをずっと考えてきました。ここでは物理的、機械的ストレスではなく、心理的ストレスについて記していきます。 数年前「ストレスに対しての考え方」自体を一変させてくれる書物に出逢いました。健康心理学者、ケリー・マクゴニガル博士の『スタンフォードのストレスを力に変える教科書』(神崎朗子訳、大和書房、2015年)です。

          紫本2-6 ストレス上等

          視る‐06 顔認識と表情筋群

           東京ドームに集まった人の群れの中で同級生を見つけるとか、旅先でたまたまお世話になった先輩に出くわすとか、どう考えても偶然としか思えないような超低確率な出来事を経験することがあります。  これは人間が得意な「顔認識」のなせる技です。  私たちは5人の顔写真、5枚の中から、自分の家族の1枚の顔写真は瞬時に、そして容易に判断し選ぶことができます。では5人の膝の写真から、自分の家族の1枚の膝写真を選ぶのはどうでしょうか? おそらく顔の時よりも時間がかかる、もしくは間違ってしまう

          視る‐06 顔認識と表情筋群