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Xデザイン学校(UX)ビギナーコース #10

授業概要

今回の授業は半年間続けてきたXデザイン学校ビギナーコースの最後の授業であり提案の発表を行った。
評価としては一緒に作り上げてくれたDチームのメンバーに申し訳ないことをしてしまったという思いだが、急遽自分が差し込んだ提案にも同意してくれ、忙しい仕事の合間や夜遅くまで作業してくれたり、家族をサポートしながら作業してくれた皆さんには感謝の思いでいっぱいです。本当にありがとうございました。

総評考察

結果として自分がいろいろ考えてマネタイズの弱さを補強しようとした箇所が仇となってしまった。と言ってしまうと簡単に終わってしまうので指摘を整理していくと下記のようなフィードバックだったと理解した。

見て聞いたことを切ってはっただけ
一番最初の企業情報のインプットが疎かになっていたと思う。例えば、監視カメラによる顔認識技術のような独自性になりえるような情報や、その企業が今まで何にリソースを投下してきたのかなどの文脈理解が足りていないように感じた。それは企業サイトにも記載があるし、必要であれば追加のヒアリングなどを試みるべきだっただろう。
また資料上の伝え方にも原因があったと感じたのだが、ユーザーからのインサイトにリアリティが無かったことも大きかった。

新しい組織を作ることのリスク
ビジネスモデルの設計上企業側に新しい営業組織やアプリケーションの開発組織を立ち上げる必要性が生じてしまった。部分的に外注や提携で乗り切れる部分もあったが、そもそも外注をコントロールする人材をリクルーティングしなければならないので、そこは確かにリスクが大きい。

マーケット規模と技術難易度
これは打ち上げでイズミさんと会話したことだが、顔認識制度がどれくらいかなのかや、群衆の顔認識を同時に行い精緻に表情を読み取りかつ、そのデータを元にしたソリューションが本当に技術的に可能なのか?技術的に確信がないことを提案していいのかという問いに対し「そこに適切な課題設定とマーケットがあれば資金は投下され技術研究はされる、しなければならない」という話が割と核心かなと感じた。自分の良くないところとして「落とし所」を意識しすぎてしまう癖がある。それは提案の時間軸や規模によっては必要なのかもしれないが、企業の今後を変えるような提案においては「落とし所」による判断をしてはいけなかった。

かなり余談だが講評の中でカラオケ屋の売上に関してのエビデンスは下記。
カラオケ業界 売上高ランキング

振り返り

Xデザイン学校を何故受講したのか?授業一回目ブログで触れているのだが、自分は社会人のキャリアをグラフィックデザイナーからスタートした。壮大に振り返るが、デザイナーを志した理由としては14歳頃から16歳頃まで引きこもりをしており、その時期に大切な人の死があり、それを受けての自己表現をすることへの責任感のようなものが芽生え、デザインと出会い、社会との繋がりを取り戻せた経験があり、一生デザインという概念に足を向けて寝られないくらいの思い、感謝があり10年間以上デザイナーとして生きてきたという経緯がある。
一生デザイナーとして生きていくと思っている中で、4,5年ほど前からUXのような単語を耳にするようになり、漠然と市場価値の高さからUXデザイナーになりたいと思うようになっていた。だが世の中のドキュメントを見てもいまいち全体像がつかめず、またUXワークを行ってもそのワークに対する評価ができないためXデザイン学校へ通ってみようと考えた。

それに、ここ数年非常にもやもやとしていた事がある。3年ほど勤めたラクスルでは入社時こそWEBデザイナーだったが、サービスを本当に良くしたいと考えたときに、狭義のデザインで解決できることは少なく、結果的にオペレーショングループやシステム開発部署に異動しサービスの改善を行ってきた。組織におけるユーザー体験を定義するのは誰か、どの部署なのか、みたいな問いがずっと解けてはいなかった。

半年通った差分

改めて授業一回目ブログの伏線回収をするが、この半年でUXの概要に触れた上で自分なりに出した解は「デザイナーという職業を忘れる」ことだ。

“You must unlearn what you have leaned.”

サービスやプロダクトのユーザー体験を良くしようと考えたときにはインターフェイスだけでなくカネ・ヒト・モノ・システムなど大きく流れを変えなければいけない。組織においてそれらをコントロールしようとしたときに、デザイナーというスタンスを取った場合、私自身は非常に動きにくかった。また単純に時間の使い方も大きな要因ではある。

最後の2ヶ月間ほどの期間に転職活動を行い、結果的にプロダクトオーナーのチャレンジをさせていただけることになった。一つのサービスに責任を持ち、チームでサービスを作っていくポジションだ。半年の中で自分なりの解を出し、その解を正解に導いていくためのチケットを得られたことがこの半年での大きな差分だと思った。

最後に

今の会社に入社するまでのキャリアは市場ベースで考えている部分が大きかった。紙媒体からWEBへ、受託会社から事業会社へ。しかし今回はキャリアチェンジするにあたり、自分の中のストーリー作りに苦労したところもあった。浅野先生と2人で飲んだ際、UXについて何年も日の目を見なかった時期もあったが、自分が正しいと思うことに時間を費やして研究し続けてきたと聞いた。

今35歳を過ぎ、自分のスキルアップも大切だが社会への影響を意識したいとも考えるようになった。例えば、自分がデザインに出会って人生を変えられたように、他者にもそういった再現性を持たせることができればと思う。成長に再現性をもたせ、そういった仕組みを作ることにこれからの数年は時間を投じていきたい。

ビギナーコースを受講の皆様、本当にお疲れ様でした!

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