渓響

男。大学1年生、短歌1年生、プログラマ1年生。週に1回泳いでます。つくば現代短歌会 所…

渓響

男。大学1年生、短歌1年生、プログラマ1年生。週に1回泳いでます。つくば現代短歌会 所属。先天性両側感音難聴。高3の夏、短歌沼を知る。憧れは中澤系。

マガジン

  • 土曜日は一首評

    土曜日に、好きだなと思った歌の感想をかきます。なるべく毎週更新を目指します。目指すは100首。短歌を読む、とりわけ評をするのがすんごい苦手なので、ちょっとした一首評練習も兼ねています...とはいえ肩の力抜いて、ゆるーくやるつもりです。時代・作風・作者の性別などが偏りすぎないように、幅広く鑑賞したいです。

  • 短歌連作

    外部SNSや短歌新人賞に応募した短歌連作を掲載します。新人賞に応募したものについては、応募したものよりも短歌を削ったり増やしたりする場合がありますが、その際はその旨を明記します。 (※ここで掲載した短歌については引用等を積極的に歓迎します!感想いただけると嬉しいです☺️)

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【新人賞所感】「短歌研究新人賞に、30首連作を応募したことがある人」になってしまったこと、など11の所感

1. さっき、短歌研究新人賞に作品を応募した。 あとは短歌研究社に作品が届くまでのあいだに、なんらかしらトラブルが起きてしまうことがないように願うばかりだ。 とにかくこの連作の最終稿が出来上がったときには、くぅ~疲れましたw これにて完結です!って気持ちになった。 2. 新人賞に限らず、連作を作ろうとするときはいつも脳内に憧れの歌人を想像し、あるいは、実際に彼らの歌集を読んでから筆を進める。具体的には中澤系・伊舎堂仁・佐クマサトシ・鈴木ちはねなど。 しかし、ぼくの心

    • 【土曜日は一首評】 狂ってる?それ、褒め言葉ね。わたしたちは跳ねて、八月、華のハイティーン/青松輝『4』

      青松輝。東京大学理科Ⅲ類の現役大学生で、YouTube上では「ベテラン中学生」(ベテランち)として活動する。グループYouTuber「雷獣」の、ほとんどリーダー的な存在でもあり、その傍らで東京大学Q短歌会に所属し、青松輝名義で歌人としても活躍している。 なにを隠そうぼくは、青松チルドレンだ。 去年の夏、雷獣の動画「【灘卒】メンバーの中に国語の天才を見つけました」で現代短歌の存在を知った。中澤系も伊舎堂仁も、ここで出会ってから、ずっと好きな歌人だ。 さらに第一歌集『4』は、

      • 【土曜日は一首評】少しずつ嫌いに傾きゆく人に手品をわれは見せているなり/花山周子『屋上の人屋上の鳥』

        『桜前線』をたのしむときは、短歌の方を先に見てから、山田航氏の解説を読むようにしている(本の構成は解説→短歌の順になっているけど)。 今回、花山周子の短歌を読み終えたあとに彼女が美術大学出身だとわかって、やっぱりそうか、という気持ちになった。それはもちろん、彼女が絵画をテーマにした歌、たとえば〈デッサンのモデルとなりて画用紙に十字よりわれの顔は始まる〉とか〈美術館を巡り巡って落ちゆけるわが内臓は深海にある〉を詠んでいるからというのもある。んだけど、それ以上に、もっと感覚的に

        • 【土曜日は一首評】シャツに触れる乳首が痛く、男子として男子として泣いてしまいそうだ/しんくわ『しんくわ』

          歌葉新人賞というものがかつてあったということは、以前からなんとなく認知していた。認知していたというのは歌人の紹介欄のところに、「第◯回歌葉新人賞 次席」みたいな説明があったのを見かけたことがあるかも程度で、しっかり調べたことは一度もなかった。 このあいだ歌葉新人賞について詳しく知る機会があって、それで改めてちゃんと調べてみた。主な受賞者は 増田静・笹井宏之・斉藤斎藤...、そして選者は一貫して穂村弘・加藤治郎・荻原裕幸の3人とのことで...。 なんだ、このロマンある賞は!

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          【土曜日は一首評】 核発射ボタンをだれも見たことはないが誰しも赤色と思う/松木秀『5メートルほどの果てしなさ』

          この短歌に出会う前の自分に「核発射ボタンってどんなのだと思う?」となにげなく訊いて、それを絵に描かせてみたい。そして画用紙にまんまと描かれた赤いボタンをみて、大笑いしたい。 ◇ この短歌は、どアタマからインパクトのあることばがくる。 「核発射ボタン」という語には、少なくとも聞き覚えはない。ただし核兵器・原子爆弾といったものの発射を許可する装置としてのスイッチのようなもののことを言っているのだということはもちろんわかる。 核兵器が世の中にある限り、核の発射を許可するよう

          【土曜日は一首評】 核発射ボタンをだれも見たことはないが誰しも赤色と思う/松木秀『5メートルほどの果てしなさ』