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名作を観て感動しなかった自分に不安を覚えた

1986年公開のアメリカ映画「スタンド・バイミー」を観た。

大好きなリバー・フェニックスが主人公の親友の少年役として出演している。

内容としては、少年達が地元民に囁かれている「あの場所には少年の死体があるらしい」という、話の事の真相を確かめに、徒歩で片道30キロの長距離を移動する。途中にはコヨーテ彷徨う山道や、狂犬のいる鉄くず置場など難所があるが、力を合わせ乗り越えて目的地に辿り着く(と、思う)冒険ストーリーだ。

映画のタイトルを聴いただけで主題歌が浮かぶ、そんな有名な映画だし、私にとっては有名なのにまだ観ていない映画のひとつであった、温めてきた作品ということだろうか。

それだけに自分の中のハードルが高かったのか、あまり感動しなかった。

もちろん迫り来る機関車から少年4人が逃げるシーンは迫力があったし、無邪気な少年達にもそれぞれ抱えている悩みがあったり、焚き火を囲みながら語り合ったり、大喧嘩したり、と見どころは多い。

観終わると結構呆気なかった。思い起こすのはああ、自分の幼少期にもこんなひと夏の思い出のような、甘酸っぱくて切なくなる経験があるなあというくらいだった。きっと誰しもが心に暖めているような経験だ。後にも先にもその時しか感じなくて。

だけど胸を打つような大きな感動は無かった。そういえばこんな事あったよなーくらいだった。スティーブンキング原作の映画は結構好きなのにな、と思った。

他の人の感想を読むとみんな様々な感動エピソードを書いていた。気持ちには共感できるのだけど、自分の中にあまり大きな感動が生まれなかった私は、逆に自分自身に不安を覚えてしまった。

人と違うこと、感性が違うことは良い事、そんな風に思いながらも、感じ方が違うと「私の感性は大丈夫か?何か欠如していないだろうか」と不安になる事もあるものだなあとふと思った。

驚いたのは出演者が結構出世していたこと。長く俳優として活躍していたりして懐かしかった。それに若き日のリバー・フェニックスは圧巻の美しさ。


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