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フグタ社長業務日誌『大喧嘩の挙句』

このシリーズは2007年9月~2008年9月まで1年にわたる、福田康夫総理の「首相動静」を基にしたフィクション(パロディ)です。※巻7は自2008年4月1日~至4月30日。

フグタ社長業務日誌(巻7-4):4月9日(水)

 どうも私のすることが何でもかんでも気に入らないらしい。オジャマさんのことだ。たまたま今日の会合で会ったので、一言二言文句を言っておいた。例の金庫番の後任の件だ。

 「適材適所の場に、うちの関係者であった者が就くことがそんなに悪いのか!」
 「正直言って 翻弄 ( ほんろう ) された。誰と話せば信用できるのか示してほしい。万寿堂さんの結論が遅く、本当に困っている」
 「そもそも人事権はうちの会社にある。よほど変な人事をしなければ認めるのが、業界のルールだろうが!」 日ごろ温厚な私が、つい口調がきつくなった。
 
 午後6時28分、重役応接室前で業界紙各社のインタビュー。ここでもぼやきが出る。
 「私の立場はどうでもいいですけども、それより業界全体の経済、金融を心配しなければいけない。そのためのいい人材、いい候補者を提示してきたんですけどね。分かってくれてないんですね。残念ですね」

 あまり私が興奮してたので、懇意にしている某Fさんが「飯でも食いましょう」となだめてくれる。グランドプリンスホテル赤坂のフランス料理店「トリアノン」に行き、気分転換して帰る。
 後で気づいたのだが、「トリアノン」には一昨日(7日)月曜にも行っている。そのときもFさんが一緒だった。悪いことしたなあ、せめてホテルオークラで「さざんか」にすべきだった・・。

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注:
フレンチレストランの「トリアノン」は閉館した赤坂プリの2階にあった。店内にはグランドハープが置いてあって、ディナータイムにはきれいなお姉さんの演奏を聴きながら食事ができた(そうである)。
※『フグタ社長業務日誌:大喧嘩の挙句』は、ブログ『tanpopost』に2008年4月10日 付けで掲載したものです。

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