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うつと付き合う日記98日目 ちゃんと休むのは難しい 。萩野淳也「心のざわざわ・イライラを消す頑張りすぎない安み方」感想

 世にいうリラックス本は数あって、どれもが同じに見えてしまう。そんな中でたまたま見つけたマインドフルネスの本を読んでみた。内容はマインドフルネスの基本的なこと、そして具体的行動への落とし込み、それらをできるだけ平易な言葉でまとめ上げている。女性向けの装丁にはなっているがそれにありがちなキラキラ感や感覚に訴えてくるタイプの本ではなく、実直な印象だ。おそらく、現時点でかなりクタクタでも読みやすい本だと思う。

 では、今回この本で考えたことについて書く。が、同じタイミングで以下の文章を読んだので書くことがまるかぶりである。

https://www.1101.com/essay/2021-05-26.html

 要約すると人は自分の作業・感情だけに集中するとどんどん摩耗していくということ。それを避けるための手段がたくさんのっているのが今回の本だ。マインドフルネスは基本的に正しい姿勢をして、呼吸を整え、心をリラックスさせるものだ。どうして娯楽や気分転換の手法が星ほどある現代においてこのような手法に注目が集まるのか。それは色んなものが効率化して、誰もが無意識にマルチタスクをやり、忙しくなっているからだと思う。効率の上がることはいいことだが、行き過ぎればただ作業をこなすようになってしまう。結果作業をこなして疲れてはいるが、ちゃんと休む方法を忘れてしまったということだと思う。また、ある意味休むことは効率が悪いとどこかで思っているのかもしれない。しかし、現実はきちんと自分自身を休ませないと調子は落ち、効率も落ちていく。うまいこと役に立つことばかりやろうとしてかえって首を絞める結果になる。

 では、どうするかというヒントがこの本にたくさん書かれているのだ。これらの中で個人的に参考にしたいのは、自分の中に起きてくる感情を評価しないということだ。自分自身の中からはいろんな感情や思いが出てくる。それらは時に自分の価値観や効率からはかけ離れたものだ。ダイエットをしたいのにチョコブラウニーが食べたいと思う。効率よく動きたいのに横になりたいと思う。こういった自分にとって厄介な感情を無意識に否定してしまいがちだ。ただ考えてみるとそれらの感情が起きることは実に当たり前のことだし、しょうがないことだ。にもかかわらず、それらを自分で否定し自分を疲れさせている。最終的な判断はどうするかを別にすれば、自分の感情でいちいち自己否定を繰り返すことはないのだ。この本の中では、自分の中に浮かんでくる感情を自分の外から観察する手法という形でまとめられていた。

 便利になった分忙しくなってしまった現代において、ちゃんとやすむことはとても大事だ。そのちゃんと休むために役に立つ本だと思う。

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