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コミュニケーションと創作の積木論

伝わるか伝わらないか?私たちにとってそれは切実な問題のひとつです。

どうしたら伝わるのかどうすれば伝わらないのか?
それを一緒に考えてみませんか?

会話や文章の上手い人とそうでない人はどこに違いがあるのでしょうか?いろんな要素がありますが、その一つとして伝わりやすさがあると思います。

コミュニケーション
人間が互いに意思・感情・思考を伝達し合うこと。(by大辞林)

コミュニケーションの大前提として、自分の伝えたいことを身振りや表情や声、もしくは文字などで表現する必要があります。伝えることなしに、伝わることはありえないからです。

そこで私たちは矢印の存在に気づきます。
そう、矢印の向かう先には必ず相手がいます。

積木論1

相手に伝えるとはどういうことなのか?
積木を使って説明します。では頭の中に積木を思い浮かべてください。

いろんな積木がありますね。赤いサンカク、青いマル、黄色いシカク。
この3つの積木は私の頭の中にあったものです。
あなたに伝わったでしょうか?

積木なんてふだん忘れてるのに、いまあなたは3つの積木を持っています。その不思議さ。これが「相手に伝える」ことです。

ではもうひとつ。こんな言葉だとどうでしょうか。

夜がやって来た

今度は頭の中でどんな映像が浮かびましたか。

このとき浮かんだ映像は、私が伝えたい映像と一緒ではないはず。
だけど、視界が暗くなる現象は共有できてるのではないでしょうか。

それはなぜか?「夜」も「やって来た」も、見知っている言葉であり、実感できるから。あなたの中にある言葉のイメージを再生してもらったのです。

不完全ではあるけど、伝えることはできる。
それがコミュニケーションの本質だと 私は捉えています。

積木論2

伝えたいことを表現して、それを受けとった相手が理解する。
これが「伝わる」ということ。ここで大切なのは共通理解です。

積木で例えるなら、同じピースをお互い持っていることが必要です。
持ってなければ「説明」するなどして、相手にピースを渡せばいい。
そうすることでこちらと同じように、相手にも組み立ててもらえます。

積木のお城だって再現可能。でもそれにはコツがあります。

積木論3

会話や文章の上手い人とそうでない人との違いには伝わりやすさがあると書きました。積木をイメージすればその言わんとすることが明確になります。

会話や文章の上手い人=伝えたいイメージを再現させるのが上手い人

【積木のお城をつくってもらおう ♪】
1.積木で自由にお城をつくります
2.どんなピースで積み上げたか状態を確認します
3.順番を考えながら相手に組み立ててもらいます
4.相手が持ってないピースは渡してあげます
5.お城の形を確認しながら整えてあげます
6.完成

「相手に伝えること」を、積木のお城で例えてみました。
伝わりやすさ3の工程に秘訣がありそうです。
どうすれば伝わりやすくなるか、積木を手に取って考えてみてください。

積木論4

実際の会話ではお城が完成する前に、相手に組み立ててもらうことがよくあります。そのとき自分に必要になるのがお城の完成図を想像する能力です。おそらくそれは練習を重ねることで強化できます。

もうひとつ必要なのは、いま相手が組み立て中のお城がどんな状態になっているか想像する能力です。これが難しい。相手の受け取り方しだいでエラーが生じてる可能性があります。まずその可能性があることを自覚する。そして相手の反応を見ながら調整することが大切です。

コミュニケーション能力の秘訣は、自分と相手の状態をよく知ることです。

積木論5

ここで相手との関係性にも触れてみます。

自分のことを知る人と知らない人では、そもそもコミュニケーションの取り方が違ってきます。それはなぜか。積木で例えるなら、同じピースをすでに持ってるかどうか。その量の違いによるものと言えます。

つまり前提条件の差です。

相手も知ってて省略できることを、毎回伝える必要はありません。むしろ省略しても通じる心地良さを人は求めます。この場合、狭い範囲で伝われば十分事足ります。伝えたい積木の土台部分がしっかり共有できてるから、あらたに積んでもらうのは少しでいいわけです。

ただこれは知らない人には通用しません。積木の土台が共有されてないからです。最初からひとつずつピースを積み上げる必要があります。相手との関係の見極めが重要であり、それを見誤るとコミュニケーションに不具合が生じます。伝えたつもりが伝わってないのは、ここに原因がある気がします。

積木論6

ここまでコミュニケーションについて考えてみました。
では創作の場合はどうでしょうか。

創作でも伝わりやすさは大事ですが、それだけでは面白くないんです。
いい人すぎると物足りないみたいな…。それと同じことです。
創作において、伝わりにくくすることも時には必要。
ではどうすればいいか。

伝わりにくさにもコツはあります。

ここからはどうすれば伝わらないか?について書いてみます。

積木を例にして考えてみましょう。
伝わらない状態というのは、相手の受け取りにエラーが生じてる場合です。
つまり積木が上手く再現されていない状態。これをわざと起こせばいい。

例えばお城がこわれない程度に、土台部分のピースをいくつか抜いておく。
お城の完成間近で、抜いたピースを渡してあげる。

例えばお城が完成したと思わせて、最後に予定外のピースを足してもらう。

ピースを抜いたり足したり、自在に操る。伏線はこうやって仕掛けます。

時系列をバラバラにする方法もあります。

積木で例えるなら、ピースを組み立てる手順のことです。
これを工夫することで、相手の理解をコントロールできます。

お城を組み立ててるのに、相手は途中までそれに気づかない。
そんなことも可能です。相手が気づいたとき、アハ体験を得られます。

積木論7


積木論って何だと思われたのではないでしょうか?
読んでみて、なるほどそうだなと思ってくれたらうれしいです。

コミュニケーションや創作を積木で例えるアイデア。
一緒に考えてみませんか。積木で遊ぶのは楽しいですよ。

積木論7は白紙にしておきます。皆さんでどうぞ ♪


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