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#読書の言語化 「PERCEPTION 市場を作る新発想」

・読んだ本
パーセプション 市場を作る新発想

PERCEPTION

単なる「視覚・認知」ではなく、物事がどのように捉えられるかということ。マーケ・ブランディングの一要因であり、「事象」「リテラシー」
「グループ」「タイミング」「コントラスト」の5つの相対関係から認識される。

具体例を出すとP&Gがアリエールで「除菌機能」を打ち出した時、最初に31/32 人が「不要」であると答えた。商品も全く売れなかった。
これは本当にそう思っているわけではなく、理解が進んでいない故に思考を放棄しているのだ。その証拠にCMで「通常の洗濯だと菌が残っている」という見せ方をして理解の促進・働きかけを行なったところ、大ヒットした。

グルーピング

人々は物事を理解しやすくするために「グルーピング」を多用する。
「この人は自意識過剰で承認欲求が強い人だ」と初対面で見られてしまったらそこからリカバリーするのは非常に大変だ。

脳のメモリを軽くするためにも、ある種「決めつけ」を行うことで日常を簡単にしている。

このことが理解できていれば「本当の自分を見てくれない」「自分は本当はこういう人なのに」と言った勘違いは無くなるだろう。
その見られ方も見越して、少し過剰に振る舞ったりキャラ付けをつける必要がある。「自分は自分」と芯が強い人には関係ない話であるが。

メタ認知

いわゆる「認知している自分を認知する」ような俯瞰的な物事の見方。
ソクラテスの「無知の知」に表現されるように自分をもう一つ上の次元から客観的に理解することを指す。

驚くことにSNSを意識するZ世代ほどこの感性が鋭く、
CMなどを見て衝動的に商品を購入するのではなく、
「このサービスを使っている自分がどう思われるか」
「SNS上でこのストーリーを上げるとどう認知されるか」
のようなブランディングが染み付いていると思われる。

であるからこそ、企業は徹底的な顧客起点で考えなくてはならない。
Appleのように自社のブランド価値を最大限に追求することができる企業は稀有であり、Appleでさえ初代マッキントッシュの販売が2023年だったらどうなっているかわからない。

長期的なしなやかさ

ここ10年の東日本大震災やCOVID-19の流行によって、「社会はいつ何があるかわからない」という価値観が刷り込まれた。
それに呼応してブランド価値も短期的ではなく、長期的に愛されることが大切になり、SDGsやLTVがより意識されるようになった。



ブランディングやマーケティングをマスの視点で考えると難しいが、
最終的に届く一人の人を意識してそのカスタマージャーニーを徹底的に理解することが大切だろう。

B2B商材を提案する場合でも、
「その担当者がこのサービスを使っていて社内でどう思われるか」
「38歳・支店長の年次で今後のキャリアを考えた時にこのサービス導入はどのように作用すると考えているだろうか」

ここまで考えられるときっと尖った製品が出てくるのだと思う。
それでは。

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