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スポーツクラブのSNS戦略の肝は「GIF」?GoogleのTenor買収により脚光を浴びる【ファンエンゲージ】

※この記事は2018年4月3日執筆記事を再掲したものとなります

3月27日、GoogleがGIF画像の検索プラットフォームを提供する「Tenor」を買収することを発表し、世界中で大きなニュースとなった。Tenorが保有するGIF画像の検索アプリ「GIF Keyboard」は、3億以上のユーザーを抱え、月に120億回以上の検索がリクエストされる世界最大級のプラットフォームである。

Googleの買収発表により、GIF画像が改めて脚光を浴びている。GIFとは、Graphics Interchange Formatの略語であり、画像ファイルフォーマットのひとつ。画像を重ねたパラパラ漫画に近いコンテンツの見せ方である。動画よりも安価かつ低容量で、再生時間の凝縮されたアニメーションを展開することにより、SNSなどでメッセージ性の尖ったコンテンツを消費者に届けられる利点を持っている。

スポーツとの親和性も高いため、多くのスポーツクラブがGIF画像を自らのSNS上で展開している。ドイツの名門サッカークラブであるバイエルン・ミュンヘンは、世界のサッカークラブとしては初めて、前述のTenorと提携。GIF Keyboard上にて、ファンに100以上ものGIF画像を提供している。また、マンチェスター・シティ、リバプール、アーセナルなどイングランドの名門サッカークラブも、GIF画像の投稿プラットフォーム「GIPHY」にてクラブのチャンネルを保有。バイエルン・ミュンヘンを含めた各クラブともに、選手のプレーやオフピッチの様子、セレブレーション、トレーニングなどを配信している。

日本のJリーグでも、いくつかのクラブがGIF画像の活用を進め、独自のコンテンツをSNS上で配信している。例えば、川崎フロンターレはGIF画像により各試合日のスターティングメンバーを発表しており、画像で発表する鹿島アントラーズや、写真でリストを掲載するのみのガンバ大阪らと、SNSマーケティングへの注力度合いについて差別化を図ることに成功している。

この川崎フロンターレの例のように、動きのあるコンテンツを頻繁にリアルタイムで投稿したい際に、GIF画像は動画よりも有効な手段となり得る。クラブにとっては制作コストが低く、ファンにとってはより短時間、かつ低容量でクラブの配信を楽しめるためだ。

GoogleのTenor買収報道により改めて脚光を浴びているGIF画像。日本のスポーツクラブも、この際に導入を推し進めてみてはいかがか。


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