見出し画像

人生を変える「ドラマ思考」

column vol.1131

自分を傷つけられるのは自分だけ

『今さらだけど、アドラー心理学を実践してみたらすごかった』の著者で、ライフコーチの小泉健一さんの言葉にハッとさせられます。

〈PRESIDENT WOMAN / 2024年2月1日〉

いやいや、自分を傷つけているのは他人でしょ?

と考えるのが一般的ですが、確かに小泉さんの仰ることも一理あると思うのです。

一体それはなぜか?

そして、タイトルの「ドラマ思考」って一体何なのか?(笑)

今日はそんなことについてお話ししたいと思います。


アドラーの認知論とは?

小泉さんは、アルフレッド・アドラーの認知論をもとに冒頭の言葉を仰っています。

ちなみにアドラーとは、ジークムント・フロイトおよびカール・グスタフ・ユングと並んで現代のパーソナリティ理論心理療法を確立した1人。

悩みの9割「人間関係」と言われていますが、アドラーの認知論はさまざまな言葉から自分を守る心理学として長きに渡り、活用されてきました。

その考え方とは

「人それぞれが自分の色眼鏡を通して物事を見ている」

という考え方です。

同じ言葉だとしても、好きな人に言われるのと、嫌いな人に言われるのは違いますよね

「新婚の時はラブラブで許せたことが、そのうち許せなくなる」と聞いてピンと来る方もいるでしょう(笑)

事実は一緒なのに、自分の受け取り方で全く変わる

裏を返せば、受け取り方を自分で選ぶことができますし、「感情は自分で選ぶことができる」とも言えます。

冒頭に「自分を傷つけられるのは自分だけ」という言葉を紹介しましたが、「自分を傷つけないようにできるのも自分」というわけです。

例えば、友達と待ち合わせをして相手が遅れたとします。

これに対して怒りの感情が湧いたとしたら、どんな解釈が思いつくでしょうか?

「自分のことを大切にしてくれない」

と思って怒る人もいれば

「この人の人生において、正してあげたい」

と正義感で怒る人もいる。

解釈はその人その人で自由自在

よく「人を変えることはできない。変えることができるのは自分だけだ」という言葉を聞きますが、アドラーの認知論を学ぶと、「本当に世界を変えることができる」と希望が湧いてくるはずです。

「信用」ではなく「信頼」を増やす

小泉さんの記事の中でもう1つ面白いと思ったのが、「勇気づけ」という技法です。

勇気とは「困難を克服する活力」のこと。

アドラーは、それには無条件の尊敬と信頼が大切だと説いています。

「信用するのではなく、信頼するのだ。
信頼とは裏付けも担保もなく相手を信じること。
裏切られる可能性があっても相手を信じるのである」

なるほどと思ったのが、「信用」「信頼」違いです。

信用というのは条件付きで相手を信じること。

銀行がお金を貸してくれるには、過去の実績担保といった信用が必要です。

一方の信頼は、裏付けも担保もなく相手を信じること。

…まぁ、それは少々難しいことだと思いますが…、こちらが相手を信頼してこそ信頼が得られるというのが、アドラーの理論です。

相手を無条件で信頼するからこそ「勇気づけ」となり、こちらを無条件に信頼してくれる

困難なことを克服した瞬間に出逢えます。

感謝するからこそ感謝してもらえますし、優しくするからこそ優しくもされる

つまり、全てのことは与えることで「得られる」ということです。

人間は、どうしてもまずは相手から「得たい」と願ってしまう。

「損」だと感じることで人間関係がこじれ、結局は「信頼を失う」ことにつながるわけです…

…もちろん、聖人君子のように与えることを優先できるわけでもありません…

一方で、人間関係のトラブルは、お互いが損している気持ちから起こることが多いことも事実です。

いつも尽くしてあげているのに、敬意を得られないのは、自分が敬意を向けていないからかもしれません。

何かを与えていると、何かを「与えていない」ことに気づかない

もしも、何か相手に不満を持った時に、「こちらが与えてないことはないか?」と考えると解決の糸口が見えてくるかもしれません。

もちろん、与えたくなければ与えなくても良いとも思います。

「与えていないこと」が理解できていれば、あとの選択は自分次第だからです😊

「ドラマ思考」とは自己への問いかけ

この「問いかけ」は、認識(捉え方)を変えるうえで重要なメソッドになります。

アップル、アメリカン・エキスプレス、P&G、モルガン・スタンレー、ヤフーなど国内外の会社で採用されている、問題解決、ファシリテーション手法「すごい会議」を体得した、『新版すごい会議』著者の大橋禅太郎さんは、

課題に対してポジティブに向き合うための「質問法」を本の中で紹介しています。

何か問題点に直面した時

「どのようにすれば◯◯か?」

◯◯の部分を埋める

〈東洋経済オンライン / 2024年2月6日〉

例えば、先程の「相手の遅刻」に怒っている際は、「どのようにすれば相手は遅刻しないか?」かもしれませんし、「どのようにすれば許せるか?」かもしれません。

「◯◯」については、その人の価値観で埋めることができる。

自分なりの解決策を導きやすいというわけです。

これは人間関係のみならず、さまざまなことの解決するうえで有効でしょう。

そういうことで言えば、もう1つオススメなのが、本日タイトルにもなっている「ドラマ思考」です。

これは何かトラブルがあった際、自分が大好きなドラマの主人公(キャラクター)を思い浮かべるというもの。

その主人公とは自分の理想像です。

感情的になっている自分から問題を切り離し、理想像で向き合ってみる

これは、マンガ好きな人なら「マンガ思考」でも良いと思います。

ワンピースのルフィが好きならルフィになったつもりで考えてみる

ドラゴンボールの孫悟空でも良いかもしれません。

例えば、「自分ばかりに仕事が集まっている」という悩みを抱えていたとしたら、「孫悟空は自分ばかり地球のために戦っていると思うのだろうか?」と考えてみる。

もしかすると、自分がスーパーヒーロー(ヒロイン)として頼られていることに気づくかもしれません〜

…もちろん、オーバーワークには気をつけたいところですが…

怒り心頭で上司に相談するのか、「まぁ〜頼られちゃってんのね〜」という心理状態で相談するのかで、その後の展開はだいぶ違うものになるはずです。

まぁ、ドラマ思考は私が開発した認知論なので有効性はないかもしれませんが(笑)

兎にも角にも、認識をどうマネジメントするかが重要なのは間違いなさそうです。

ぜひぜひ、自分に合ったポジティブスイッチを見つけてくださいませ😊

この記事が参加している募集

マーケティングの仕事

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?