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【ポケモン】イーブイの進化について原子力技術者が考察してみた。

突然ですが、皆さんはポケモンが好きですか?

自分は幼稚園の頃からポケモンが大好きで、ポケモンと共に育ってきたと言っても過言ではありません。
ポケモン(特に初代~金銀まで)のドット絵を見るだけで、幼少期の記憶が一気に蘇ります。

今でも、ポケモン鳴き声クイズを150問連続で正解できるくらいの熱量があります。

↓↓150問連続正解したときの画面↓↓

ポケモン鳴き声

今回は、日本だけでなく、全世界で圧倒的な人気を誇る「ポケモン」をテーマに、「イーブイ」というポケモンの「進化」にスポットライトを当てていきます。

なきごえマスター兼原子力技術者である私が「イーブイ」を掘り下げます。


1.そもそもポケモンとは1996年に発売した超正統派RPG

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まず「ポケモン」って何だ?というところから簡単に説明します。

「ポケモン」は「ポケットモンスター」を略したもので、任天堂のゲームボーイ専用ソフト「ポケットモンスター 赤・緑」として、1996年2月27日に誕生しました。

内容としては超正統派RPGであり、ポケモンと呼ばれる生き物を捕まえたり、ポケモンを友達と交換したり、ポケモンをレベルアップさせて育てたり、ポケモンバトルをしたりするゲームです。

ポケモンのレベルが上がると、ポケモンが進化をして別の姿に変化しますが、当時はかなり斬新な設定だったようですね。

また、ポケモンの基本的なゲームフローは下記のとおりです。

①ポケモンを捕まえる
②ジムリーダーと呼ばれる各地の凄腕ポケモントレーナーをポケモンバトルで倒す
③各地から厳選されたポケモントレーナー四天王に挑戦する
④ポケモンチャンピオンに挑戦する

この流れは1996年から2022年まで変わりません。

2.イーブイの進化先は8種類


ポケモンについて知ったので、次は「イーブイ」について知る時間です。

「イーブイ」は犬のようなポケモンで、高さ0.3m、重さ6.5kgあります。

また、ゲーム内のポケモン図鑑の説明(赤・緑)では、以下のとおり紹介されています。

「3種類のポケモンに進化する可能性を持つ珍しいポケモンだ。」

「3種類のポケモン」とは、皆さんご存じ?の「ブースター」、「サンダース」、「シャワーズ」です。

その他にも、ポケモンの時代が進むごとに、「エーフィ、ブラッキー、リーフィア、グレイシア、ニンフィア」と合計8種類の進化先があるポケモンであることが明らかになってきました。

進化先が8種類もあるポケモンは、全908種類のポケモンなかで「イーブイ」のみです。

進化先に関しては、「イーブイの前にイーブイなし、イーブイの後にイーブイなし」というポケモンなのです。

3.イーブイが複数の進化先を持つ理由は、イーブイが特有の遺伝子を持つため

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何故、全908種類のポケモンの中で唯一、イーブイだけが8種類もの進化先を持っているのか。ポケモン図鑑の説明文から掘り下げて考察してみます。

イーブイは、ポケモン図鑑において下記のように説明されています。

①「不規則な遺伝子を持つ。石からでる放射線によって身体が突然変異を起こす。」(ポケモン青 No.133)

②「アンバランスな遺伝子によって進化の可能性に溢れる。ただ生存数が少ない。」(ポケモン黄 No.133)

③「不規則な形の遺伝子は周りに影響を受けやすい。環境が変わると進化する。」(ポケモン銀 No.133)

各図鑑の説明から、イーブイは「不規則な遺伝子」を持つポケモンであり、石から出る放射線や外的な要因により遺伝子が影響を受けることで突然変異するポケモンであるということが読み取れます。

どうやら、放射線や環境による外的要因がイーブイ特有の遺伝子に影響を与えているようです。

4.遺伝子は身体を形作るタンパク質を合成する役割がある

タンパク質

何故、遺伝子に影響があるとイーブイは突然変異するのか?
それは、遺伝子は身体を形作るタンパク質を合成する役割を持っており、遺伝子に影響が生じる=身体にも異変が生じるから。(自分的考察です)

遺伝子とはDNAを構成するA(アデニン)、G(グアニン)、C(シトシン)、T(チミン)という塩基の並び順(=遺伝情報の一つ)であり、この塩基の並び順(遺伝情報)が、身体を形作るタンパク質の合成をはじめとした、生命活動の維持に重要な役割を果たします。
よって、放射線等の要因により塩基の並び順が変わったり、壊れたりすると、身体に異変が生じたり生命活動に危険が生じることがあるんですね。

では、話をイーブイに戻して考えてみます。
石による放射線や環境による外的要因を受ける⇒放射線や外的要因により塩基の並び順が変わるor壊れることにより、タンパク質が合成されなくなくなったり、機能しにくくなる⇒イーブイの身体に異変が生じる可能性が高いと言えます。

また、ポケモン図鑑において、イーブイの遺伝子は不規則、かつ、突然変異を起こすことが説明されています。
このことから、イーブイの遺伝子は、一般的なポケモンの遺伝子と比べて放射線の影響を受けやすく、変異しやすい(塩基の並び順が変わりやすい、壊れやすい)ということが分かります。

つまり、放射線の強さや外的要因の種類によって、遺伝子への影響度合いが異なる=身体への影響度合いも異なるということであり、この度合いの大小が、進化先が合計8種類になる最大の理由(*注)だということです。

また、良くも悪くも身体に異変が起こりやすいイーブイは、多種多様な個体に進化できる反面、身体の異変に耐えられず死んでしまう個体も多いと考えられるので、「生存数が少ない」という説明も納得できます。

イーブイ特有の遺伝子の不規則さ、不安定さが、進化先が8種類もある由縁だったなんて、改めて驚きです…。

(*注)放射線の強弱や外的要因に順応するために、イーブイ自身が身体を能動的に変化させるのであれば、「生存数は少ない」という表現にはならないと推察するので、外的要因に対してイーブイは受動的だと考えました。

5.イーブイの特有の遺伝子は、どのくらいの線量率で異変が生じ始めるのかを考えてみた


ここからはポケモン赤・緑の情報を基に考察を進めます。

イーブイは特定の「石」を持たせてレベルアップさせることにより進化します。進化先と進化条件は、下記の3種類です。

①イーブイに「炎の石」を持たせてレベルアップ⇒ブースター

②イーブイに「雷の石」を持たせてレベルアップ⇒サンダース

③イーブイに「水の石」を持たせてレベルアップ⇒シャワーズ

ポケモン図鑑では、石から出る放射線により身体が突然変異を起こす(遺伝子が影響を受ける)ということが説明されていることから、イーブイに持たせる石の表面線量率(放射線の強さ)を仮定すれば、イーブイがどれだけ外的要因の影響を受けやすい身体なのかを簡易的に予想できる。

ということで、放射能を有している石として、ウラン(U),トリウム(Th)といった放射性元素を含んでいる放射性鉱物で考えてみました。

これらの放射性鉱物(数cm以下の大きさ)の線量率は、高くても1時間あたり数10μSv程度です。
放射性鉱物の種類や大きさによりますが、鉱物から発生する線量率をめちゃめちゃ保守的、かつ、安全側に見積って、1時間あたり100μSvとすると、イーブイは1日あたり2400μSv(2.4mSv)の放射線を浴びることになります。

これは人間が自然に生きていて1年間で浴びる平均放射線量(約2~3mSv)と同じくらいの線量を1日で浴びるということを意味します。

ちなみに、人間が一日に約2~3mSv浴びたとしても、確率的影響(*注)の範囲内なので、人体に影響を与えることはほぼないと言って問題ないです。
例えば、胸部CTスキャン1回あたりの被ばく量は約2~10mSvですので、人間が1日に2~3mSv浴びたとしても影響はなさそうだな~って、何となく感覚で分かると思います。

以上のことから、石から出る放射線の種類によって、イーブイの遺伝子に与える影響は異なりますが、イーブイは人間よりもずっと放射線による影響を受けやすい身体の持ち主と言えますね。

6.まとめ

今回は「イーブイ」というポケモンの「進化」にスポットライトを当てました。

イーブイは人間と比べるとはるかに放射線や外的要因に弱いポケモンであることが分かるとともに、その原因はイーブイ特有の不規則な遺伝子によるものということが分かりました。

本当は、イーブイは「月の石では何故進化しないのか」、「放射線に弱いということは人間よりも高等生物である」、「ポケモンの遺伝子は技が関係している」、「ポケモンの遺伝子のルーツは、イーブイ、メタモン、ミュウツー、ミュウの図鑑説明から推察できる」などなど、めちゃめちゃ書きたいことだらけでしたが、今回は最低限に留めます。

とどのつまり、この記事で何が言いたかったかというと、ポケモンの設定はめちゃめちゃ練られているということです。笑

「伝われ!ポケモンの魅力!」
ということで、今回はここまで。

最後までご覧いただきありがとうございました。



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