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久しぶりに詩を書きました。

久しぶりに詩を書きました。2つです。


八百万の神々


一掃いっそうされたバラックの
あとに洒落しゃれた商店街
一掃されたバラックの
あとにそびえるビルビルビル
首筋がひやりとする
小さなほこらまでも取り除く力
途方に暮れる間もなく
四散しさんする人々

でもきっとこれは
昔から繰り返されて来た事
僕らの中には
滅ぼされた側と滅ぼした側
殺された側と殺した側
被支配者と支配者の
どちらの血も流れている
僕らはもっと祖霊それいを恐れるべきだ
バラックに暮らしていた
八百万の神々を

どちらにしても爆弾一発で
消えてしまうのではあるが



海を行く
漁船が
商船が
船艇が
空母が
海賊が
どこにも逃げ場はないようだ

幻惑され
万里ばんりの壁に囲まれては
あきらめるしかない
水揚げされた魚のように
みなさばかれてしまうのみ

僕らの食卓は
今日も血まみれ


過去の詩・俳句・短歌など


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