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マイパブリックとは何かが少しわかった → ◯

川崎市の主催で行われたトークイベントに田中元子さんと山崎亮さんが登壇されると聞いて、参加してきました。メインタイトルは「かわさきかってにおもてなし大作戦」。川崎市が2020年オリンピック・パラリンピック開催に向けて推進している「かわさきパラムーブメント」の市民参加型プロジェクトの一環だそうです。

「かわさきかってにおもてなし大作戦」では市民のみなさんがやってみたいと思うマイプロジェクトの実現を応援します。ということで、「マイパブリック」の著書を出された株式会社グランドレベル代表取締役の田中元子さんの登場となる訳ですが、この結びつきがわかりにくいのがイベント構成上の問題として感じました。

イベントは、市役所のロビーで、コーヒーとドーナツを食べながら、まとまっていなくても個人がやってみたいマイプロジェクトの素案アイデアを募るものでした。川崎市としては可能なものは応援していきたいというスタンスのようです。

趣旨の分かりにくさと登壇者の結びつきの弱さは華麗にスルーして、本編は凄く良い内容でした。モトコの部屋の大ファンである私としては、ライブ配信動画を閲覧したり、田中元子さんの記事や活字で書かれたものを読んではいましたが、「マイパブリックのつくり方」を聞くことによって、どのように始められたのか、そしてどのように「マイ」と「パブリック」が融合してきたのかが少々わかってきました。

まず出発点は、「パーソナル屋台」であること。そして見返りを期待しない「ふるまい人」であること。「奉仕ではなく趣味」「わたしは最初の踊ってみたをやる人であって、次やるのはあなたですよ。」「コミュニケーションとか考えなくていい」「家の中でやってることをそのまんま外に出す」「屋台はフレーム」など名言が次々と飛び出していました。

また、山崎亮さんもコミュニティデザインの人としてすでに大御所ですが、studio-L設立以前の活動のお話から、その原点を知ることができたように感じます。題して「イワレねつ造技術開発機構」。とにかく自分で面白がれるちょっとしたことを実現してみようと実行する。それもまた一つのマイパブリックの源であったのです。

どちらも自分が本当に面白がれること、お金を稼ぐためにいやいややっていることではない、自分から内発的にやってみたいと続けられることが原点にあります。なかなかうまく感想を書けないのですが、テキストにまとめてしまうと話のニュアンスの大半が削られてしまうように感じているので、興味を持たれた方はぜひ、田中元子さんの講演を直接聞くか、ワークショップに参加するのが良いと思います。また、最近開店された噂の「喫茶ランドリー」に行ってみるのも一案です。


※本記事は筆者ブログからの転載です。
Originally published at ktazuke.goat.me on Mar 11, 2018

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