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「ありがとうございます」と直接言いたくて

・290万回超再生された動画の主人公「はっちゃん」に会いに行く
・群馬・桐生市まで片道2時間半のランチ。 味は・・・
・店には「動画を見て、はっちゃんに会いに来た」という台湾の若者が


ニュースが少しだけスキになるノート 池田誠  https://twitter.com/jnn04316

「ありがとうございます」と直接言いたくて

約1ヶ月で290万回再生された「TBS NEWS」公式フェイスブックの動画、「食べ放題500円 子ども無料のおばあちゃん食堂」

はっちゃんに直接会って「ありがとうございます」と言わないと、年は越せない!・・・そう思って、どれくらい時間がかかるか調べてみると、

北千住  10時32分発
太田   11時48分着 11時53分発
赤城   12時22分着 12時27分発
桐生球場前12時29分着 駅から徒歩数分

ぐぐぐ・・・群馬県桐生市、東京都港区赤坂(TBS)からは2時間半くらいはかかる・・・

でも、予定が空いているのは今日(8日)しかない!私は、片道2時間半のランチに出かけたのだった・・・


一抹の不安

今月はじめに電話で、はっちゃんに感謝の気持ちは伝えているのだが、直接「ありがとうございます」を伝えるのは、どうしてもサプライズにしたかった。しかし、群馬県桐生市に近づくにつれて「もし休みだったらどうしよう・・・」と急に不安になった。

同じ車両に誰もいないし・・・

日曜祭日が定休日だが、たまに体調のすぐれないときは休業することもある
聞いていたので、祈るような気持ちで店に向かう・・・

すると・・・

ネコが店の前に並んでいた。

(良かったニャー)


リアルはっちゃん

いました、いました。お店に入ると、テレビで(動画で)見たままのはっちゃんがいました。挨拶しようとするも・・・

「まず、これ食え~」「赤飯もあるぞ~」「お茶飲むか~」

勢いに圧倒されて、なかなか、ちゃんと「ありがとう」が言えない・・・
常連客が大きな鍋に余っていた「ほうとう」を山盛りで入れてくる・・・

食べ終わらないと、ゆっくり会話ができなそうな雰囲気・・・。昼御飯をしっかりガッツリ食べて、ようやくはっちゃんとゆっくり話すことができた。


「ごちそうさまでした! はっちゃん、ありがとうございます」

「TBS NEWS」の人間であることを伝えると、はっちゃんだけでなく、常連のお客さん達がぐいぐい会話に絡んできた。

「なんだろう、このあったかい感じ・・・」

はっちゃんの手料理。味はごくごく普通の「素朴なおふくろの味」だったが
客同士の会話が自然に生まれる、広がる・・・実家に帰った時のような不思議な居心地の良さが、とても新鮮だった。


どこから来たの?

ふと、隅の方で
こちらの会話に参加したそうにしている若者たちの集団が目に入った。

「君たちはどこから来たの?」

私が尋ねると、

「台湾から」「はっちゃんに会いに」

と片言の日本語で彼らは答えた。

池田「もしかして、この動画見たの?」

台湾の若者たち「そうそうそう!!!」

このピンポイントで、台湾の「視聴者」にも出会えるとは・・・
「動画は、人と人とをつなぐ力がある」と改めて感じた。

で・・・「ハイ、チーズ!」


はっちゃん、すごいな

動画では紹介できなかった話。はっちゃんは57歳の時に、バイクで日本一周をしたことがあるらしい。

その時のスタンプ帳・・・


あの、金さん銀さんからもエネルギーを頂いたという。

なんでも、自分が子どもの頃にちゃんと学校に行けなかったから、子育てが終わったら、ひとりで「修学旅行」に行くのが夢で、57歳の時に家族の支援もあってバイクで日本一周の旅を計画したのだとか。

心が温かくなる旅先での話をたくさん聞いて、私のランチタイムは終了。


帰路・・・

最寄駅で30分待たされ、冷え切った身体を上毛電鉄の「クリスマス電車」が癒してくれました。

最後に、はっちゃんの食堂に張られていた「言葉」を紹介します。

はっちゃん、本当にありがとうございました。元気で長生きして下さい。また突然伺います(笑)


ニュースが少しだけスキになるノート 池田誠