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【薬膳編】五行学説2 “春”をひも解く🌷自然との相互関係

中医学用語

中医学のなかで、一番わかりにくいのが
たぶん『中医学用語』ではないかと。

漢字で書いてあるのでなんとなくはわかることも多いのだけれど、
まずは、五行にまつわる用語から少し解説をいれてみましょう。

季節=自然界

五行は『もく』『』『』『こん』『すい

季節の変化は、気温や湿度の変化を伴うため、身体に大きな影響を与えるため、病気の原因となることも多くなります。
中医学では、『外因がいいん』と呼びます。

木は『春』

春になると木々が芽吹き(生長・伸展)ホルモン代謝に変化が生じます。
過敏な体質の方は大きな影響を受けることにもなります。
いわゆる、アレルギー症状(花粉症、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎など)や、不眠、不安など精神面にでることもあります

中国最古の医学書【黄帝内経こうていだいけい】の「素問そもん」には「春は病、肝にあり・・頭にあり。」とあり
春になると肝気のバランスが崩れ、肝臓が担う血液の解毒能力が弱り瘀血おけつ(血液の滞り)を生じる。
それが、春の気とともに上衝じょうしょうすれば鼻炎、目の充血・ふきでものなど首から上の炎症症状やのぼせ・頭痛・目眩・精神不安となり、皮膚にあらわれるとじんましんやアトピー性皮膚炎、婦人科系だと月経不順となる。

漢方薬膳学 横浜薬科大学編 :万来舎


                 (解説)                                                      
特徴   ( もくの特徴)  生長・伸展 植物や生き物が芽吹く。
五季     (影響のある季節)                   
五方  (影響のある方角)        春は東風
五気 ( 影響のある気)         外因(邪気)・・ 風邪
五化  (変   化)     生(生まれる)
五色  (中心となる色)      
五味  (取りたい食材の味)     酸味
五臓 ( 影響を受ける臓腑)    

春の自然界

外因の邪気は風邪

春が『風』なのは、春一番が吹いて、春の嵐があって、桜が散るころに桜吹雪を起こす風がふきますよね。
「三寒四温」の気温の変化もまた「風」のなせることなのかもしれませんよ

特徴 

  • 風は、軽く上昇発散させる特徴があり、身体の上半身を傷めやすい

  • 風は「百病之長ひゃくびょうのちょう」といわれ、春に限らず、夏の風、秋の風、冬の風と四季にわたり吹くので、他の邪気と一緒に身体に侵入する

  • 症状の出ている部位が不固定で移動し、病症に変化が多く進行が速いため、「善行数変ぜんこうすうへん」といわれる

  • 症状が不定で、めまい、震え、痺れ、麻痺、けいれんなどの特徴により症状が非固定性。

春に取りたい食材

酸味のあるもの、甘酸っぱいもの、香りのあるものなど
「肝」の気を巡らし、補気補血(気を補い血を補う)の食材を中心に
食材を選ぶといいと思いますよ。
旬の食材も忘れずに。

おすすめ食材(一部)

金柑 グレープフルーツ サンフルーツ 文旦 はっさく
などの柑橘類
いちご ライチ リンゴ ブドウ

三つ葉 みょうが ネギ しそ セロリ
ふきのとう タラの芽 菊花 菜の花
小松菜 ほうれん草 せり キャベツ
よもぎ

菊花茶 ラベンダーティー ローズヒップティー 
カモミールティー  ジャスミンティー

あさり いか ホタルいか かつお まぐろ はまぐり

酸味のものをとるときは、「脾」を傷めないように
五味でいう甘味(甘みのあるものを含む)をとることもおすすめです。
酢の物に砂糖をすこし加えるのも薬膳の仕方です。
(かぼちゃ 人参 糖類など)

おおいぬふぐり






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