見出し画像

緊張を味方につけよう

おはようございます!ちなむんです😊
今日からまた新しい1週間の始まりですね。
中学生はいよいよ最後の大会が始まるところも多いようです。


今回はコロナ禍を挟んでの集大成のお子さんも多く、
『やっと全力で野球の試合ができる!』
『最後くらいは伸び伸びと野球がしたい!』
なんて気合が入っている時期でしょうか。

今回は緊張とパフォーマンスの関係性についてのお話です。

ヤ―キーズ・ドットソンの法則

最適な緊張(覚醒)状態とパフォーマンスとの関係性についてはヤーキーズ・ドットソンの法則が多く知られています。

画像1

グラフを見てもらえればだいたい分かると思いますが、最適な緊張状態がパフォーマンスレベルをアップさせるというやつです。
この研究はもともと運動学習を進めるにあたり、課題に対する罰(多少の負のストレスがあること)によって最大限の効果が引き出されたというものです。

実際問題、この多少の負のストレスというのは、練習の時と試合の時とでは同じ状況でも大きく変化してきます。
『練習なら打てるのに、試合になると打てない』
『いつもはミスしないのに、公式戦でエラーしてしまう』
割とよく聞く話です。
このようにスポーツでは極度の緊張状態や不安が大きい状態では、普段できていたパフォーマンスを発揮することができなくなることもあります。

また試合中のゲーム展開によっても緊張状態は大きく変化します。
『連続ヒットが続いていい流れが来ている』
『エラーで出たランナーが帰ってくれば逆転』などなど
試合中の投手の緊張要因に関する研究で、試合状況の要因としてはボールカウントの増加というネガティブなものが投手の緊張状態に影響していることがあげられていました。

参考文献)試合中の投手の緊張に影響を与える要因の抽出 橋本泰裕ら
     コーチング学研究 第30巻第 2 号,159~165.平成29年 3月


野球は一球一球毎にプレーが切れる、守備・攻撃がはっきり切り替わる分、気持ちの切り替えのタイミングが良くも悪くも多くなる種目とも言えます。最適な緊張状態を長い試合の中でコントロールできるようにしていくことも大切ですね。

そもそも緊張って何??

緊張とは不安やストレスを感じることで交感神経が有意になり出てくる反応のことで、心拍数が上がったり、筋緊張が高まったり、発汗があったり人によって様々な症状が出現します。

行動心理学では緊張を物事に対する準備やこれから起こることに対して待ち受ける心の状態と言っています。自分が知らない状況に対して踏み込んでいくときや今までの経験では対応できない不測なことが起こるんじゃないかと考える時には自然と身構えていますよね。

逆を言えば、未知の場面に遭遇した時にどれだけの経験値を溜めておいてある程度の予測ができると身構えすぎないで済むとも言えます。

ちなみに先ほど挙げた文献にも続きがあり、

試合時の緊張は,試合状況(ボールカウント)が自動的に作り出すのではなく,投手が様々な状況を認知,解釈した結果として発生すると考えられる.そして,このことは同時に,投手個々の試合状況に関する解釈の重要性を示している.

と分析されています。

簡単にいうと、
『ランナー1・3塁でボールカウントが追い込まれると、いつも上手くいかない』というよりは、
『ランナー1・3塁での投球リズム・配球だったり、打球に応じた守備の経験値が少ない・不安がある』ということが、投手の緊張を高めている要素として大きいということです。

つまり、緊張をコントロールするにはいかにいろんな場面を想定した練習や試合経験をしておけるか、その時の対応を準備できるかが大切で、そうなるとやはり練習の量や質も公式戦をいつも意識していけるといいですよね。

まとめ

今回の記事を書きながら、以前菊池さんが書いてくださっていた『プロ野球選手共通点』や上村さんの『今のあなたは野球の成長速度が速い?遅い?』で上がっていた練習の質の話を思い出していました。


公式戦は緊張しないという方がなかなか難しいかと思いますが、過度なストレスにならないように、今日からまた気持ち新たに準備をしていきましょう!

また大事な場面で結果を残すためには、タイトルで書いたように多少の緊張感を味方につけることも大切です。最後の大会だからと気負い過ぎず、精一杯野球を楽しめるように祈っています。

では、今週も頑張りましょう!!




この記事が参加している募集

野球が好き

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?