創始者たち
夏休みに相応しい1冊。
600ページを超える大作。
PayPalの創業の興奮に満ちた物語。
読む価値充分。
この本は、イーロン・マスクとピーター・ティールについての多くの著作が存在する中で、最も深い洞察を提供してくれる。
まず、19歳の頃のイーロン・マスクが金融業界でインターンシップを経験していたことなど、これまで知られていなかったエピソードが明かされる。
その経験から、彼は銀行業界のイノベーションの限界を感じ、
その後の彼の挑戦の道を示すことになる。
Twitterが「X」に改名された背景にある理由も、
この本を通じて理解できる。
マスクがスタンフォード大学院に進むかどうか迷った過去も明らかになる。
アジャイル開発、フリーミアム、バイラルマーケティングなど、
20年以上前から彼らが直面した課題に対して
自然と取り組んできた手法も詳しく描かれている。
近年は手段が目的化されがちだが、本当は逆。
ビジネスに直面する問題に対して最適なアプローチが自然と生まれ、
その結果として新しいビジネスモデルや開発手法が形成されていく。
驚くことに、CAPTCHAが商用利用されたのは
ペイパルの決済が世界で初めてだったという事実も明かされる。
この本は、読者を彼らの旅に引き込み、成功と挫折、イノベーションの喜びと困難を共に体験させてくれる。
一読する価値あり。
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