夕木春央『方舟』(講談社、2022)
この作品も読むのに一週間ほどかかった。2023本屋大賞の候補作。たしか22年末の『本の雑誌』でミステリの読むべき本として紹介されていたような気がするし、往来堂書店の高橋さんのnoteで本屋大賞の選定の際に名前が挙がっていたため読んだ。
帯の文言はいささか大げさだし、好みかどうか聞かれれば300ページのうち250ページは素朴にうーん、退屈だったと答えると思う。というのも語り手があまりに自分の語りを意識していないように思えるからだ。なんというか探偵役のサポートにもなれていな