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徒歩日本縦断《京都➡島根編》9日目 『ゲゲゲのまち』米子市➡松江市

この日は、水木しげるロードの観光したり、
ベタふみ坂を歩いて登ったり、
山本周五郎「さぶ」を聴き終わったりした。

3:30に起き、最終日のホテルをとったりして5時前に快活クラブを出る。
ナイトパックギリギリで退店で1800円。
安い。

外は寒い。

朝マックに入る。

美味い!
だけどポテトもっと大きくしてほしい。

朝の大通りは交通量が多く、うるさくて海岸沿いの道に行く。

静かで美しい海だった。

これから行く境港市が見える。

前日通過した大山から日が昇りそうだ。

キター!
顔に温かい日が差す。

サイクリングロードだろうか?こういう道は助かる。
学生がチラホラ通過して応援してもらった。

米子空港を超えたあたりで、車からおばあちゃんが嬉しそうに話しかけてきた。
後続車がいる中だったので危なっかしいが、
ずっと追いかけて徐行し、話しかけてきた。

息子さんの自慢話が続いたが、
なんだか嬉しそうで幸せそうだ。

息子さんが有名ロック歌手の事務所に騙され、
借金3億作ったらしい。
それを、おばあちゃんが苦労して返済。
息子さんはお金持ちのお嬢さんと結ばれて、
今は幸せに生きているのだとか。

創ってもらったおばあちゃんの曲があるらしく
カーステレオの音量を上げて、自分の曲を自慢していたが、
外にいたので良く聞こえなかった。
なんども「どうや?」「どや?」と聞かれるが演歌?歌謡曲?かなぐらいにしか聞こえなくて適当に返事してしまう。

この先のスーパーでかつ丼買ってくけど一緒に食うか?
と言われるが到着に時間がかかりそうなので断って先に行ってもらった。

お腹が空いてモスバーガーに入る。
俺しか客いなかったので、
店員さんが丁寧に案内してくれ、
帰りに旅を応援してくれた。

食ってばかりだが、評判の海鮮丼の店を見つけ入る。

食べた海鮮系の店の中でもTOPクラスに美味かった。
時期や時間によるのかもしれないが、魚が美味い!
刺身は肉厚で歯ごたえも味もしっかりしている。
天ぷらはサクサクの中はホクホクして香りもあった。

境水道大橋がみえる。

昔は大砲を置いていたようだ。

いきなり大雨でびしょ濡れになる。
本当に突然だった。

水木しげる先生の実家のあたりにも行った。
家をでると毎日、山と海が広がっていたのだと感じた。

水木しげるロードに入ると色んな妖怪が飾ってあった。

水木しげる記念館へ行く。
家族連れに話しかけれて応援してもらう。

カートは悪目立ちするので、端っこに置かせてもらう。

動きに躍動感があって良くできている。

水木しげる記念館を出る。
水木しげるの画力、精神はすごい。
自然や現象、ものがたり、その向かい方、参考になった。

ねこ!

サギ?
優雅に羽ばたいては移動していた。

水木しげるロードを後にして、江島大橋へ向かう。

奥に見えるの橋を歩いて上る。
歩行者が登れるか何度か確認した。

狭い。
自転車で行けなくはないが、ふらついたらぶつけそう。
車道と柵で分けてくれているのは、かなり助かる。

高い。

だいぶ上った。

これから通過する江島、大根島。

坂が急で奥の道が消えているように見える。

下り、下りの方が急で自分のカートに押されるのを制しながら下る。
この時は知らなかったがベタふみ坂として有名な坂で、
島根側から坂を撮る人が多いらしい。

そんなこと知らなかったので振り返って写真を撮らなかった。

ここから、いよいよ島根入り!

島では子供から挨拶をもらう事が多かった。
だけど、大人は一人も挨拶しなかった。
これを掲げたのは大人だろうに。

スローガンというのは無いから掲げるのだろうけども。

島が終わり、松江市へ向かう橋?
橋の名前は無いから陸が続いているだけだろうか?

小さな島に神社があった。

歩道が無い場所があったりして気が抜けなかった。

トンネル。

山本周五郎の「さぶ」が終盤に入ってきた。
主人公をおとしいれた犯人の問題が一応未解決のままだったが、
そんなことはどうでもいいくらいコツコツと復帰していく姿に、
落ちはどうするんだ?この先、順調に終わる以外に落ちのつけようがなくないか?

余りに堅実で人情深い話で、衝撃的な展開を望まない空気、
あとは誰か死ぬのか?けど、バットエンドはこの話に似合わない。
どうするんだ山本周五郎!?

名水があるらしいので、飲みに行くがため池で
流れていなかったので断念。

左奥の地下にも名水が

小学生が挨拶をくれて以降、
そういえば今回の旅では差し入れをもらった事が一度しかない。
天橋立の前で女の子からラムネをもらっただけだ。

そんな卑しい感情を抱いてパタパタと峠を上っていた。

まるで心が読まれているかと思うほど、
すぐに差し入れを貰って驚いた。
軽トラックから「コレもってけ」とサッパリと軽快に渡して
「頑張って!」と告げて去って行った。

カーブだったから危ないと思って、すぐ去ったのかもしれないが、
鮮やかな差し入れっぷりに感銘すら覚えた。

中身は冷たい麦茶と温かいコーヒー。
どちらも温度を保っていて、近くのコンビニで俺の為に買ってくれたのだろう。しかも、どちらが欲しいのか選択できるように両極端な2つを選んでくれた。ありがたい。

さっき、差し入れが無かったとかケチ臭い事考えていたのが恥ずかしくなってきた。

下山した先のコンビニで。
さっき差し入れをくれた軽トラの人から、
声をかけられる。

旅の話を少しして、
「今手持ち無くて少なねぇけどおにぎりでも買ってきな」
と小銭を渡された。

初めて現金をもらうので躊躇したが、
旅では差し入れは断らない方針だったので感謝を伝えて受け取る。

初めて現金を受け取って。
戸惑う、何に使うべきか。
貰いなれていないのでどうしようか考えた。

まずは、「おにぎりに」との事だったのでおにぎりに使い、
残りは出雲大社に使い、あの方に功徳があるようにしよう。
そう思い、貰った小銭を別の袋に入れ替え、この硬貨で賽銭する事に決める。

松江に着いて、体力付ける為にトンカツ食べる。
衣がサクサクで香ばしく、油もくどくない。
肉はしっかりとジューシーで美味く。
肉の方さも硬くなく歯切れがよい。
ご飯はおかわり自由でたくさん食べられた。

翌朝撮影

夜中、快活クラブに向かう途中で山本周五郎の「さぶ」を聞き終える。
衝撃のラストに驚かされる。

恨みで始まった物語だが、試練を経て成長し、その成長が最後の決断に生きていた。

自分もこの旅の始まりは、仕事の恨みがあったりしたし、アマゾン倉庫での苦役とそこの労働者に励まされた事。
そんな事を色々と思い出し、余韻が残った。
しかし、現実は美談でまとめられない事も痛感した。
小説と似ているようで似ていない、
混沌の中で生きる苦しみは物語には描かれない。

この日では総括できないが、「さぶ」の余韻はずっと残った。

快活クラブではシャワーが無く、
ペーパータオルで身体と雨で濡れた足を拭く。

明日はいよいよゴールの出雲!
早く寝る。


この日歩いた距離 39km

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