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3冊目:『噛みきれない想い』(鷲田清一)

■この本について

タイトル:噛みきれない想い
著者  :鷲田清一
出版社 :角川学芸出版
発行年 :平成21年7月

■読んだキッカケ

下北沢の古書ビビビにて出会った。
当時は、精神的にまいっていた覚えあり。

■お気に入りのフレーズ

「納得」より

だから理解はジグザグに進んでいく。
家族調停員の人からおもしろい話を聴いた。
(中略)
納得は、もがき苦しんだ後にしか訪れない。 とりわけ家族のあいだのもめ事においては、互いにとことん言葉をぶつけ合い、ののしりあったはてに、 相手がじぶんと同様、土俵から降りずにおなじ果てしない時間を共有してくれたことそのことにふと思いがをおよんだ後にしか、納得は生まれない。そこではともにもがき苦しんだその時間の確認が大きな意味をもつ。

「届く言葉、届かない言葉」より

奇妙なことである。 聞く気がないのに、「読んで」とせがむ。このとき、子供はいったい何を求めていたのだろう。
たぶん、 話の中身が重要なのではない。話の中身以上に、 母親の声がじぶんに向けられているということが大事なのではないか。(中略)じぶんが、いわば独占的に、母親の意識の宛先になっているという状況に浸っていたいのである。


■おススメしたい人

・家族や恋人との関係で悩みがあるひと。
・ひとりぼっちで、さみしいと思っているひと。
・なんとなく、もやもやした気持ちをかかえているひと。



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