【米国株】最新の半導体・AI関連決算から業界の大きな流れを追う【2024 1Q 5/3更新】
米国の主要な半導体・AI関連企業の決算発表が相次いでいます。本記事では、各企業の業績の良し悪しや市場予想との乖離よりも、重要業績評価指標(KPI)や経営トップの見解から、実需の動向と業界の将来展望を読み解くことを目的とします。
複数の企業の最新状況を俯瞰することで、半導体・AI業界の現状と将来性について、より深い洞察が得られると考えます。
本記事では、新たな決算発表があるたびに内容を更新していきます。読者の皆様の中長期的な投資判断や業界理解に役立つ情報を提供できれば幸いです。
テーマ抽出
ポジティブ
AI半導体は好調
AMD:年間のデータセンターGPU売上高の見通しを、1月時点の35億ドルから40億ドル超へと上方修正
ケイデンス(半導体設計ソフト):AI半導体(エヌビディア、メガテックASIC含む)設計活動が引き続き活発
TSMC:高性能コンピュータ、5nmが微増 ⇒ エヌビディア含むデータセンターAI半導体が引き続き好調なことを示唆
メガテックのデータセンター投資は拡大継続
アマゾン:2024年は設備投資が大幅に増加する見通し。主にAWSインフラと生成AIへの投資
メタ(フェイスブック):長期AIロードマップを見据え、今後数年間もAI投資を大幅に増やす方針。2024年設備投資見通しを$30-37Bn ⇒ $35-40Bnに上方修正
マイクロソフト:AI/クラウドへの投資を拡大。2025年度の設備投資も2024年度を上回る見込み
グーグル:2024年の設備投資は高水準の今四半期以上が継続
(【NEW】アップルは他社クラウドを利用したAIトレーニング、他社AIモデル活用を示唆)
企業による既成モデル(ファウンデーションモデル)のカスタマイズによる独自AIモデル構築の流れ
アマゾン:多くの企業が自社モデルを構築中。Amazon Bedrock(既成モデルのカスタム化を可能とするサービス)の需要が強い
エッジAIの立ち上がり
【NEW】クアルコム:デバイスAIが浸透し始め、消費者の評価は良い
AI技術の進展
メタ:先進的なAIモデルの開発、ハードウェアとの統合、エージェント型AI、といったAIロードマップ推進に強くコミット
テスラ:自動運転ソフトウェアの大幅改善実績、更に今後数ヶ月で劇的な性能向上を見込む。人型ロボOptimusを今年工場投入予定
グーグル:生成AIサーチ本格導入への道筋
企業のAI予算は増加
サービスナウ:顧客企業はIT予算全般の執行には慎重姿勢ながら、AI関連の予算は増加傾向。生産性向上のメリットが認識されている
グーグル:AIによる顧客価値提供によりグーグルクラウドの成長率が加速
マイクロソフト:Azure(クラウド)の成長加速。31%成長のうち、AIが7ポイント寄与
マイクロソフト:Copilot for Microsoft 365の企業需要が高まり、採用進展
ネガティブ
AI以外の半導体は低調
AMD:データセンターCPUは前四半期比減収。次四半期から回復を見込む。
TSMC:24年の半導体業界全体(メモリ除く)の生産予想を「10%以上の伸び」から「10%の伸び」に修正
テキサス・インスツルメンツ(産業用・自動車用の汎用半導体が主力):本格的な本格的はまだ時間がかかる。まだ、コンシューマ向け(スマホ等)の回復が早い、とする
インテル:クラウド、エンタープライズ、地域を問わず影響
中国半導体製造装置投資の減速
ラムリサーチ:売上の大きな部分を占める中国市場は下半期に減速。今後はHBM、ゲートオールアラウンド(GAA)対応需要がドライバーに
生成AIサービスの収益貢献はまだ限定的
マイクロソフト:「Copilot for Microsoft 365の採用進展」とするが収益への意味あるインパクトはまだか
サービスナウ:「生成AI関連製品の採用は好調」とするが、売上成長への大きなインパクトはまだ見られていない
今後の動向に注目
メガテックの独自AI半導体の開発進展と需要の高まり
アマゾン:独自のAI半導体、AWS TrainiumとInferentiaチップの需要が高まる。パフォーマンス最大化とコスト抑制が可能
ケイデンス:メガテック(メタやアマゾンなどクラウド大手)は独自AI ASIC半導体(潜在的にはエヌビディアGPUの代替になるもの)開発を強化。それでもまだ初期段階
半導体製造装置の受注減
ASML:受注が大幅減。大口顧客からの受注が遅れと説明
5/2 アップル(AAPL)株価 +6%(時間外)
見どころ
事前に外部リサーチ会社から報告された、弱いiPhone出荷
生成AIへの取組
株主還元
反トラスト法(独占禁止法)関連の捜査状況
iPhone売上高は前年比10%減:前年の供給制約からの回復の反動
サービス事業は前年比14%増の過去最高売上高
Mac売上高は前年比4%増:新型MacBook Airが牽引
iPad売上高は前年比17%減:前年のM2 iPad ProとiPad第10世代発売の反動
ウェアラブル等は前年比10%減:前年のAirPods Pro第2世代等の新製品発売の反動
次四半期の売上高は前年比、低い一桁台の成長を見込む
為替の逆風2.5%を含む
サービス事業は上期と同様の二桁台成長を予想
iPad売上高は二桁台
AIへの取り組み強化に伴う設備投資
設備投資は自社とサプライヤー/パートナーとのハイブリッドモデルでやってきており、うまく機能しているので今後もその方針 ⇒ 他社クラウドを利用したAIトレーニング、他社AIモデル活用を示唆
中国本土ではiPhoneが成長
前期比で改善しており、中国本土(香港除く)ではiPhoneが伸びた
都市部の売れ筋トップ2はiPhone
原材料価格
メモリ価格は上昇し始めている
1,100億ドルの新規自社株買い枠
5/1 クアルコム(QCOM)株価 +9.7%
見どころ
オンデバイスAI半導体のリーダー
ハイエンド携帯電話向け中核半導体SoCを中国大手、サムスンGalaxyに供給
次期Windows(2024下期の見込み)でのAI PCに関してマイクロソフトと提携。アーム社技術ベースの高性能・省電力半導体を発表済み
アップルと数年間のiPhoneモデム供給契約
QTL事業は基礎的携帯電話通信技術ライセンス供給で数年はキャッシュカウだが、6Gで技術自標準を取れるかリスク
自動車向け、運転補助(ADAS)、デジタルコクピット半導体が急伸
ハイエンドスマホが好調。デバイスAIも立ち上がり
ミックスの改善と、半導体の高機能化により平均価格が上昇
デバイスAIが浸透し始め、消費者の評価は良い
中国のAndroidプレミアム市場に弱さの兆候はない。ファーウェイの参入でAndroidプレミアムの全体市場が拡大(当社のファーウェイへの供給は限定的)
中国携帯電話メーカーからの売上は前年比40%増
オンデバイスAIに向けた取り組み
「AIハブ」にはOpenAIやLlama3を含む100以上のモデルがあり、Qualcommの半導体でのオンデバイス推論への最適化が行われている
開発者はこのモデルを使ったAIアプリを進めている
スマホだけでなく、PC、自動車用にも
自動車半導体の好調
自動車は2026年度に40億ドル超の売上目標に向け、設計win案件を積み上げ
設計winパイプラインは450億ドルに増加。うち約1/3は運転補助関連
PCは2025年度(IoTセグメント)に大きく影響
IoTビジネスの在庫調整が進み、次四半期は成長
業界全体での在庫調整局面
前四半期が底で、次四半期は中一桁台の成長見通し
4/30 アマゾン(AMZN)株価 +2.3%
AWS(クラウド事業)の成長加速
多くの企業が自社モデルを構築中。大規模な既成モデルのカスタマイズから企業独自のモデル構築まで幅広い
推論は多数のユーザーから常時発生するワークロードなのでトレーニングよりコストがかかる。数多くのAIアプリがAWS上で推論を行うと予想
Amazon Bedrockの需要が強い
企業が既存の大規模言語モデルを独自のデータを用いてカスタマイズすることにより、生成AIアプリケーションを構築することを支援するサービス
クラウド/AI設備投資の増加
2024年は設備投資が大幅に増加する見通し。主にAWSインフラと生成AIへの投資
NVIDIAとの戦略的提携を拡大。NVIDIAの次世代Blackwellプラットフォームを活用し、大規模LLMを高速・低コストで構築・実行できる環境を提供
独自のAI半導体、AWS TrainiumとInferentiaチップの需要が高まる。パフォーマンスの最大化とコスト抑制が可能。Meta のLlama 3モデルもこれらのチップ上で稼働
顧客企業のクラウドコスト最適化の大部分は終了
コスト最適化の大部分は終了。インフラの更新行動に戻った
海外事業の黒字化
高利益率の広告事業の成長
4/30 AMD(AMD)株価 -8.9%
データセンターGPU MI300への強い需要
年間のデータセンターGPU売上高の見通しを、1月時点の35億ドルから40億ドル超へと上方修正
CoWoSやHBMなどの供給も順調に立ち上がり、供給の制約になっていない。供給能力は今回の40億ドルのガイダンスを大きく上回る(更なるアップサイドを示唆)
ただし、データセンターGPUの利益率は現時点ではデータセンターCPUよりも低い
データセンター‘CPUは前四半期減収と示唆。次四半期からは回復
第2四半期は前四半期比で増収を見込む。下期は市場環境の改善とZen 5ベースの次世代EPYCプロセッサ「Turin」の投入で、シェア拡大が期待できる
AI PCがけん引し、クライアントが次四半期から回復
次四半期はクライアントは前四半期比で増収。下期は、AIによりハイエンドからプレミアムセグメントの単価と数量の両面で伸びると見込む。
大手顧客が自社でAIチップを開発するが、GPUは引き続き主流のアーキテクチャ
4/25 マイクロソフト(MSFT)株価 +1.8%
Azure(クラウド)の成長加速
AIサービスが31%成長のうち7ポイント寄与
一時的に需要が供給能力を上回る状況も
設備投資拡大で対応
AI/クラウドへの投資拡大
2025年度の設備投資も2024年度を上回る見込み
クラウド/AI製品の需要増加に対応するため
トレーニング:業界をリードするため大規模言語モデルの開発に継続投資
推論:需要動向を見ながら投資
Copilot for Microsoft 365の企業需要が高まり、採用進展
一時的に需要が供給能力を上回る状況が発生する可能性
長期的な大きな成長機会
4/25 グーグル(GOOGL)株価 +10.2%
生成AIのサーチへの導入
特に複雑なクエリでユーザー体験が改善
コストやレイテンシーの課題は改善済み
マネタイズへの移行も順調に管理できる見通し
AIチャットボット普及はグーグルにとって追い風
Googleの検索の優位性が再確認・強化される
ユーザーのオンライン時間増加で検索需要増
グーグルクラウドの成長率が加速
AIによる顧客価値提供が成長を下支え
高水準の設備投資増が継続
ジェミニ、クラウド、サーチ・YouTubeでのAI活用など全社的な機会
2024年も各四半期で第1四半期(120億ドル)並みかそれ以上の見通し
4/25 インテル(INTC)株価 -9.2%
市場全体の需要低迷
市場全体で幅広く需要が弱い
クラウド、エンタープライズ、地域を問わず影響
下期は力強い成長を見込む
AI PCの需要拡大
Windowsアップグレードサイクル
データセンターの買い替え需要回復
AIアクセラレータ事業の拡大
2024年後半に売上高5億ドル超、2025年にさらに加速
企業向けではのXeon+Gaudiが総コストの観点で期待
推論での(CUDAとの)ソフトの互換性の重要度は相対的に低い
4/24 サービスナウ(NOW) 株価 -4.0%
IT予算全般には慎重姿勢
マクロ経済環境は依然厳しく、IT予算全般の執行には慎重姿勢が続いている。商談成立までに時間を要するケースが多い。
AI予算は増加傾向
しかし、コスト効率化とAIによる生産性向上の訴求は顧客に響いており、この分野への投資意欲は旺盛。AI関連の予算は増加傾向にある。
生成AI関連製品の採用は好調。特にPro Plusの純新規年間契約金額の伸びは過去最高を記録した。
企業は生成AI製品のメリットを認識
企業は業務プロセス全般をAIで再設計するフェーズに入っており、プロセス最適化がAIの最大のユースケースになりつつある。導入企業では早くも効果が実感されている。
成長率の劇的な再加速には至っていない
為替の逆風がありながらも、2024年サブスク売上高見通しの下限を若干上方修正。
変更前: $10,555 - 10,575M ⇒ 変更後: $10,560 - 10,575M
会社概要
ServiceNowは、米国のクラウド型ITサービス管理・ワークフロー自動化のリーディングカンパニーです。同社のNowプラットフォームは、企業の様々な部門の業務プロセスを自動化・効率化します。特に注目されるのが、AI機能を付加したPro Plusという製品ラインです。独自の小型言語モデルを活用し、過去の事例から学習したAIが問い合わせ内容を自動要約して最適な回答を提示するなど、業務の自動化と効率化に直結するソリューションを提供しています。
4/24 メタ(META)株価 -10.5%
実績は強い内容
AIによるエンゲージメント、広告パフォーマンスの改善が売上高の伸びに寄与
次の四半期は成長率鈍化の見通し
大きく貢献した中国ピンデュオデュオ(PDD)の米国TEMU事業の広告出稿が前年から一巡すると見られる
Reality Labs(メタバース事業)への投資を拡大。2024年の当事業の営業損失は大幅に拡大する見通し
AI分野に強気。世界最高のAIサービス構築のため投資を加速する
AIモデルの性能向上と、大規模なAIサービスの構築に向けて、今後数年間で投資を大幅に増やす方針
2024年設備投資の見通しを$30-37Bn ⇒ $35-40Bnに上方修正。AIロードマップを推進するため。
AIロードマップを推進する
Meta AIアシスタントの利用拡大
Llama 3モデルを搭載したMeta AI(AIアシスタントサービス、Instagram等にも統合)を、まずは利用者数の拡大を最優先
より多くの言語や国でのサービス提供を進める
アニメーション生成や高速な画像生成など、ユニークな機能を拡充
ビジネスへのAI活用
営業、カスタマーサポート、商品案内等をAIで自動化
1億以上の中小企業に対し、AIを使った顧客対応ツールを提供
クリエイター向けAIツールの提供
クリエイターがファンコミュニティと交流するためのAIツールを開発
コンサートチケットや商品販売など、クリエイターのビジネス活動を支援
先進的なAIモデルの開発
現在トレーニング中の4000億パラメータ以上の大規模言語モデルを完成させる
オープンソースコミュニティと連携し、モデルの性能を更に向上
エージェント型のAIアシスタントを目指し、複雑なタスクに対応
ハードウェアとの統合
AIアシスタントを、スマートグラスなどのウェアラブルデバイスに搭載
将来的に、メタバースでのインタラクションにAIを活用
エージェント型AI
単なるチャットボットでなく、ユーザーの意図を汲み取り複雑なタスクもこなせるエージェント型AIを目指す
収益化
当面は収益化よりもMeta AIの利用拡大に注力し、AIへの投資を拡大
エンゲージメントの向上と広告品質の改善で間接的に収益貢献
将来的には、大規模言語モデルの利用料や広告・課金などで直接収益化も視野
4/24 ラムリサーチ(LRCX)株価 +1.9%
売上の大きな部分を占める中国市場は下半期に減速
中国地域の売上割合が42%と最も高く、同社にとって最重要市場となっている
ただし、下半期にかけては中国需要が減速する見込みで、売上寄与は低下すると予想されている
DRAM分野の成長
DRAM向けの売上が増加傾向。地域別でも韓国が伸びている
A半導体向けの高帯域幅メモリ(HBM)などの需要拡大が背景にある
今年、HBM関連の出荷が3倍以上になる
ロジック分野の低迷と期待
ファウンドリは回復傾向だが台湾は弱いため中国が中心と見られる。ロジックは低迷。ゲートオールアラウンド(GAA)対応で需要回復に期待
ゲートオールアラウンドの2024年売上は$1Bn超と予想されており、将来の成長ドライバーとなる
※ゲート・オール・アラウンドとは、次世代の3D構造トランジスタ。省エネ化が大きな特長。データセンターAI半導体(GPU)、バッテリー駆動のモバイル機器向けでの採用が見込まれる。ラム・リサーチは量産に不可欠な成膜・エッチングなどの技術を手掛ける
不揮発性メモリ(NAND)の弱く回復の兆し
不揮発性メモリはNAND市況の改善に伴う2025年以降の反転に期待
稼働率上昇に伴う消耗品売上増など、需要回復の兆しはある
4/23 テスラ(TSLA)株価 +12%
自動車事業は厳しい状況。要因としては以下が挙げられた。
EV全体のマーケットシェアの世界的な減速
マクロ経済環境の不透明さ
季節変動の影響
サイバートラックの量産開始に伴う影響
一時的な工場運営への影響
技術の進展に関しては楽観的な見通し
より手頃な価格の新車種を前倒しで2025年初頭にも発売予定。
自動運転ソフトウェアFSD V12が大幅に改善されており、今後数ヶ月で劇的な性能向上が見込まれている。
自動運転ライセンス契約に向けた交渉が一部メーカーと進行中。
Cybertruck、Semi、Optimusロボットの開発も進行中。
既に単純な工場作業をOptimus が行えるようになっている
2024年内に、実際の工場でも限定的にOptimus を生産ラインに投入し、有用な作業を行わせる予定
2025年内には外販も可能になるかもしれない
AIコンピューティングへの投資を大幅に拡大しており、分散型推論の活用を検討中。
利用されていない自動車のAIコンピューターを自動運転以外の用途で活用
将来数千万台で大きなAI推論能力になる可能性
クラウドコンピューティングサービス(AWS的なもの)への活用を期待
会社概要
テスラは、米国発の電気自動車(EV)世界最大手の一角です。モデルS、モデルX、モデル3などの人気車種を擁し、ソフトウェア無線更新などの先進技術で高い評価を得ています。また、テスラは早期の完全自動運転の実現を目指しています。さらに、Optimusという人型ロボットの開発にも着手しており、将来的には家庭や工場で人間を補助する汎用ロボットとしての活用が期待されています。EVとAI技術を掛け合わせることで、テスラは自動車産業の変革を牽引する存在となっています。
4/23 テキサス・インスツルメンツ(TI)(TXN)株価 +5.6%
市場環境
市況は改善しつつあるものの、業種によってばらつきがあり、本格的な回復にはまだ時間がかかると見ている。
中では、パーソナルエレクトロニクスが回復をリード。産業用は業種間でまだらな状況が続いている。
一方、自動車、通信機器、エンタープライズシステムは、まだ力強さに欠ける状況。
会社概要
テキサス・インスツルメンツ(TI)は、特に産業用と自動車向けのアナログ半導体を主力製品としています。主要なエンドマーケットは、産業用、自動車、パーソナルエレクトロニクス、通信機器、エンタープライズシステムを含む。
4/22 ケイデンス・デザイン・システムズ(CDNS)株価 -1.1%
売上減少の要因は中国売上高の減少
非常に好調だった昨年第1四半期の反動で、中国での設計活動の減速を示すものではない。
AI半導体設計活動は加速
エヌビディアだけでなくメタやグーグル、マイクロソフト、アマゾンなどのハイパースケーラーが独自のAI ASICを発表しており、設計活動は加速している。これらの企業全てが顧客。
ハイパースケーラー独自半導体設計はまだ初期段階
大手ハイパースケーラーやソーシャルメディア企業は膨大な数のGPU(2万〜2万4千台)を新しいモデルのトレーニングに使用。モデルのサイズと数が増加しているため、将来的にはさらに多くのリソースが必要になると考えられる。システム企業が独自チップを開発する動きはまだ初期段階。
業績見通し上方修正
2024年売上高見通しを$4.55~4.61Bn から$4.56~4.62Bnに若干上方修正。
会社概要
ケイデンス・デザイン・システムズは、半導体設計の電子デザインオートメーション(EDA)ソフトウェアおよびエンジニアリングサービスを提供する世界的な大手企業です。
4/18 TSMC(TSM)株価 -6.7%
売上(前四半期比)
高性能コンピュータ、5nmが微増
⇒エヌビディア(NVDA)含むデータセンターAI半導体が引き続き好調なことを示唆
スマートフォン、3nmが大幅ダウン
⇒アップル(AAPL) iPhone/MacBookの不調を示唆
半導体市場見通し
24年のメモリを除く半導体業界全体の生産予想を「10%以上の伸び」から「10%の伸び」に修正
⇒EV、PC、スマホ向け売上に警戒感
会社コメント:マクロ経済と地政学的な不確実性が続いており、消費者心理と最終需要にさらに重しがかかる可能性があります。そのため、2024年の半導体市場全体(メモリを除く)は、在庫調整の大幅な落ち込みから緩やかな回復になると予想しています。2024年の半導体市場全体(メモリを除く)の成長率は約10%、ファウンドリー業界の成長率は中〜高10%台と予測しています。
会社概要
TSMCは、台湾に本社を置く半導体ファウンドリの世界リーダーです。純粋な半導体製造請負サービスを提供し、自社ブランドの製品は販売していません。主要顧客には、アップル、エヌビディア、AMDなど主要半導体メーカーが含まれ、5nmや3nmなど最先端の半導体製造プロセスを有しています。高度な半導体製造技術力と世界中の顧客への供給力が評価されており、半導体産業において非常に重要な役割を果たしている企業です。
4/17 ASML (ASML) 株価 -7.0%
受注:前四半期の力強い回復から戻ってしまった⇒ネガティブ・サプライズ大
会社コメント:受注は四半期ごとには変動が大きく1Qは弱含み。しかし過去6ヶ月間ではEUR13Bnあり、決して弱くない。一部の大口顧客からの受注が遅れており、今後数四半期の間に大型受注が見込まれる。2025年に向けて需要の回復を確信しており、受注の遅れは一時的なものと考える。
売上:中国が約半分。韓国・台湾が前年・前四半期比大きく下落
会社概要
ASMLは、オランダに本拠を置く半導体製造装置メーカーです。は最先端半導体製造に必須となっているEUV(極紫外線)露光装置市場を独占しています。ASMLの高性能な半導体製造装置は、TSMCやインテル、サムスンなどの主要半導体メーカーに使用されています。
米国株インサイト
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