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【高校生Teeの映画館】No.24 帰ってきたヒトラー  [あらすじ,見どころ,感想]

皆さんこんにちは、愛知県で高校生をやっているTeeです。

昨日の投稿にスキしてくれた方、ありがとうございました!!!


僕は4人兄弟の1番下で、1番上には歳が6つ離れた姉がいます。今は、名古屋でOLをやっているんですが、昨日、その姉から突然電話がかかってきました。電話の内容は「『犬と私の10の約束』の記事のまとめ部分が理解できない」というもの。

まず、姉が僕の記事を読んでいたことに驚きました(どうやら父が僕の記事を共有していた模様)。父がどういう心理で共有したのかは分かりませんが、『良い記事だったから( *¯ ꒳¯*)✨』←と、勝手に捉えさせてもらいます(笑)

で、電話で指摘された事については、実際に読み返してみるとかなり理解しづらい文脈になっていました。理解できなかった方、すみませんでした!

同時に、こうやって遠慮なく言ってくれる人の存在ってめちゃくちゃ大きくて、本当に助かるなって思いました。お姉さんありがとう!


それではいきましょう!



今日紹介するのは2015年公開のコメディ映画『帰ってきたヒトラー』です。

原作の小説が2012年に発売されると、ドイツ国内だけで250万部のベストセラーになり、さらに25か国語に翻訳され、小説『帰ってきたヒトラー』は世界中で注目されるようになりました。そんな話題作を映画化したのがドイツのデヴィッド・ヴェンド監督です。バリバリの政治映画という訳ではなストーリー自体はコメディなだけあって、笑える要素が沢山詰まっています。ただ、恐怖もあります。。。ぜひ最後まで読んでいただけると嬉しいです。

【監督】デヴィッド・ヴェンド 【時間】116分

《あらすじ》

ベルリンの街中。静かな公園の片隅に突如、眩い光と共に煙が立ち上ります。煙の上がった所に倒れていたのは、ちょび髭にコートの中年男。その正体は1945年から蘇った、アドルフ・ヒトラー総統本人でした。

見慣れない景色に戸惑いながらも、よろよろと歩き出す総統。自分がどこにいるのか分からず、観光客で賑わう広場に行くと、ヒトラーのコスプレだと思った人々が写真を求め、もみくちゃにされます。さらに、主婦に「総統官邸の場所を教えて欲しい」と、話しかけると不審者だと思われ催涙スプレーを噴射される始末。何とか近くのキオスクにたどり着き、売り物の新聞を見るとそこには「2014」の文字が。総統は、ここで初めて自分が2014年の世界に来てしまったことに気がつきます。

卒倒する総統を単なる変人だと思ったキオスクの店主は、バックヤードに一晩泊めてやることにし、夜中に総統は熟考します。「自分はすでに亡き者らしい」「なぜにこの世に呼び戻されたのか」「これは神意だ。私に戦いを続けよという神意なのだ。ならば情報収集から始めねばならん!」と、店内の新聞に目を通し、戦争に負けたこと、ドイツが東西に分かれて再び統一したこと、大勢のド素人が、自分の人生をドラマや映画にしていることなどを知って驚嘆します。


《注意》この先、ネタバレになります。






特ダネ探しに悩んでいる、フリー記者のサヴァツキは公園で撮影したニュース映像を編集中、ヒトラーの格好をした奇妙な人物が背後に映り込んでいるのを発見し、興味を持ちます。翌日、サヴァツキはキオスクで総統を見つけ、顔、服装、そして高圧的な態度まで本物そっくりだと感激します。彼は、「現代のドイツを闊歩するヒトラー」という題の映像を撮らせてほしいと頼み、総統は快諾します。

ホテルで初めてテレビを見た総統は料理番組と低俗番組の多さに怒り出し「政治番組を作ろう」と提案。2人は、ドイツ国民たちに政治についての意見を伺います。賃金だ選挙だ移民だと出るわ出るわ不満の嵐に、なんたる政治不信と総統は嘆きます。

ある日、大の犬好きだという総統はブリーダーの元を訪れます。ですが、ちょっかいをかけた犬に噛みつかれて逆ギレした総統は躊躇なく銃を発砲し、犬を殺してしまいます。そして、後にこの出来事が悲劇を呼ぶことになるのです。

そんな中、サヴァツキが撮影した動画は100万回以上の再生を突破し、民放テレビの局長ベリーニは、総統を才能ある物まね芸人だと勘違いして、テレビ出演を依頼します。ベリーニの失脚を企む副局長ゼンゼンブリンクは、総統の番組の台本に敢えて危ない人種差別ネタを盛り込み、好感を下げようと企てます。

しかし、生放送の政治コント番組に出演した総統はそのカンペを無視して母国衰退への怒りを語ります。観客は大喝采、番組は大成功に終わり、他局からも出演依頼が殺到する総統。アウトバーン計画を持ち出して司会者を笑わせたり、テレビのせいでドイツは奈落の底だと怒りをぶつけたり、数々の発言が「面白すぎる」とネットで大評判になります。新聞ですら「正しいことを言う」と総統を大絶賛です。

一方で、それを全く面白くないと思っている副局長のゼンゼンブリンクは、総統が犬を撃ったあの映像を手に入れ、あろうことか生放送で流してしまいます。総統の残虐な行為を目の当たりにした世間の彼に対する評価は一気に下落。責任者のベリーニも解雇されてしまうのです。

果たして総統は、人々からの信頼を取り戻し、自分の望む世の中に変えていけるのでしょうか。



《見どころとポイント》

⚫︎街頭インタビュー

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政治番組を作るための素材集めとして、街の人々にインタビューをするシーンがあるんですが、なんとこれゲリラ撮影なんです。エキストラや仕込みではなく、実際に現代を生きている人のリアルな不満や文句なので、共感できるシーンも多いです。監督こだわってんなぁ…って思いました。


⚫︎認知症の祖母が本物と気づく!?

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冒頭から本物のヒトラーではなく、そっくりのものまね芸人だと思われてきたヒトラーでしたが、唯一本物だと断言した人物がいました。それは、ザヴァツキが密かに恋心を寄せるヒロインのクレマイヤのおばあちゃんです。

ヒトラーがテレビに出始めてから、ずっとクレマイヤのおばあちゃんは「これは本物のヒトラーだ」と言っていました。それを聞いた総統本人は、おばあちゃんに会いに行くのです。すると・・・(衝撃です。)

今までドキュメンタリーせいを兼ね備えながら、コメディ要素があってクスっときていた映画が、この2人の接触によって一気にドラマ化します!!!


⚫︎衝撃のラスト

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現代人の持つヒトラーの印象に本人の思いを語りかけます。衝撃です!



《高校生なりのまとめ》

ブラックユーモアに始まるユーモアセンスが溢れる映画でした。自分が元のネタの小説を知らない分、勿体なかった感が否めません。知らなくても楽しめたんですが、知ってる人ならとても楽しめたと思います。

前半の街頭インタビューでの人々の愚痴は現在のリアルな声なだけあって、若者も考えていかなければいけないと思うことが沢山ありました。
そこでのヒトラー総統は非常に魅力的な憎めない人物で、小気味よい印象を得ていました。それが後半から少しづつ雲行きが怪しくなり、ラストに近づいていくにつれ、ついに時代の暴君としての姿を露わにし、狂気を感じ始めてくると途端に恐怖心が増しました。

僕は前半の人の良い総統に心酔するまではないにしろ、心の中で「いいぞいいぞ!ヒトラー!さすがだ!」と思ってしまいました。なので、容易く製作者陣の思惑に載せられていたんだと気付き自分ってこんなに騙されやすかったのかとも思い知らされました。主人公のザヴァツキとは違い、初めからヒトラーが“本物”と知っていたのにです。

ヒトラーに焦点を当てるとただ、知らない時代、見たことない人々、違う考えの溢れる世界に飛ばされただけで、自分の本文を全うしようとしている人だと思いました。自分の信念を持っていて、その人生経験に裏打ちされたのは確かです。

ヒトラーが多くのドイツ国民に熱く語りかけるシーン、ドイツだけに限らず世界共通の考え方で万人に刺さる言葉で訴えていたので自分自身、何度も見につまされました。

そして、ヒトラーを通して、
人生を濃く密度高く信念を持って生きているか?
そう問いかけられた気がします。


「自分は自分しかなりえない。君は違うのかね?」

ー アドルフ・ヒトラー



【予告はこちら】


親切に最後まで読んで下さり、ありがとうございました。

次回もお楽しみに!


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