見出し画像

生きた魚の頭を切り落とすことは、虐待か。

海釣りが好きだ。
初夏〜秋にかけては、釣りシーズンである。
いろんな魚が釣れ始めるのだ。

僕の実家は茨城で、帰省する度に、日立や大洗に行って釣りをする。
岸からアジやイワシ、サバを狙ったり、クロダイやヒラメなんかも狙う。
狙う魚によって餌も仕掛けも釣り方も変わってくる。

釣り糸を垂らし、水面をじっと眺めたり、水平線に目をやったり、
大型船の行く末に思いを寄せる。
そしていつ魚が掛かるかわからない
ドキドキ感が心の半分を支配する。
そう、釣りをしない人にはわからないかもしれないが、
釣りの最中は、ただぼーっとしているわけではないのだ。

釣り人すべてが、釣りの最中は、
穏やかな感情と同じくらい、
興奮というドキドキを同居させている。

そして、インスタやツイッターに流れる情報をせわしなく
追うことも忘れる。
だれにも邪魔されないこの時間が大好きだ。


先日、ちょっと用事があって実家に帰省したときも
早朝、日立の海に出かけた。
堤防には、60代くらいのおじさん一人と
中学生くらいの二人組が青物を狙って釣りをしていた。
今の時期はアジはまだ釣れないが小ぶりのサバが回遊しているようだ。
おじさんも、中学生も、コンスタントにサバを釣り上げている。

僕は、釣りをスタートするために、仕掛けを用意しながら
中学生の様子をなんとなく眺めていると、
10分に1度のペースでサバを釣っている。
そして、彼らは釣り上げた20cmくらいのサバの頭を
迷うことなくハサミで切り落としていた。

みなさんはどう思うだろうか。

僕は、たくましい中学生だと思ったし、
命のことをしっかりわかっている子ども達だと思って感心した。

ちょっと前にツイッターで、
イカの神経締めをしている動画が流れて、
それを虐待と騒いでいる人がいるというのを知って驚いた。

命を美味しくいただくために、
釣り上げたらすぐに刃物をいれて血抜きをしたり
神経を麻痺させたり、
氷にいれて鮮度を落とさないようにするのは、常識だ。

それを「虐待」という表現をしている人がいるのは、
ちょっと信じられなかった。
本気で言っているのか冗談で言っているのか定かではないが、
もし本気で言っているとしたら、その人は多分
生きた魚を触ったこともないし、
スーパーで売られている切り身しか知らないんだと思う。

中学生が、サバの頭を迷うことなくハサミで切り落としていたのも、
おいしく食べる以外のなにものでもない。

命をいただくこと。
その真理をよく理解している子供たちだとおもった。

だって、おいしく食べてあげることこそが、
命を大切に扱うことなのだから。

新たなコンテンツの制作のために大切に使わせていただきます。何に使ったかは、noteにてご報告させて頂きます。