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計画相談の主任相談支援専門員の難しさ。

9月30日、自治体からの推薦で受講させてもらった「主任相談支援専門員研修」。研修を受ける中で、主任に求められる役割を繰り返し、何度も伝えられる中で、今の私自身の立ち位置を鑑み、伝えられる主任相談支援専門員としてのその役割を担うことに対して、その責任の大きさ・重さをヒシヒシと感じることになった。私にとっては、役割そものもはそこまで目新しい内容ではなかったし、その役割の大部分は、すでに私自身の手で行ってきているとすら思ってみたが、それでも、あくまで私の知る中での役割だし、本来であれば、公共性も含めて、わたしたち自身も相談支援専門員の将来をつくることだし、その先頭を走る必要もあることから、やはりその責任の大きさに押しつぶされるように感じてしまうのは、適切なのか、過度の反応なのかは自分ではわからない。

自分の気持ちのなかで「基幹相談支援センター」に所属していない主任相談支援専門員の役割は、やはり限定されるのではないかと思う気持ちも湧き出てくる。これまでの経歴等は、他の相談支援専門員やソーシャルワーカーと比較したとしても遜色はないとしても、やはり基幹と特定では全くその求められる役割が違いすぎる。どれだけ私ががんばっても、計画相談支援事業所を安定的に運営するためには、毎月の計画書の作成やモニタリングの数を確保しなければいけない。その限られた時間の中で、主任相談支援専門員として何ができるのか?私自身にそれを伝えるだけの力を持ち合わせているのか?自分自身に自信を持つことができない現状に、そんなネガティブな気持ちにすらなってしまうのだ。

計画相談は、新規の受け入れをやめた時点で、契約者の中での多少の動きはあるものの、周辺も含めた状況を知るが故に、その方の課題の予測が可能となり、緊急を要するような大きな問題に直面して、慌てて対処するような問題に直面することは少ない(私が対象としている利用者さんによるのかもしれない)。そんな中で、私自身が計画相談に対する鮮度、新鮮味を失ったことによる、計画相談に対するモチベーションの低下との戦いに挑む必要があると感じている。それは、これまでの何の問題よりも過酷であり、個人的にはどんな苦しみよりも対応が難しいと感じてしまう。なぜなら、自分自身との戦いになるからだ。単に、ルーティンワークと言いたいのではなく、同じテンプレートの書類を毎日毎日作成し続けるなかで、その作成スピード、処理スピード、書類の質といったものが求められ、「変わり映えのない」「事前に決まりきった」項目内容の範囲で、私なりの視点と評価を落とし込んだ責任ある書類を作り続けることは、相談支援専門員としての人間らしい生活を喪失するような業務内容でもあるようにも感じる。一度感じてしまったそんな感情を、自らの力で乗り越えることは、周囲が思っている以上に容易ではなく、どんなに長くやって経験を積み上げていても、対応するケースの内容が限定的になり、万が一でも自分に対して少しでも甘くなり、楽な方に進むことを許した時点で、2度と元に戻れないのではなくなるという不安を感じることもある。計画相談にとって本当に必要なことは、フレッシュな気持ちを保ち続けることかもしれない。

しかも、主任相談支援専門員の役割は、単に加算の対象としてであってはならない。真面目に考えれば考えるほど、基幹相談支援センターと特定相談支援事業所の主任相談支援専門員の隔たりは、私の首を徐々に締めていく気持ちになるのだ。しかも、よりによって私の今まさに感じている気持ちを理解してくれる相談支援専門員は、おそらく周囲にはいない。それは、基幹相談支援センターの相談支援専門員も、法人の異動命令や他法人からの誘いなどから、その環境で長く取り組む人が少ないからだ。計画相談になれば、もっとその動きは激しい。独立している相談支援専門員も、まだ、私の境地に立っているものはいない。なぜなら、私がこの地域で最も長くなっている『計画相談の』相談支援専門員だからだ。だから、私が弱音のように吐いたところで、聞かされた方も戸惑うだけだろうし、誰もこころからわかる人は周囲にいるはずもないのは当然である。

結局、計画相談の相談支援専門員である以上、自分の課題は自分で折り合いをつけることを求められる。しかしそれこそ、私自身が選んできた道なのだ。最初から、私自身が選んできたものでもある。計画相談がはじまったときから、私は計画相談の相談支援専門員としてやり続けることをこころに決めていた。私はたとえ基幹相談支援センターの相談支援専門員にもならないし、その思いは今でも変わらない。それはなぜか?計画相談として、地域における計画相談支援事業所とそこで従事する相談支援専門員について、その役割を正しく地域に認識してもらい、計画相談の相談支援専門員の適切な評価と地位の向上、そして、職業としての安定を創り上げていきたいと考えたからだ。それを実現するためには、私のようは地域で最初に初めてきた人間が、先駆者としてその道を切り開くしかない。基幹、委託、特定の相談支援専門員同士が、対等な立場でやり取りをするためにも、計画相談には計画相談としての実績ある相談支援専門員の存在が必要だと考えるからだ。誰に言われることなく、計画相談の相談支援専門員が、自らの自浄作用で計画相談の相談支援専門員の質の向上を図るべきだと感じているからだ。だから、私は自分の所属する法人以外に、公益性を保つための法人まで設立したのだから。

だからこそ、主任相談支援専門員としての限界を、自らの気づきとして持ち続けながら、その業務に対して謙虚に取り組み続けようと思う。この自らの痛みや苦しみを感じながら、決してその手を抜かずに取り組む姿勢を保ち続ける、その先に何がみえるのか?その答えは、まだ、私自身にはわからない。しかしいつか、同じことを口にしてくれる計画相談の相談支援専門員が現れることを待ちたいと思う。


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