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白饅頭日誌:11月19日「急速にオワコン化するフェミニズムの生存戦略」

 若い世代において、フェミニズムのプレゼンスが低迷している。

 国際カジノ研究所所長であり実業家であり文筆家でもある木曽崇氏の興味深いアンケート調査が話題になっていた。

「フェミニズムと共産主義が近しい結果に」という文字列に思わず口角が上昇してしまう
( https://twitter.com/takashikiso/status/1721318591826726961 より引用 )

 Z世代にフェミニズムの浸透度を調査したところ、共産主義と同レベルに支持者の少ないイデオロギーであることが明らかになってしまったのである。そもそも木曽氏はなぜ若年層におけるフェミニズムの浸透度や支持率を計ろうと思ったのか。氏からもまた暗黒のエネルギーを感じる。

 木曽氏の行ったアンケート調査に類似する結果は電通総研の意識調査でも現れていた。若年層とりわけ男性がフェミニストのことを嫌っており、むしろ中高年層ほど「女性は弱い存在なのだから守ったり配慮したりしてあげなければいけない」という観念から、フェミニズムや女性活躍推進策を支持する傾向が見られている。

上図:電通総研『【電通総研コンパス第7回調査】The Man Box:男らしさに関する意識調査』
(2021年11月16日)より引用
https://institute.dentsu.com/articles/2234/

 若いZ世代の方が価値観が時代に沿ってアップデートされており男女平等がごく自然と内面化されているといわれているのだから、そう考えればかれらのほうがフェミニズムを支持したり共感したりしていそうなものだが、実際にはそうなっていない。フェミニズムを支持しているのは中高年層なのである。このデータは一見するとちぐはぐで、直感に反するようにも見える。

 いったいなぜこのような「ちぐはぐ」な状況になってしまっているのか?

 それはすなわち、

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