見出し画像

陰陽投じた外交官、ライシャワー

相手との交渉を優位にするために、陰陽を見極めてあえて一石投じるというのがありました。

ライシャワーなんかはそのあたりのロジックが分かっていたのでしょう。
あえて大きな波紋を起こしました。

元々知日家とされていたライシャワーが自ら建前として名高い非核三原則の違反を認めたのですから、日本は大波乱になったことでしょう。
核兵器を積んだ戦艦が寄港しても武器を船の中に入れたままなら問題が無いと言えば日本はパニックに陥ります。

この発言の裏にはアメリカの意図というものがあります。
アメリカとしてはソ連の脅威がありましたから、日本に各配備をさせたいと思うのは当然です。
とはいえ、被爆国である以上、それを堂々と実現するのは難しいでしょうから、まずは核を積んだ船が寄港できるくらいのことはあっても良いと考えるものです。
そもそも佐藤栄作の提唱した非核三原則も実際に建前だったため、いずれやり直しが発生するというのも大方の予想でした。

まずは、大きな波紋を呼ぶ様な一石を投じて日本の反応を見て、アメリカの考えをどう展開していくか作戦を立てるということになったわけです。

日本が攻撃に使わないという決断はできたとしても、いざ他の国が理不尽な要求を行い、強硬な手段に出てきたらどうするのか、そういうことを冷静になって考えれば、自ずと建前は消えていくと考えたのです。

陰陽論は古代の自然哲学という枠におさまらず、現代になっても様々な応用がされています。
政治やビジネスもしかりです。
皆さまも物事の根源的な自然哲学を学ぶことで見えない世界のことを理解した様なことをロジックだけでできるようになりますよ。


これからも良い記事を書いていきます。