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人新世の糞掃衣(5月30日ごみゼロの日に)

5月30日はごみゼロの日。というわけで全身ゴミからできた服。

「糞掃衣(ふんぞうえ)」といって通じるのかわかりませんが、捨てられたボロ布を縫い合わせて作られた僧侶の服で、袈裟の原型のようなもの。糞尿を拭いた布や生理の経血を受け止めた布なども含まれ、いにしえのお坊様は拾ったりお布施としてもらったそれらのボロ布を継ぎ合わせて着るものとし、質素さに身をならし執着から離れる修行としたそうです。

要は、ゴミからできた服。

僕が着ていた服は、古着を回収して再資源化して作ったシャツ・ジーンズや、廃棄ペットボトルや廃棄タイヤを再生してできた鞄や帽子やサンダル、捨ててしまう端切れを活用したTシャツでした。かつての糞掃衣と比べれば綺麗な服ですが、元は捨てられた(捨てられる)ゴミなことは同じ。

「現代の糞掃衣」、というか(流行りに便乗して)「人新世の糞掃衣」といえるのではとひとりごちます。

「人新世の糞掃衣」を着て対峙するのは煩悩ではなく、大量生産・大量消費・大量廃棄社会がうんでいる歪みであり、「人新世の糞掃衣」を着て希求するのは浄土ではなく、あらゆるものが再資源化されて持続する循環型社会なのかもしれません。

自らを省みて、よりよき未来を願うために、「人新世の糞掃衣」は適していると思います。偉そうなこと言っていても、全身ゴミを着てるしなあ、、とか、謙虚な気持ちになりますし。

最近はゴミからできた服の種類も増えて、全身コーディネートも可能ですので、ぜひ「人新世の糞掃衣」にチャレンジしてみてください。

エシカルファッションの面白みと多様さはこういう点にもあると思います。

自然と近い、土に還る素材の服(オーガニックコットンとかリネンとかシルクやアルパカの毛とか)を全身にまとい、地球環境の再生(リジェネレーション)を目指すこともできる。

ゴミからできた服をまとい、経済システムの変化、サーキュラーエコノミー化を求めることもできる。

また、サボテンやパイナップルやオレンジやキノコや・・・という新しい原材料から作られた素材でできた服を選び、科学の進歩を楽しみながらよりよい未来を望むこともできる。

当然、それらをミックスして楽しむこともできる。

人によってアガるポイントは違うので、自分らしい服を選んで楽しみたいですね。

5月30日のごみゼロの日は、サステナブル情報といえばココ!なメディアELEMINISTさんが『EARTH-TRASH=LOVE 〜ごみのない世界のはじまり〜』をテーマとして全国で一斉にごみ拾いするアクション #FINDME2021 project for the Planet を展開するそうなので、ご興味あるかたは是非のっかってください。

それぞれの場所でごみ拾いをして、「 #ELEMINIST 」「 #FINDME2021 」のハッシュタグでSNS投稿をしてね!ということだそうです。

僕も何か面白いごみを拾おう(※拾ったごみの面白さや量、拾い方の華麗さなどを競うものではありません・・)。

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