見出し画像

㉙(時間外労働時間年960時間)NHKクローズアップ現代の特集から㉙【鳥の目 虫の目 魚の目 コウモリの目】

だいぶ以前にシリーズを書いていました

医師の働き方改革についていくつか記事を書いておりました


先日NHKのクローズアップ現代で特集


先日NHKのクローズアップ現代で特集されていたのを機会にまた記事を書き始めました。

虫の目 鳥の目 魚の目 コウモリの目


先日の投稿で表題の絵をGPTを使って描かせていただきました。鳥と虫とコウモリと魚がいるのがわかると思います。


鳥の目 虫の目 魚の目までは有名ですがコウモリの目という視点は初めて知りました。

鳥の目(マクロ視点)
記事からの抜粋ですが【鳥のように高い位置から全体を見渡すことを「俯瞰」または「鳥瞰」と呼びます。目先のものごとに捕われず、マクロな視点から大局観を見るという意味です。

「鳥の目」が欠けている人にありがちなのが、全体感を議論しないうちに、重箱の隅をつくような細かい指摘ばかりすることです。いわゆる「木を見て森を見ず」ですね


虫の目(ミクロ視点)
記事からの抜粋ですが【「虫の目」です。自分が小さな小さな虫になったように、ものごとの細部までつぶさにチェックする目です。

「神は細部に宿る」と言われるように、細かいところまで徹底的にこだわり抜いた人が、ビジネスで勝利します。「虫の目」が欠けていると、結局ビジネスを遂行することができません。

魚の目(時流を読む)
記事からの抜粋ですが【「魚の目」は、過去から現在、そして未来へ続く時代の流れを読む目です。ビジネスは静的ではなく動的です。社会構造が変わり、文化が変わり、技術が進歩します。市場の環境は常に変動しています。今の時点だけ見れば正解でも、3年後は正解ではないかもしれません。

「魚の目」を意識しないと、時代に取り残されてしまいます。いつまでも過去と現在しか見ず、未来に目を向けない人を「老害」と呼びます。】

コウモリの目(固定概念を疑う)
記事からの抜粋ですが【コウモリは逆さまになって世界を見ています。「コウモリの目」は、当たり前の世界を別の角度から見る目、すなわち固定観念を疑う目です。

「この仕事は何のために必要なのだろうか?」「みんなが盲目的に従う、誰かの敷いたレールは、本当に正しい道筋なのか?」といった目線を持ちましょう。

「コウモリの目」が欠けていても、致命的な失敗は犯しません。

ただし、その時代のステレオタイプになり、新しい発見ができなくなります。成功者と呼ばれる人の多くは、固定観念を打ち破って、新しい価値を発見した人です。

大切なのは配合比率


ここで、上記の
・鳥の目
・虫の目
・魚の目
・コウモリの目

のいずれが大切かは断定できません。あくまでそういったMIXTUREの違いが人や状況によって異なるのです。

まったく卑近過ぎて適切な例でないかもしれませんが、わかりやすい例のためにすみません

Q1「水着とスーツどちらが適切ですか?」
Q2「元気に大声で返事は良いですか?」

答えはいかがでしょうか?

例えばビーチやホテルのプールでスーツを着てカメラを構えていたら通報されます。

葬儀の場で元気に大声で返事をするのは不適切です。いわゆる状況判断が必要です。
状況を無視して現象だけに注目して「おかしいのでは?あの人には注意しないのですか?」と、答えを求めたり相手を攻めたりする状況判断の出来ない方もおられます。正直これに全て付き合うと組織は回りませんし、最終顧客に不利益になることもあるので困ったことになります。

これは仕方のない面もあります。我が事化したときには真剣になるますので。そのあたり状況に応じた4つの目の種類ので配合で決断していくしかないのです。

決断をする側・受け入れる側


私もクリニックでスタッフからの不満の相談を受けたときによくスタッフに言う言葉があります
・誰も悪くない
・誰も悪意はない
・しかし状況として結果が良くないと判断される
・面白くないのはわかる
・負担の不均衡があるのはわかる
でも「個別にあなたにしてあげたいことと、組織として出来ることには違いがある。できるだけ判断基準を明確にしておかないと 場合わけが増えすぎて将来あのときにはこうだったとかなると収集がつかないので長期的に患者さんのためそして多くのスタッフのためにルールはできるだけ少なく明確に納得感があるようにしなくてはならないので、今回は要望にお答えできません。ごめんなさい」と言います。

そういったときに「もちろん院長である私の責任であるのは承知で聞かせてもらいたいですが、XXさんが逆に院長立場になったときにどうします?
と聞きます。

彼らはそういった責任はないのですが、基本はスタッフの皆さまは我が事として悩みを伝えてくれています(短期的・ミクロ視点)、しかし私は魚の視点や鳥の視点(長期的・マクロ視点)で考えないといけないのです。

そういった視点で考えたときにそのスタッフの方の訴えが難しいことを理解してもらうしかないのです。そこが納得いただけなければそういった職場を探してもらうしかないのです、残念ながら。

これが決定権を持つものの苦しさなのです。
・患者さんは病院や医師や国家に
・医師は病院や医局や国家に
・病院や医局や国家に
文句を言いたくなります。「なんでそんなことするんだよー。働き方改革なんて」

患者さんに苦情を言われた医師は患者さんに「申し訳ないですが、人がいなくて残業時間が減って、逆紹介の必要性からそうせざるを得ない」ですとしか言えません。

医師に苦情を言われた病院や医局は「国のルールに従うと、回らないので申し訳ない。」としか言えません

病院団体や大学に苦情を言われた国家は「財政や高齢化社会や今後の国家運営視点で考えるとそういう方針がより良いという判断になった。申し訳ない」と言わなくてはなりません。

決断やお伝えする側もしたくてしているわけではないのです。状況的にしかたなくという面も多いのです。

決断の意味

にも引用しましたが
昔の中国の話で、川が氾濫した際に、溢れ出る水をどこに流すのかを決めるということからきたそうです。
流す先々には村があるわけだから、どの村を沈めるかは覚悟するという犠牲を伴う大事なことだったのですね。つまり、『堤防を断つことを決する』こと、すなわち決断がその語源となっているのです。
一部の村や田畑を犠牲にすることで大被害を抑えるという手法を用いました。この工夫により治水に成功しました。後に治水の祖として崇められることになります。犠牲を伴っても、大勢を救う。

ここで大切なことは医療が命を扱うことになるので、自分や家族がそんな事になった際には一生懸命助けたいと思うのです。それは医師であっても国家の中枢の方であっても同じだと思います。
ですので総論賛成各論反対になってしまうのです。

そして決断をする権限にない患者さんはどうしてもつらい思いをしてしまうのです。

くり返し言います。短期的・ミクロ視点では誰も悪くないのです。立場によって長短期の視点の組み合わせ比率が異なるのです。そして患者さんとの議論も必要だと思います。しかし、だからといって保険診療で100%カバーすることは現実的な解決策ではないということです。

今日はここまで


前回の記事で書いたリスト

・誰も間違ったことは言っていない。(済)
・過渡期には混乱が起こるだろうなー
・全ての満足を得るのは現実的ではない(済)
・決断の必要性(済)
・現実的な対応を少しずつ積み重ねる必要
・納得感のための教育・啓蒙
・医師であっても自分や家族が患者になったときには不安という現実(済)
・決断する人と意見を言う人の相互理解(済)
・改めて開業医の役割の大切さ(強引ですが)
を実感しましたので、そのあたりをしばらく以前の記事を引用しながら改めて書いていきます。



(再掲)960時間時代に起こることは 「じゃない」

・タスクシフト(これまで医師がしていた仕事を医者「じゃない」 看護師さんや薬剤師さん)
・IT化(これまでのアナログ「じゃない」)
・AI診断(これまでの経験「じゃない」)
・オンライン診療(これまでの対面診療「じゃない」)

【ヨーロッパ文明における軍事革命の背景軍隊を維持するための【人件費が重かった】ので武器が発達した】

【ゴールドマンサックスでは2000年には600人のトレーダーが2017年には2人にまで。この背景にあるのは人工知能技術。この技術を呼び込んだのはトレーダーの【人件費が高かった】ことだ】

【イノベーションの多くは人件費の問題のないところをターゲットにしないのである。【医師の人件費は?】リフィル・認定看護師などは【医師の人件費】をターゲットにしていないですか?】

井手「つまり医師がいなくても良い部分は出来るだけ減らそうとする未来が見えませんか?」
XYZ先生「以前も 怖っ!といった記憶があります

診診連携でも病診連携でも【じゃない】症例を相手に送らないように気遣いをしなくてはならないんです。そして クリニックの院長のように経営や評判が我が事化している先生方は紹介先の重要さをご理解いただけると思います。そして紹介先情報というのがGOOGLEではわからないと。ですので【いつもの紹介先をシェアしましょう】を十分にご理解いただけると思います

病院の個々の先生方は毎日多忙な勤務をされていて、経営や評判について我が事化していないので病院の管理側の方々が率先してケアして行く必要があると思うのです。それが①-㉖回までずっと最初に入れている 

大病院はクリニックの紹介先なんて知る必要ない?です。必要あると信じます。


「クリニックの紹介先必要だというストーリーわかった!」という病院の働き方改革担当の方 ご連絡下さい

これまでは医師個人の参加というのを前提に設計しておりましたのでまだ病院の方の参加の仕方などは考えている最中ですが 実験的に参加したいという病院関係者の方是非連絡いただけると幸いです

メッセンジャーかメール tokyoeyeasagaya@hotmail.comで)


「じゃない」数珠つなぎでDr探し

最初のドクターAは「私Dr.Aの専門性じゃない」ということでDr.Aが知る【より確度の高い】Dr.Bにつなぎます。そしてDr.Bが「私Dr.Bの専門性じゃない」ということでDr.Bが知る【より確度の高い】Dr.Cにつなぐという形で藁しべ長者のようにより適切な医師に出会う確率が上がるのです。

他の医師を探せないように 自分も探されていないという【ため息】を解決したい


NYAUWの活動リンク


よろしければサポートお願いします。 NYAUWの活動は現在マネタイズを考えずに意義のみを追求するフェーズです。 ニッチな分野のやせ我慢プロジェクトですので お気持ちだけでも嬉しいです。