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シニアの楽しみ 読書

読書は趣味とは言えませんが、比較的好きな方だと思います。

私の住む高齢者施設ではカフェスペースに本や雑誌のコーナーがあり、生活指導員の方が居住者の希望も聞きながら選んでいるそうです。居住者の中心が80代の女性なので、雑誌も本もシニア女性向きが多い気がします。

私が普段、買わないであろう書籍に触れる機会があるのは楽しいです。
ネットでも本でも見るものがどんどん偏ってきていますから。

ネットは好みを勝手に判断して推奨してきます。YouTubeも自分が見た同種の動画ばかり表示されます。世界は見たい(またはネット側が誘導する)ものしか見えなくなります。見るものや考えが狭く偏っていきます。

ネット側は見たくもない鬱陶しい広告をこれでもか、と表示し、詐欺やウイルスなどの地雷を踏む危険がいっぱいです。

さて、引っ越して4週間経ちましたが、施設が揃えた本の中から7冊読み終えました。自分の本を含めると、10冊超え。暇人の特権ですね。

原田マハ「板上に咲く」、湊かなえ「人間標本」、中野信子「科学がつきとめた運のいい人」は新刊として展示されていた書籍です。

「板上に咲く」は棟方志功を奥様の視点で描いた傑作です。面白かった!
「人間標本」は衝撃作。最後に向かって、えっ?えっ?えっ?の連続。
「運のいい人」の感想にについてはまたいつか。

岩井克子「東大教授、若年性アルツハイマーになる」、市川沙央「ハンチバック」。認知症や重度身体障害の中、表現し続ける。すごい…

青山美智子「月の立つ林で」、町田そのこ「夜明けのはざま」。

どちらの本も各章が独立した話として読めますが、登場人物が繋がっていて、最後に全貌がわかるようになっていました。話の組み立ては似ていますが、登場人物は各々個性的です。まとめて紹介するのは失礼な気もしますが、二冊ともおすすめ本です。どちらの本も読みながら、ときに涙が溢れました。

高齢者は涙腺が緩むと言われますが、実は水分は足りずカサカサで涙が出にくい状況。涙もろいのは共感力(アクセル)が高まっているのに抑制力(ブレーキ)が効かなくなっているそうです。

高齢者がキレやすいのも、ブレーキが効かないのでしょうね。

ともあれ、共感力が高いことは素晴らしいですよね。涙腺刺激するためにも、感動が大事!

テレビが一番の暇つぶしになりがちでしたが、引っ越し時にテレビを持ってこなかったので、時間の使い方が変わりました。気になる番組はTVerで見てるので、まだまだ依存症気味ですが。

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