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【読んだだけになってない?】読書を武器へと昇華させる簡単な方法


読書は格闘技と言えます。書籍を読むとは、単に受動的に情報を摂取するだけではなく、著者の提案に対して疑問を持ち、反論する中で自分自身の思考を鍛える知的なプロセスでもあります。真実は固定されておらず、異なる視点が議論を通じて競い合い、一時的に正しいとされる考えが浮上するものです。そのため、読書は自分の考えを進化させるために著者の意見と対話する機会と言えます。

「読書は格闘技」という考え方に基づくと、「良書」の定義も変わります。通常、「良書」とは正しい情報や意見が示されているとされますが、批判的な立場からの主張や根拠がある場合にも、それは「良書」と言えます。このような書籍は、批判を受ける価値があり、克服する努力が報われるものです。

心をつかむ方法に関する『影響力の武器』と『人を動かす』について言えることですが、人を味方に引き込む方法は非常に強力な武器です。人々は自分自身の意思決定力を持ちつつも、協力することで大きな成果を達成できるという特性を持っています。そのため、『人を動かす』は長い期間ビジネスの世界で愛読されてきたロングセラーとなっています。

『人を動かす』は一般的な原則を提案しており、その普遍性と具体例の難解さが魅力です。現代的でない例が多いため、読者はそれを自身の状況に置き換え、抽象化して理解する必要があり、より深い理解が得られます。一方で、この本には科学的な裏付けが不足しているという批判もあります。

『影響力の武器』はこの点を克服しており、学術的な実証性に基づくアプローチを取っています。この本は、弱い側面にアプローチし、人間の合理性よりも不合理性や無意識を重視しています。バイアスを理解し、自身の判断を向上させることを目指しています。

組織論においては、『ビジョナリーカンパニー』と『君主論』を比較することができます。『ビジョナリーカンパニー』は永続的な成功を持つ組織の特徴を追求し、カリスマ的なリーダーに依存せずに組織を築くことの重要性を示しています。一方で『君主論』は、現実主義に基づき、強いリーダーシップの重要性を強調しています。

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