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人を幸せにする、巣鴨のファイト餃子

11月16日木曜日。とある会が決行されようとしていた。それは、「ホワイト餃子を食べる会」である。

ホワイト餃子とは何か説明しよう。

千葉県野田市にはホワイト餃子発祥の専門店があります。創業者は満州で中国人の白(パイ)さんからの伝承で作ったのがホワイト餃子です。通常の餃子を想像していると、形も食感も全く異なります。最大の特徴は揚げ焼きにされた厚いパリパリの皮で、外観は餃子というよりも稲荷寿司みたいです。中身は肉や野菜などがたっぷり入っていてパリッとした触感がたまらなく旨いです。ビールのお供に最高です。

ホワイト餃子とは|地元だと「ホワギョー」です。千葉県野田市のソウルフード|千葉県 (eats.jp)

過去に一人旅で浜松餃子巡りをしたことがあるほどの餃子好きの私であるが、ホワイト餃子の存在は今回同僚に教えてもらい初めて知った。関東圏にお住まいの方であればご存じな方も多いのかもしれない。

一体どんなものか。いざ挑む今回の舞台は、巣鴨にある「ファイト餃子」である。月曜火曜は定休日であるこのお店に、リサーチ不足がゆえに前回火曜日に訪問し、泣く泣く諦めた。その際近くの居酒屋「招き屋さかば」に入ったのだが、地酒の種類&メニューが豊富且つ何を食べても美味。知られざる名店だと感じた。ぜひお近くの際はお立ち寄り頂きたい。

そんなこんなで因縁の再開を果たすべく、定休日をしっかり外して木曜日に再訪した。お店は20時に閉店するため、18時半シャープに会社を退社し、よどみなく巣鴨へと向かった。一度同じ道を通っているから、予習は完璧だ。

足早に巣鴨商店街を潜り抜ける。右の小道に入ると、「ファイト餃子」の看板が煌々と光っている。前回とは異なる風景。よし、来たぞ。

知名度の高いお店と認識していたので、列でもできているのかと思っていたが、予想は外れ、すぐに店内に案内された。しかし8割がた埋まっていて、平日夜に賑わいを見せている。意外や意外、店内は女性同士のお客さんで一杯だった。さらにホールで働く人は全員おばちゃん。なんという女子率。同僚は男性だったが、餃子屋で男性が少し浮いてしまうという若干異様な光景がそこに広がってしまった。

ハイボールを飲んで待つこと10分程度。来た。待ちに待ったホワイト餃子が、ついに来た。
お皿いっぱいに広がる餃子!と思ったら、端っこ一か所がかけていて、いびつな円を描いており心の中でこける動作をした。
しかしひたすらにかわいい。ずんぐりむっくりした体形で、そこにいる。
いただきます。続いていた会話もおざなりにし、待ちきれず手を伸ばす。一口目はいつも何もつけずに食べるので、そのまま口へ運んだ。
熱い。一瞬で上あごの裏側を軽くやけどした。しかしそれに屈することなく2口目以降もくもくと食べ進めた。
餃子の皮は厚く見えて、意外にも薄い。餡がぎっしり詰まっている。個人的には皮が厚めの餃子が好きだが、これはこれでさっぱりしていて食べやすい。今回はお酢と醤油、お酢と胡椒というコンビネーションで頂いた。

そして忘れられないのが、締めに頼んだチャーハンである。具材はおそらく入っていないタイプの、究極のシンプルイズベストチャーハンである。一応頂上にふんわりしたとき卵が乗っている。
「チャーハンの基本は油と卵とご飯やで。これ以外なんかいる?」(八師匠関東なのになぜか関西弁風で脳内再生された)とでも当たり前の顔して質問されている気分に陥る。
ワクワクしながら口に運ぶ。はい、おいしい。なんだこれは。チャーハンってハムとか玉ねぎとかいろいろ入って濃いめに味付けされたものだと思っていたけれど、これは全く別物。こんなにシンプルなのに、やみつきになるお味。チャーハンの概念が覆された。

そんなこんなで、上あごの裏を負傷という代償を負いながらも、おいしくいただいたホワイト餃子に、想定外のおいしさに度肝を抜かれたシンプルチャーハン。
次回来ることがあったら、必ずこの二品は頼むであろう。

土日はかなり混むらしいので、ぜひ機会のある方は平日夜にファイト一発して、巣鴨のファイト餃子へ足を運んでほしい。もし空いていなければ、近くの招き屋さかばへ是非。





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