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毎日ひとつだけ、周囲に貢献する


本を出版するアスリートのお手伝い。「努力」とは?「サッカーとは?」といった問いに答えつつ、本の構成要素を整理していきました。サッカーという競技は人生そのもの。朝起きて歯を磨いたり、夜寝る前に体を洗ったり、食事や睡眠をとるのと同じような感覚です。生きていれば基本的にはやめることのない行為と同様、サッカーも「やめたい」と思うことはないと語っていました。

「努力」については強く意識しているとのこと。成功しようと思えば、努力が不可欠なのは何もサッカーに限ったことではありません。肉体的にも精神的にも努力はつらいもの。そんなことも織り込み済みで、できるかぎりの努力を怠らない意識を人並み以上に持つこと。これが、年齢的にピークを過ぎた今なお、若手に負けず現役を続けられる力強さの源泉でしょう。

アスリートという、私のような一般人からするとちょっと高みにいる人たちに対しては、異次元のイメージを持ってしまいがち。でもこうやって、現役アスリートの生々しい声、言葉、思考、考え方に触れると、「意外と似ている」ことに気づくかもしれません。スポーツビジネスという分野は、私にとって死ぬまで続く研究領域。論文や書籍で学びつつ、実践で確認するサイクルはおそらく、今後途絶えることはないはずです。

努力についても、アスリートとなんら変わらない価値観を持っています。時と場合によっては気が乗らない、集中できないといった阻害要因がゼロになることはありません。ですが、「やりとげたい」「成果をあげたい」という気持ちが自分を奮い立たせてくれます。スイッチが入りさえすれば「習慣」の力を借りて努力できる。そんな意識はかなり強く持っています。

努力すれば誰もが成功できる。

というのは間違いで、正しくは

成功したければ努力が必要。

努力しても、正しい努力でなければ成果につながりません。努力の方向性は慎重に見極め、先に成功している人の経験を道しるべに努力すれば、成功する可能性が開けてくる。言うまでもなく、努力なしに成功できるひとはいないと言って差し支えないでしょう。そんなことも話してくれました。

楽観的と楽天的。その違いについてもよく話してくれます。楽観的とは、決して悲観的、ネガティブに考えないというわけではなく、むしろ悲観的に物事を見て、うまくいかない要因をあらいだし、その対処方法を準備しきったうえであとは前向きに、明るく楽しく行動する。なんでもかんでもとにかくポジティブに、うまくいかない要因から目をそらしてひたすら前向きに突き進むのが楽天的。後者は、うまくいくときもあるけど、うまくいかないときに対応がきかず、自滅する可能性が高い。

マインドフルネス的な思考は、私も書籍でたくさん見てきましたので納得。そして同時に、書籍を読んでいなくても、適切な思考を持ち合わせているアスリートのすごみを感じました。自身の実体験をもとに言語化し、再現性を担保しているところが常人にはない能力なのかもしれません。驚くことばかりでした。

明日は再びコンサル。今日中に資料を作成、送付しておきました。クライアントの課題。そのソリューションを提出。毎日ひとつだけ、周囲に貢献する。今日の出版サポートでもひと言、アドバイスできました。いかに相手の心を洞察できるか。そして何気なく小さな傾向を見逃さず、クライアントが潜在的に抱えている価値を、適切に言語化し「それがほしかったんだ!」といってもらえるように。

久保大輔




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