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プラセボ・トレーニングの効果について

やりすぎ注意ですが、
ちょっとだけならむしろいい。

ホルミシス効果をご存知でしょうか。以前もnoteでまとめたような気がしますが、知識の定着を兼ねてもう一回、ネタに使ってみます。ちなみに私のnoteでは、ネタの使い回しが日常茶飯事。記憶力を過信していないので、忘れる前ではなく「忘れたころ」に脳へ負荷をかけて思い出す作業を心がけているからです。

さて、ホルミシス効果に戻ります。例えば「休息」 心身ともにリラックスして仕事や学業に備えることは必要不可欠ですが、言うまでもなく休み過ぎはマイナスに作用します。食事も、野菜や果物、高たんぱく食品など、健康にいいとされる食品を選ぶことで体質を変化、整えることができますが、偏食は逆効果。スティーブ・ジョブズさんは極端なベジタリアンで、果物の過食がすい臓に負担をかけることとなり、ガンを患ったと言われています。

そして代表的なホルミシス効果の例は「運動」 適切な負荷をかけると筋肉は成長しますが、過度なストレスはケガの原因になります。運動経験がない65歳以上の男女が、1回30分のジョギングを週2回のペースで続けた場合、3か月で肌の水分やコラーゲン量が20~40代のレベルまで回復したという研究が報告されています。驚きですよね。55歳以上の男女を対象にした研究によると、1日30分程度の有酸素運動を週に4~5回継続すると、海馬のサイズが大きくなっていたとのこと。

ところで皆さんは、日常的な運動を心がけていますでしょうか。運動といってもわざわざジムに行く必要はありません。ちょっとしんどめのランニングとなれば、最初はいいけど次第に億劫になりませんか?ホルミシスは、「継続」という変数が小さければ効果薄。ひとつひとつの運動は「もの足りない」くらいがちょうどいいと思われます。

たとえば階段。駅ホームの階段は、となりにエスカレーターがあるのでどうしてもラクを求めがち。ですがちょっと息が上がる階段を日常的に使うようにすればそれは立派な運動になりえます。スタンディングデスクは近年、じわじわと市民権を得ていますが、座っているとつかわないふくらはぎは、血流をうながすという意味において立つことも運動の範疇だと言えます。

既婚者で男性の方は、主体的に家事を行うことをエクササイズとみなしてみてはいかがでしょう。奥さまの評価があがるだけではなく、健康的で心身ともに若返るとなればやらない手はないでしょう。洗濯物をたたむ、衣類を片づける行為はやってみると割としんどい。注意深く自分の内側を洞察してみると、意外と「」を使っていることにも気づかされます。「創造性」を高めるためには、一旦仕事や学業から離れて、何かまったく別のことに取り組むことが効果的。おおげさではなく、行き詰っていた物事にブレイクスルーをもたらす可能性が生まれます。詳しくはこちらを読んでみてください。

お子さんがいらっしゃる場合は、一日一回子どもと遊ぶこと。これが意外と疲れることはすでにご存じのとおり。公園に行くのは当然ながら、部屋でおままごとをするにも割と体力を消耗しています。ということは身体に適度な負荷をかけていることと同義。あなたは「運動している」という認識を持って間違いありません。

朝、オフィスに到着したらまずはデスクの拭き掃除。肩や腕が軽くダルくなる感覚は筋肉に負荷をかけている証です。余裕があれば同僚のデスクもきれいにしてあげればセロトニンが分泌されるはず。ちょっとした「いいこと」をすれば、脳に幸せホルモンが充満して、その日ずっと前向きに、明るく積極的に仕事ができるようになります。

背筋を伸ばすことを意識するだけでもOK。姿勢がよくなると、前頭葉の機能が活性化されます。横隔膜などの呼吸に関係する筋肉が正常に働いて、前頭葉により多くの酸素が送り込まれるからです。すべての行動は運動の時間ととらえる。毎日ジムで30分ランニングするのと、駅の階段を30秒駆け上がったり、コンビニまで3分走るといった細かい運動を30分積み重ねるのとでは、得られる健康効果はほとんど同じです。

自分は身体を動かしている」 上述したような行為は実は、「プラセボ・トレーニング」と呼ばれる科学的なトレーニングの一種です。私は今、家族の元に返ってきていますが、洗濯、衣類の片付け、食器洗い、ふろ掃除、子どもと公園で遊ぶなど、いつもよりキツめの「トレーニング」を行っています。精神的にリラックスしつつ、なかなかのハードトレーニングで心地いい時間を過ごしてます。皆さんもぜひ、意識してみてください。

久保大輔




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