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「とりあえずビール」はもはや過去のもの。自分の好みを誰にも遠慮せずに選択したい人たちが主流に。ロングテールビジネスの時代に顧客が選ぶ理由(わけ)をどう伝えるか?


酒税法改正のタイミングで日経から以下の記事が配信されています。
興味深い内容でしたので参考にしながら「意味づけ」の重要性について考えてみます。

#日経COMEMO #NIKKEI


30年後の日本ではお酒と関係が変わりそうです。
そもそもお酒を飲まないZ世代が50代になっていて社会の中心です。
記事にもありますが、お酒に期待するものも変化しますね。

お酒の役割


「お酒で酔わなくても『推し』の話題で盛り上がれる」。若者が行き交う渋谷センター街にある飲食店「スマドリバー シブヤ」(東京・渋谷)。仕事仲間の池上菜々子さん(22)と岸川奈央さん(同)は1杯目に「色がかわいいと思った」カクテルを注文した。アルコール度数は0%と0.5%。職場の宴席でも「1杯目は同僚に合わせてサワーを注文するけど、2杯目以降はノンアルコールや低アルコール飲料が多い」。

カクテルのアルコール度数を0%、0.5%、3%から選べるスマドリバー。1990年代半ば以降に生まれた「Z世代」の若者の支持を集め、客の約9割を20〜30代の男女が占める。

外食業界で珍しい低アル飲料中心の同店は、アサヒビールの子会社が昨年6月に開業した。

「2050年ごろには売り上げの半分が低アル・ノンアル飲料になるかもしれない」。アサヒビールの松山一雄社長は、人口が1億人を切る50年代には自社のビジネスモデルが大きく変わると予測する。

中年Z世代「あえて酔わず」 30年後、ビール市場が半減 1億人の未来図

お酒の役割の一つに「杯を交わす」みたいなものがあると思います。
仲間として心を開くきっかけ「潤滑剤」としてお酒を飲むということがお酒に対する期待としてあります。当然それによるデメリットもある訳ですが…。

お酒のメリットデメリット


伊予銀行のWebマガジンからです。
銀行がまとめているのがなんとなく惹かれます。

現在の日本人の平均年齢は約50歳

現代社会をリードする人たちを考えた時に平均年齢を見ることは大事です。

50歳ということは、昭和に生まれて、平成に世の中に出て、令和でサラリーマンとしての終盤戦に差し掛かっている人たちです。
お酒を通じた社交においてはこの人たちの価値観が支配している要素そ大きいはずです。

2050年の日本社会は?


人口一億人前後、平均年齢51歳、50%の働く人たちが、40%の高齢者と10%の年少者を支える社会です。

今元気な20歳代・Z世代が50歳になるということ

昭和ー平成ー令和というある種予定調和的な連続の中で人生を歩んできた私たちの社会的な価値観が支配する現在と不況を前提にインターネットとコロナ・パンデミックなど従来とは異なる文脈の中で成長したZ世代の価値観が中心になる2050年の違いはとても大きなものになりますね。

その意味でも今元気なZ世代を理解することだけではなく、実際に彼らの興味があることを手にして感じてみることが大事に思います。

少量多品種をビジネスにする


記事では「スモールマス」キーワードでZ世代を捉えています。
たくさんの選択肢から自分の好きなものを誰にも邪魔されずに選ぶことは楽しいですよね。
これはまさに「ショッピング」の楽しさであり、自己表現の楽しさでもあります。

細分化する消費、「スモールマス」台頭

すでに不特定多数の消費者を想定したマスブランドよりも、細分化された嗜好に対応した「スモールマス」の商品が支持を集めはじめている。

低アルのカクテルを手がけるSEAM(シーム、横浜市)の石根友理恵・最高経営責任者(CEO)は「若者世代はSNSで情報を集め、憧れや関心が細分化している」と分析。「1強」の定番商品はなくなっていくと指摘する。大手ビール会社でも「信念を持ったブランドでなければ生き残れない」(サッポロビールの武内亮人常務執行役員)との危機感が強まる。

地域の素材や作り手の思いにこだわったクラフトビールが存在感を高めている。ビール瓶などを手がけるきた産業(大阪市)によると、醸造所は22年末に677カ所と10年で3倍に拡大した。「常陸野ネストビール」をつくる木内酒造(茨城県那珂市)は、7月に単月の連結売上高が過去最高を記録した。木内敏之社長は「地域密着の姿勢が消費者をひき付ける」と語る。

人口も減少する中、新たな価値観に対応できなければ、ビールなどの消費財は泡と消えかねない。

中年Z世代「あえて酔わず」 30年後、ビール市場が半減 1億人の未来図

Z世代関連データはこちらも詳しいです。

なぜFenderに注目しているか?


インターネットによって活性化した「ロングテール」ビジネスの最も恩恵を受けやすいのが、少量多品種販売の楽器カテゴリーで、そのカテゴリー自体を再規定する試みをしている企業がFenderというのが理由です。
ギター(楽器)をつくる会社からギター(楽器)を楽しむ人たちを増やす会社にその意志を感じます。

お客さんが楽器を購入する方法は千差万別です。
Fenderは個別流通ごとの商品の作り分けもしています。
自社流通とは異なる「少量」を用意します。
可能な限りの選択肢と買う理由をお客さん側に渡していると理解しましょう。

大事なことはFender のValueの交換を続けていることです。
Fenderでギターを買う意味を問い続けています。

Flagship Storeで顧客との直接の関係やFender Playなどのサイトを活用したユーザーとのインタラクションで体系化されています。


プレミアムな商品ではなくプレミアムな体験を提供する

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