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Logoのお話:世界一有名なThe Rolling StonesのLogoはどうやってつくられたか?


The Rolling Stonesの新作スタジオアルバムが18年ぶりに発売されます。
AngryのVideosがリリースされました。かっこいいですね。
ご覧になった方も多いと思いますが、以下にシェアさせてください。


巧みな情報設計


情報戦略も巧みに展開しています。
ティザーは大型メディアを巻き込んだブリーフィングコンテンツなど、充実しています。
リアルとかヴァーチャルとかにとらわれずにスケールを追求する壮大な仕掛けです。

世界一のロックバンド


ワクワクさせる仕掛けもスケールが壮大です。
広告的にも羨ましいです。

もはや社会的な存在です。
音楽専門誌以外にもいろいろなメディアが取り上げています。
先日、日経新聞も取り上げました。

バンドの狙いの通り、きっと社会現象化するでしょう。

今回もお馴染みのLogoが大活躍しています。
ティザーでもたくさん使われました。
Videoの中でもたくさんできてきます。

Logoは何者か?


以前投稿したTBWA WWのRobさんのポストを再度アップします。
Logoについて考える上でとても大事な要素が詰まっています。

Core Valueの象徴

LogoはCore Valueの象徴です。
Core Valueは商品サービスを提供する企業とそれを愛するターゲットユーザー(顧客)の対話により実体化します。
それは共通の行動様式(Culture)とその象徴(Icon)として実体を持ちます。Icon=Logo=ブランド価値として僕は認識しています。

マーケティング4Pにおけるプロモーション

逆説的な言い方をすれば、企業のプロモーションはそのLogoに意味を持たせていくことです。単なる記号がCore Valueの象徴としての意味を持ちます。
プロモーションの過程でスローガンが必要になるケースがあります。
スローガンはずっと使われるものもあれば、キャンペーンとして一度だけで消えてしまうものものもありますね、
スローガンは単なる名前や記号に意味を吹き込みます。

そして

Cultureの象徴(symbol)

Iconに集う人たちは、Culture(行動様式を共にする)になります。
つまり仲間です。
Cultureは消費されない価値の連鎖を生みます。
経済的な言い方をすればLTVを最大化します。

“ロゴを見ると背景情報がデコードできるものとそうでないものがあります。それは購買の意思決定にまで影響します。 これが広告のチカラです。”

【広告系提案箱 #11】

Logoはマーケティング・プロモーションにおいて重要


The Rolling Stonesのミュージックビデオのみならずティザー展開においてお気づきなったと思いますが、OOHの役割が日本よりも大きいです。
OOHではLogoの役割が際立ちます。

LogoはCore Valueの象徴(Icon/Symbol)です。

Core Valueは商品サービスを提供する企業とそれを愛するターゲットユーザー(顧客)の対話により実体化します。
それは共通の行動様式(Culture)とその象徴(Icon)として実体を持ちます。Icon=Logo=ブランド価値の象徴=Symbolとして僕は認識しています。

Logoは顧客の情報接点・情報導線上でとても大事な役割を果たします。
情報接点においてLogoを通じて顧客がCore Valueを認知することになります。
自分と共通の価値観であれば手に取ること=購入することになるでしょう。

情報導線、特にリアルの情報導線においてOOHの役割は重要です。
日本では、OOH(ペイドメディアとしてのOOH)スペースをどう使うか、そこれのクリエティブ(広告表現)をどうするかについての議論はたくさんあります。

しかし、店舗(つまりオウンドメディア)までの情報導線におけるCreativityの考察は遅れているように思います。
Web上では、オウンドメディアとかペイドメディアとか、UGMも含めて議論・検証されているのですけどね…。

Logoの広告的役割は店舗と店舗内でも:Fender Momentsについてこちらに書きました。ぜひ読んでみてください。

ここにもデジタルとリアル(トラディショナル)の分離がありますし、その分離・壁をつくっているのは広告代理店側と考えることも…。

OOH上の情報導線とLogoのあり方を考えた時に、マクドナルドUKのMアーチアクションシリーズの"Next Step"に注目しています。

Mアーチアクション込みのCreativity、カンヌでアワードを取った前作よりターゲットからの評価が低いようですが、LogoとOOHの関係を理解するヒントになると思います。

本年度のカンヌ広告祭においてBrand Experience & Activation シルバー賞 / Film ブロンズ賞受賞をしたRaise Your Archesの続編になります。
眉毛を上げるアイコニックなアクション(Brand Action)とマクドナルドを食べたくなる瞬間(モーメンツ)を上手に使ったフルスケールキャンペーンです。


どうやってブリーフしたのか?


話をThe Rolling StonesのLogoに戻します。
先ほどのRobさんがLinkedInでこんなポストをアップしました。

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