「少子化対策はいらない」と思った話

日本は超少子化の国で、だから少子化対策が必要です。

って、よく聞きますが、おかしい。
耳にするたび、いろいろおかしいだろ、と思います。

少子化対策が必要って、20年前、小学校で私、習ったよ。
なんで今まだそんな話、してんの?

って思っていたのですが、
最近はそれどころじゃないっていうか
むしろ対策が後退していると思われて仕方がないです。


最近やってるのって
「産めよ、増やせよ、無知な女どもめ(ただし国は何もしませんしむしろ迫害します)」
ってプレッシャーかけてくるだけ
ですよね。

迫害ってのは
「働きたい」ってたくさんの人が言ってるのに保育所を増やさず、その人たちを働けない環境におきながら
「仕事してない主婦が仕事したがるように配偶者控除なくします」とか言い出すような姿勢のことを言っています。


たとえば、女性手帳
無知な女たちは“卵子の老化”のことも知らないで、いつまでも産まないからけしからん。
女は若いうちに産むべし。
っていう、廃案になってはまた不死鳥のように蘇る、あれ。

あのですね、多くの場合、女性はすでに
産むなら若い方がいいって、知ってるんです。
だって、わりと言われまくってますよ。
「若いほうがいいよ」
「年取ってからだと大変だよ、子育ては体力勝負だから」
とか、いろいろな形で。

でも産めないんです。
なぜなら、金も社会基盤もないから。


たとえば、婚活支援
夫婦別姓すら選択できず、
仕事に加え、家事・育児・介護も完璧にこなせて当然みたいに扱われ、
差し迫ったデメリットがでかすぎます。
そんなもん“支援”されて子ども産みたくなる女性って、どれだけいるのでしょうか。
っていうかですね、
そもそも結婚と出産て別物ですよ。

「日本での出産事例は婚姻関係間が主だから、結婚支援が少子化対策になる」
って論は
個人的には「馬鹿じゃないの?」と思っています。
“結婚すると子ども産みたくなる”とか“結婚してから子ども産みたい”とかじゃなくて
“結婚しないで子ども産むリスクが高すぎるから、結婚してないと産みづらい”ってだけです。

結婚しなくても子ども欲しいって女性は、私の周りだけでもけっこういるので、1人でも産んで育てられるようにすればいいのにな、とすごく思います。
(私自身もそうでした)
(というか、結婚願望は一度も抱かないまま、しかし最良のパートナーたる人と出会ったので、流れとかいろいろとかあって結婚するに至りました)

でもそうしないのは、「あぶれる男がかわいそう」みたいな話ですかね?

結婚してもそのうちの3割は離婚する社会で、(離婚しやすこと自体はいいことだと思っています)
離婚したら養育費払う父親は2割しかいないような国で、
その一方、外働きしているシングルマザーの数が世界トップなのにその大半が貧困に陥っているような国で、
“結婚して子ども産むモデル”の魅力って、薄いです。

私の夫は(年下だけど)ちゃんと大人で、私を人間として普通に尊重し、子どもを尊重し、ケアし、関わりあっている人だけれど
周囲でも、そのレベルのお父さんって希少です。

いなくはないです。
男性が子育てすることに対しては
会社、というか社会全体に理解がない中、本当にお疲れ様と思います。
女性が子育てするのとはまた違う苦労もあるでしょう。
シングルファザーが授乳やオムツ替えやトイレさえ難しいこと、知っています。
どうにかしたいですよね。

「親学」好きな人たちとか、自民をはじめとしたとにかく国の中枢にいる保守のみなさま、
父親が育児することなんか、本当は望んでないんですから、苦労は深いと思います。

子育てしたい(または、もっと差し迫って子育てする必要がある)パパさんたちの困難の原因は
「子育ては普通ママがするもので、パパがするのは例外的」って思ってて、そうしておきたい人たちなので、
要は、同根です。

ほんと許すまじって思います。


話を戻します。


ともかく、
少子化対策が
「産めよ、増やせよ、無知な女どもめ(ただし国は何もしませんしむしろ迫害します)」
である以上、
「少子化対策」ってやっても無駄というか、
やればやるだけ害になるんじゃないか
と思います。


とりあえず、いまぱっと思いついた範囲で、これやったら子ども増えるよって思ったものをあげてみますね。


1、保育所増やす
規制緩和なし(=預け先が増えることと、子どもの命・安全とをバーターさせない)で。
あと、被雇用者や仕事をしていない人でも、もっとあずけやすくなるようにする。

2、最低時給をあげる
非正規の枠組みを小さくして正社員の比率を増やせ、みたいなのは
結局は正社員以外の人を置いてけぼりにするので、私は反対です。
それをしても、
被雇用者じゃない零細の自営業者・個人事業主は苦しいままだし、
そして私は(バイトもしている零細の)個人事業主なので、あれ、どうしよう。とは思いますが、ともかくは。
(私はまだ“がんばれる余地”があるのでいいのです)
(でも私がよくても、よくない人がいるんじゃ、よくないままですものね)

ベーシックインカムとかも興味はありますが、知識がないです……。

生活保護の捕捉率を上げ、内容も充実させる、
というのも大事と思います。
要するに、
“離婚しても病気になっても失業しても大丈夫”な状況にすることが大事と思います。

3、授乳室とオムツ替え台と、子ども用トイレ(子ども用便座)の拡充
これが充実しているだけでQOLが向上する。
子ども用便座は、親が抱えて座らせるスタイルをとれば、なくても大丈夫ではあるのですが
あると嬉しいです。
トイレトレ中は特に。(いま、まさに、そういうタイミングです)

ところで、授乳室。
母乳を与える女性のためのスペースと、
ミルクを与える人のためのスペースと、
両方欲しいです。
もうそうなっているところは、少なくないとも思うのですが、まだまだ足りない。
男性がミルクをあげるときでも場所が使えるように、スペースの使い方を考えて設計して欲しいのです。

以前、「男に授乳室はいらない、ミルクなんてそこらで、どこででもあげられるでしょ」ってツイートを見たことがありました。
しかしですね、
うるさいとか、人通り多くてゴミゴミしてるとか、埃っぽいとか、
そういう場所で清潔なミルクを作ってあげる、というのは大変です。
ミルクって、あげるためには作らなきゃいけないので。
調乳用のお湯がないと、そのためのお湯も持ち歩かねばならず、そうなれば湯冷しなども必要になります。
荷物めっちゃ重い。
子連れってただでさえ、荷物が信じられないほど多いのに。
そしてね、
その環境でミルクを飲むというのは、赤ちゃんによっては難しいかもしれません。
私の知人のお子さんは、
騒がしい場所ではミルクを飲めない子でした。
そういう子もいるんです。

4、ベビーカーと妊婦と子連れに人権を
ベビーカー論争なんて論外です。
マタニティマークつけると逆に危険が増すからつけられない、みたいなのも本当に論外です。
妊婦に(妊婦とわかっていて)席を譲らない、肘打ちする、舌打ちする、それも論外です。
舌打ちパーソンは舌噛めばいいし、肘打ちパーソンは肘割れてしまえばいい。

でも、たとえば席をゆずるのって難しい人には難しいそうですし、
なんだろう……
「妊婦さんに席譲りますよバッジ」とかあったら、どうですか。
「この人なら譲ってくれる」ってわかれば、妊婦さんの方からも声かけやすくなるから。

そういえば
“赤ちゃん泣いてもいいよ、気にしないよ”
という気持ちを可視化するプロジェクトがあるそうです。

『WEラブ赤ちゃんプロジェクト』
http://woman.excite.co.jp/welovebaby/

まだちゃんと内容を確認できておらず、「賛同する」はできていないのですが
近いうちにしてみる予定です。

あと必要なのは
母乳教を焼き討ちにする
とか
無痛分娩disや帝王切開disを根絶やしにする
とか
三歳児神話から根拠なく母親を追い詰める要素を消し去る
とか
ですかね。

いやしかし、これもうだいたい全部、
みんな言われてることだし、
ずっと言われてることですよね。

解決策、わかってるのにやってないってどういうことよ。

産んで、働いて、稼いで、育てて、
生きて・生かして、
健康で文化的な最低限度の生活を送る、
という
この国の人間であれば誰でもできて然るべきとされていることが、
「女でもできる」「つがいの男なしでもできる」
ってなれば、
つまり人間扱いさえされれば、
ある程度は勝手に子どもは増える
と思います。

私たちは国のために子どもを産むのではないし、
子どもが生きるのもまた、国のためではないです。
でも、私たちが生きて、暮らしていくために
(うまく機能さえすれば)
国、というシステムが便利であることも、まぁ知ってはいます。
だからまぁ、育てさえすれば
低くはない確率で、その子どもは納税し、勝手に社会に貢献してくれるようになるんじゃないですかね。

……とはいえ、いまは
産めよ、増やせよ、でも育った子は過労死するまで搾り取り毟り摘み取ります
って感じなので
上の文章には
“国や社会が迫害さえ行わなければ”
って条件も加えておきますね。

ジャパンは「モッタイナイ」精神を
まずは人間相手に取り入れるべき。
生きて、生活できてこそですよ。
せっかく生まれて育ったのに、ただ消耗して国(やら社会やら会社やら)を維持するための消耗品にさせられるなんてモッタイナイ。
結局は、国にとってだって。

そうでしょう?


少子化対策はいらない。

国は人権を私たちに返し、
人を守るという最低限の仕事を、ただそれを着実にしさえすればいいです。


と、いうようなことを
液状ミルク解禁
の、
おめでたい、ありがたいニュースを聞きながら思ったのでした。

ママたちの苦悶の声には耳を貸さず、
震災時などの赤ちゃんの命のリスクでも動かなかった国が
「男性が育児参加しやすいように」
つって、動いたらしいですよ。

ジャパン、マジクール。

私も署名には参加しましたが、
活動し、働きかけてくれた人(たち)に、感謝の気持ちでいっぱいです。
ありがとうございました。
私自身がその恩恵にあずかることは、今後あるかないかはわからないけれど。

制度は、導入されたら
次は運用もまた問題なので、今後も注視していきたいです。


おわり。

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