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優秀なエンジニアを紹介する条件

「誰かエンジニアで暇な人いませんか?」

個人的にカンファレンスとかでエンジニアの知り合いの数が多くなったせいか、優秀なエンジニアの知り合いを紹介して欲しいと相談されることが非常に多いです。

本当に優秀な人」以外を繋ぐならすぐ紹介できます。しかし、本気で生産性が高い人に声をかける場合、他のリファラル案件にも負けない条件を提示しないと絶対に来てくれないし、下手な紹介なんかしたら「僕と対象者の関係」「対象者の人生」「会社のプロダクトの成功」の全ての面で不幸が生じます。誰でもわかることだと思いますが、その割に結構雑に依頼を投げる人が多いな、という印象があります。優秀なエンジニアで仲良くしてもらってる人は、雑に紹介できるほど半端な友好関係ではないので、適当に繋いだりはしないです。

紹介可否の格差

ある一定の基準をクリアしていると、すぐに紹介できます。紹介できない場合はよほど事情が変わらない限り良い報告はできないし、逆に良い条件だったら即日紹介します。

紹介できない場合は「知り合いがいなくて紹介できない」のではなく、「紹介できるほどの提示条件を出せてない企業に紹介するつもりがないから」が大半だと思ってください。

具体的な基準

価値観の話はともかく、直近実際にすぐ紹介できた案件をベースに、具体的な条件を書いておきます。こういう基準を提示すると偉そうに見えるかもしれませんが、あくまで「紹介者としてのリスクを最低限に抑えるならこのくらいの基準は欲しい」という意味合いで書きました。

必須条件は、
・給与:800〜900万/年以上
・勤務体系:フレックスまたはリモートあり
・事業:ドメインは限定しないが明確に課題解決をするビジョンがある
・組織風土:OSS、登壇の推奨をしており、実際成果が挙がっている。受託体質ではない

です。給与なんですが、「優秀な人」は尋常じゃないくらいもらっているので結構最低要件です。単に新規だから人が必要って言われても、ビジョンがないとどうせすぐ人は辞めてしまうので紹介しません

なお、「超初期フェーズで給与はここまで出せないが、資金調達をしたら400〜500くらいは出すよ...」というケースは全然あって、共感できる輝かしいビジョンを持つ企業にはめっちゃ繋ぎます。フェーズによります。

必須ではないがあると良い条件は、
・技術:リプレイス案件ではない既存事業の場合、モダンな技術を採用していること
・福利厚生:書籍購入、カンファレンス支援など

です。福利厚生は刺さる人もいるにはいますが、「優秀な人」って自分で勝手に勉強するので、書籍購入の支援とかはあんまり響かない印象があります。あるいはあって当然と思ってる節もあるのかもしれませんが、書籍購入なんぞ誤差でしかないくらいには皆さん金をもらってると思います。僕もそれくらい金が欲しい。
採用技術に関しては、意外と皆さん柔軟で、だいたいどれも書いたことがあるから対応しますよ、というノリの人が多いです。過度にこだわりがある人って優秀じゃないような...

上記は正社員の場合で、短期の受託案件で必要な最低条件は、
・給与:¥10,000/時 以上
・勤務体系:リモート必須、たまにMTGするとかはOK。週2が限度
でしょうか。常駐で来てくれる人が欲しいって言われても無理です。週2でも常駐は100%無理です。時給10万とかなら別なのかもしれないですが...

フリーランスで超優秀な人はすでに手一杯だし、優秀な人は高給で良い企業に雇われてます。意外とその前提をご理解いただけてないケースがあり、リアルに何十回も言ってます。そんなに暇な人は多分優秀じゃないですよ。

まとめ

個人的にどうしても恩があって助けたいという想いがある場合は別ですが、この基準に満たない会社に人を紹介することができないので、ほんと頼む。

追記

・採用に響く福利厚生の例「ACM Professional Membershipの無償化」
・ここでいう優秀は、「有名OSSコミッタ・開発者」「トップカンファレンス常連」「技術本執筆経験あり」などの技術力を持ちつつプロダクト志向性が高い、天が二物を与えてしまったタイプの人を想定しています。



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