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神秘は舞い戻る

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神秘的存在たる魔法、異種族がこの世界に再び栄えて40年。かつての姿から恐るべき変貌を遂げた魔術電脳未来都市にて、超常存在達がアクションし物語を紡ぐ!
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バックアレー・プラズマ・ヴェンジェンス 3 (終)

バックアレー・プラズマ・ヴェンジェンス 3 (終)

これまでのあらすじ
路地裏にて、謎めいたロボットとヤクザ者が交戦を始める。果たしてロボットの目的とは? 

ZZZTTTT……ZZT……ZZZZT……

「エッ?」

 降り始めた雨に打たれ、倒れていた浮浪者は目を覚ました。自分がつい先程までほとんど死んでいたことに露程も気づいていない。ヤクザ者にいきなり刺されたことを思い出した彼は、慌てて自分の体を見渡した。

「エッ?」

 腹の部分には刃物で

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バックアレー・プラズマ・ヴェンジェンス 2

バックアレー・プラズマ・ヴェンジェンス 2

これまでのあらすじ
 親しい女と連絡を取り合っていた男は突如謎めいたロボットに襲撃される。主人公は果たして誰だ!

「ガラクタぁ、何を証拠に……!」

 俺は歯ぎしりした。今日という日に限ってわけの分からぬ胡乱なロボットに襲われるだと?

『ワジマ・タカユキ。4件の殺人幇助、3件の地上げ案件、そして2件の殺人だ。全て"インタビュー"と物証もある』

 ロボットは無機質に答えた。胸のモニターは表示が

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バックアレー・プラズマ・ヴェンジェンス 1

バックアレー・プラズマ・ヴェンジェンス 1

 深夜の電車で、他愛もない未来を向いたやり取り。
『明日の旅行楽しみですね』
            『クルマは確保したからそのあたりは心配しないで』
『ありがとうございます』
『もう遅いですし,おやすみなさい』
                『おやすみ』

 メッセージの最後には,カヨコから送られた眠そうなアヒルのスタンプがあった。可愛らしい絵に俺の頬は思わず緩んでいた。その瞬間、俺は追跡者が

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