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感情を中心においたチーム運営をすること

永田町で、家庭料理カフェ&ケータリングを提供する『tiny peace kitchen』の荒井智子です。

私がtiny peace kitchenという家庭料理カフェを運営していることの理由のひとつに、気持ちよく働きたい、そういう環境を作りたいという思いがあります。

「仕事だから」とか、「大人なんだから」とか、パワフルな呪いを自分にかけて、自分の感情や感性を無視してしまうことが多々ある。しかも、恐ろしいのは、そのパワフルな呪いをかけているのは、他人ではなく自分自身。

もちろんそう考えるようになったきっかけは、誰かの言葉や態度かもしれません。でも、それに影響を受けているのは自分自身。

仕事であろうが、大人になろうが、人間には感情というものが一生ついて回るし、それらとうまく付き合っていけないと、自分が納得する人生にはならないんじゃないかと思っています。だから、自分の感情とうまく付き合っていきたい。

ビジネスの文脈で感情の話をすると、非効率・プロフェッショナルじゃないという印象を持たれることが多かったと思いますが、最近は流れが変わってきているように思います。

自分やメンバーやパートナーの感情とうまく付き合っていくことが、効率的だし、むしろプロフェッショナルな人たちほどそれらをうまくやっているのではないか?という印象です。

私たちは人間なので、どうやったって、結局は自分の感情に操られてしまう。嫌だな〜と思う依頼の仕方をする人より、協力したい!と思わせてくれる人の依頼の方を優先させてしまう。
この辺の話は、まさにGaiaxの同期でもあり、最年少本部長として活躍する管ちゃんがインタビュー記事で答えていた内容。

そして、tiny peace kitchenには14名のメンバーがいる。もっと相互理解を高めよう!ということで、2018年末にストレングスファインダー研修を実施しました。講師はGallup認定ストレングスコーチの資格を持つ中村勇気さん。詳細はブログでまとめてくださっていますが、そこで明らかになったのが、以下の内容。

・tiny peace kitchenは、他の組織やチームに比べて圧倒的に「関係資質」を才能に持つ人たちが多い特徴がある。

・「誰のために、どんな価値を発揮するのか」それをクリアにしていけばいくほど、素晴らしい価値を発揮するチームである。

私たちは、誰のためにどう役に立っているのか、ということが明確になるときに、エネルギーが湧きやすいチーム。確かにそうです。「〇〇は××の方が効率的だと思うよ?」とコメントしても誰もあんまり動いてくれないのですが笑、「××の方がAさんにとってわかりやすくて、使いやすいと思うよ!」とコメントするとみんな自らそれを実行してくれるのです。

私たちはお客様がどう思っているか、メンバーが何を感じているか、というイメージが湧けばわくほど力がみなぎってくる。

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例えば、わかりやすいのがGaiaxに勤務する整体師、ミネさんに対する、みんなの行動。普段肉体労働をしているタイニーのみんなは、ミネさんマッサージにお世話になりっぱなし。だから、ミネさんとはコミュニケーションの機会も多いです。だから、ミネさんがどうやったら喜んでくれるか、何に困るか、よくわかっています。ミネさんのマッサージルームにお弁当を届ける時のみんなのホスピタリティの発揮の仕方は、半端ではありません。

そういうことなんだと思います。少なくともタイニーにとっては。

ビジネスが得意な人っていうのは、本当に相手の立場になるとか、相手のニーズを考えるというのが本当に上手だと思います。いつも想像力の素晴らしさ、視野の広さに感嘆してしまいます。

でも、関係する人とより濃密な関係を築くことが、私たちのチームにとっては近道であり、正解であるのだと思っています。

相手が何をしたら困るか、何をしたら喜んでくれるかを想像できるような関係性を作っていくこと。相手がお客様であろうが、取引先であろうが、一緒に働くメンバーであろうが。そういう関係性の中で仕事をしていくことが、自分たちが一番気持ちよく働ける上に、一番パワーを発揮できる職場環境になっていくんだと思います。

だからこそ、経済合理性だけを優先するのではなくて、どれぐらい思いを馳せることができる関係性を築けるか、ということを軸に色々な意思決定をしています。

さゆさん

まずは、一番身近なメンバーから。相互理解を深めたいね、ということで2019年初めから「今日のジャラジャラ」という施策をスタートしました。簡単にいうと、みんなでシェアする感情日報のようなものです。

今日一緒に働いたメンバーがどんなことに心が動いたのか。嬉しかったのか、悲しかったのか。何に琴線が「ジャラジャラ」震えたのかを知ることによって、よりお互いに思いを馳せられるようにしようということです。

Facebookグループで「今日のジャラジャラ」というグループを作り、毎日誰かがスレッドを立てて、そこにみんながそろぞれ感じたことを書き込んでいきます。お互いにコメントしあって、そこから具体的な次やることに繋がったりします。ある種、バーチャルでオープンな井戸端会議です。厨房では毎日みんな忙しく働いているし、しょっちゅう飲みに行けるようなチームでもない(ママさんが多い)ので、私たちにはこんなやり方がフィットしているように思います。

業務日報になってしまわないように気をつけているのですが、今日の出来事+どう感じたのか、という感じでみんな書き続けてくれています。その日にやったことを全て書くのではなく、その日一番印象に残っていることを書くので、「あ〜そこ気になったのか!」とか、「あの時めっちゃ焦ってミス連発だったけど、そういう不安が背景になったのか」など面白い発見があります。

そこには正解もないし、善悪もないし、上下もない。全員がフラットに、各々感じたことを対等に扱い合う。私たちのチーム文化を象徴する一つの取り組みだなと感じています。忙しくなってくると手が回らない時とかもありますが、ちゃんと継続しつづけたいことの一つです。

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チームは人でできているものなので、人が全員違うように、チームもまた一つ一つ全然違う。理論から入るのではなくて、今ここに集っているメンバー一人一人と向き合って、自分たちが一番パワーを発揮できるチームを作っていくために、日々進化。個人の中から湧き上がってくる感情をないがしろにせず、それをパワーの源にできるチームでありたいと願っています。

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