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ウォールストリートで働く日本人バンカー

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最近の記事

財務分析の基本 【ブリッジチャートの考え方】

会社の決算資料をよく見る方であれば、以下のようなグラフはおなじみかと思います。実はこの要因分析の見せ方は投資銀行でもよく用いられ、様々な資料で出てきます。今回はこの分析の考え方について、初心者にも分かるようにサクッとまとめました。 概要まずグラフの名称ですが、金融の世界では橋の様に見えることから「ブリッジ」と呼ばれることが多いです。また、滝のように見えることから「ウォーターフォール」とも呼ばれます。 ざっくり説明すると、ブリッジはあるスタート地点から始まり、どのようにして

    • 実務で使えるリアルなオフィス英語  【会議・メール・分析関連】

      ビジネスにおけるコミュニケーションは、いかにスピーディ且つ正確に情報を伝えられるかが肝心。特にアメリカのようなテンポが速い環境では、スラングを使えることが非常に重要になります。 そこで、英語ネイティブと仕事をしているとかなりの頻度で聞くフレーズを50個ピックし、シチュエーション毎にまとめてみました。これらをマスターするとネイティブからの印象アップに繋がるし、便利な表現ばかりなので、業務で英語を使う方や駐在の予定がある方は是非覚えてみてください。 この記事は前回の続きです。

      • 実務で使えるリアルなオフィス英語  【資料作成・ファイル・日程関連】

        オフィスで使うくだけた英語の表現は、実際に英語環境に身を置かないとなかなか習得しづらいもの。実はオフィス英語は結構特殊で、英語をある程度話せても、聞きなれないフレーズが多い。 私も渡米後の最初の数週間は新たな発見ばかりだった。単語自体の意味は知ってても、初めて聞く使い方がたくさん。カジュアルなオフィス英語があまり分かっていなかった当時の自分が送っていたメールを振り返ると、文法は間違ってなかったものの、とにかく表現が硬い(笑) そこで、英語ネイティブと仕事をしているとかなり

        • 投資銀行を楽しむ為のマインドセット

          「投資銀行業界を志望する理由」を面接で聞かれたら、「激務だけどやりがいがある」と答える学生は多い。しかしいざ入社すると、忙しすぎてやりがいに気付けないまま辞めていく若手をたくさん見てきた。東京とNY本社の二拠点で積んだ経験をもとに、IBDの醍醐味をジュニアバンカーの視点から簡単にまとめてみた。 ピッチ案件を獲得するための提案。若手は上司の指示に沿って、プレゼン資料や財務分析を作る。資料作成はストーリーの構成力や定性的・定量的考察力が鍛えられるので、コンサル的な仕事が好きな人

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          モデルの循環参照に効果覿面なExcel術 【Circuit Breaker】

          複雑なモデルを作る上で、避けて通れない問題が循環参照。エクセルがうまく回っている時はいいが、循環参照込みのエクセルは脆い。ひょんなことからエクセル全体が#REF!エラーでバグり、何十分かけて修復する・・ということは珍しくない。実はこの問題【Circuit Breaker】で簡単に解決できる。 循環参照とは?かなり簡易的なモデルを使って、まず循環参照のコンセプトについて説明する。2022A列の青字は実績値、それ以降の列の青字は予想値。なお、このNoteはモデルの組み方講座では

          モデルの循環参照に効果覿面なExcel術 【Circuit Breaker】

          モデルが格段にレベルアップするExcel術 【Sticky If】

          NYで学んだExcel術【Self Referencing If(通称 Sticky If)】が目から鱗だった。Wall Stのジュニアバンカーが愛用するこの技を使うだけでモデルの見やすさ、使いやすさ、作るスピードがぐっと上がるので是非覚えてほしい。 Sticky Ifを使わない場合ある会社の業績予想を3ケース作り、ケース毎の売上と利益水準を比較したいとする。Sticky Ifを使わない場合、通常以下のように3パターンのモデルを作り、アウトプットの表でそれぞれのモデルから値

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