見出し画像

言葉を扱う人になりたい|本日は、お日柄もよく【読書感想】

原田マハさんの「本日は、お日柄もよく」を読み終えました。

OL二ノ宮こと葉は、想いをよせていた幼なじみ厚志の結婚式に最悪の気分で出席していた。ところがその結婚式で涙が溢れるほど感動する衝撃的なスピーチに出会う。それは伝説のスピーチライター久遠久美の祝辞だった。空気を一変させる言葉に魅せられてしまったこと葉はすぐに弟子入り。久美の教えを受け、「政権交代」を叫ぶ野党のスピーチライターに抜擢された!目頭が熱くなるお仕事小説

裏表紙の内容紹介より

よく見てるYouTuberが好きな本として紹介していたり、おすすめで見かけたりしていたので手に取りました。
簡単にいうと、OLからスピーチライターに転身した女性が成長していく物語。
「言葉の力を信じたくなる」という事前情報だけ持っている状態で読み始めて
いったいどんな物語かなと思っていたらガッツリ選挙もので予想外でした。
終盤のまとめかたは見事で、
ありがちな感じもしたけど、その分読みやすかったです。

「出来事」をどのくらい詳しく書くか
ということが、物語の深みになると個人的に思っているんですが
この小説の中では、あんまり深掘りはしていないように感じて、それが印象的でした。
後半に起こる衝撃的な出来事も、必要以上には語らず話が進んでいきます。
その結果テンポがよくなり、読みやすさに繋がっているのかなと感じました。
主題を絞るってこういうことなのか、と考えさせられました。
自分が文章を書くときは、書きたいことがどんどん出てきて脱線しそうになりがちなので、伝えたいことを際立たせるテクニックとしてこの学びは活かしていきたいなと感じました。

また、主人公が自分のワクワクした気持ちを信じて、OLを辞めてスピーチライターとして一歩踏みだすところが心に響きました。
自分の環境を変えるのは勇気のいることだけど、自分の気持ちに生きている人って
憧れるし、周りの人にもいい影響を与えるなと思います。
前向きな気持ちにさせてもらいました。
最近わたしもnoteをよく書いたり読んだりするようになり
言葉によく触れるようになって、なんとなく重なる思いがありました。
別に書く仕事をしてるわけでもないけど、言葉を上手に扱えるようになりたい。
言葉の力を信じていきたい。そう思わせてくれる一冊でした。

この記事が参加している募集

読書感想文

最近の学び

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?