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反応が悪いんじゃない。〇〇がない。

ある監督からの質問
「一歩目が遅く、反応が悪い選手がいるのですが、
どうしたら改善ができるのでしょうか?」

こんな質問を以前いただいたので
僕がリアルで回答した内容を話したいと思います。

そもそも…

よく部活を指導されてる方で
✔︎フットワークが悪い!
✔︎足が遅い!
✔︎反応が悪い!

『とにかく足を動かせ💢』

ってブチギレてるところを見るのですが
その指導方法で選手に伝わっていると思いますか?


文章に書き起こされると

小学生ぐらいの国語力があれば
『何も伝わっていない』
ということがわかりますよね。

だって『どうしたらいいか?』が
何一つ言葉の中に詰まっていないから。


我ながら性格悪い書き方をしますが

✔︎足踏みをしたらいいのか?
✔︎ボールまでの歩幅を小さくするのか?
✔︎小刻みに軽くジャンプし続けるのか?
etc…

何したらいいの?
が伝わっていませんよね

言い方を変えると
具体性が全くないということです。


ただこの話をしていくときに
個人的な意見ではいけないと思うので….

実際に『選手に聞いてみた』

僕は自己紹介でも書いた通り
現役ソフトテニスコーチをしているので
選手とほぼ毎日関わらせていただいてます。

その中で、大会結果の報告をしてくれた選手が
敗因として『足が動かなかった』と
僕に話してくれたので実際に聞いてみたんです。

『足が動かなかった原因って何?』

(書いてて思うけどほんと性格悪い。笑)


これを読んでくれてるあなたも
大会に出たことあるでしょうから、

『足が動かなくて』
思い通りにプレーができなかった経験はあると思います。

ですので自分自身に
当時の試合を思い出して欲しいのですが
『足が動かなかった原因って何でしたか?』

✔︎フットワークが悪い?
✔︎構えるのが遅い
✔︎動きが遅い
etc…

色々原因が出ると思いますが
『アップ不足』だった場合には
試合前にラダーなどをしていれば少しは改善されるでしょう。


ですが問題なのが
僕が質問した選手から出た答えでもある
『フットワークが悪かった』です。


ちょっとググってみた

フットワークとは何か?

球技や格闘技などで、足の運び。足さばき。
 「―が軽い」。比喩的に、機敏に動く能力のこと。

Oxford Languagesの定義

要は『フットワーク=足さばきのこと』
で同じことを指しているんですよね。

言い方を変えると
『足が動かなかったのは、足捌きが悪かったから。』
と言ってるのと同じです。

日本語で考えると変ですよね?

つまり、この対策は根本が違ってるということ

じゃあ他の対策は??

では、
『構えるのが遅いのが原因。』
だったら、反応が早くなるということだろうか?


まず僕の考えですが
正解に近いが『違う』です。

50m走を想像してください。

走る時によく
『位置について〜…』
『よ〜い…』
『ドンっ!!』
と掛け声がされていますよね。

その言葉通り
『位置について〜…』の時に
スタートラインに立って

『よ〜い…』って言われたら
走るための構えをとる

『ドンっ!!』でスタートを切る
ですよね?


では、もし『よ〜い…』の後
全くスタートの掛け声がなくて

2,30秒後に急に
『ドンっ!!』ってスタートの合図出されたら
最高のタイミングで走り出せるでしょうか?

しかも毎回、
スタートの合図のタイミングが
全部”審判”の気分で変わってしまうとしたら…。

ほぼ100%無理ですよね。


50m走や100mとかの陸上競技なら
『フライング』と言った
ルール違反で失格になりますが

ソフトテニスのプレー中には
『フライング』はありません。

相手が同じリズムで
ボールを打ってくる可能性も低いです。

ということは
いくら『よ〜い…』の時点で
構えができていても

相手が打ってくるタイミングが
バラバラなので『動き出せない』ということです。

つまり何が言いたいかというと

構えが早くても
『タイミング』が分からなければ動けない

ということなんです。

50m走でみんなが一斉に
『タイミング』よくスタートが切れるのは

先ほど話した通り
スタートの合図のタイミングがわかっているから。


言い方を変えると…
合図が来る
タイミングを『予測』できるからです。

実はこの『予測』がキーワードです

回避能力

人は危険なことが身に降りかかってくる!
と分かってるものに関しては、

反応する準備ができ避けることができます

例えば、
相手選手がサービスラインから
自分の『顔』に向かって
ボールを打ってくるとわかっていたら

打ち返すために
ラケットを『顔の前』へ用意ができます。


ですが、
打ってくるとわかっていない状態で
急に打たれたら『顔』当たってしまいますよね?

つまり、『予測』がなければ
返球する準備=構え。すらできない。
ということです。

これは単純でごく当たり前なことですが
意外と見逃されてしまっているんです。

冒頭の質問に戻るよ!!

ある監督からの質問
「一歩目が遅く、反応が悪い選手がいるのですが、
どうしたら改善ができるのでしょうか?」

この質問の答えは
今までの文章を読めば予測できると思いますが

反応が悪いのは
構えが遅いのではなくて
『予測』が立っていないから。です

日頃の練習で
『相手がどこに返球してきそうか?』を
常に観察していなからそうなります。

✔︎ただ打って
✔︎返ってきたボールを追って
✔︎何も考えず返球する
これなら誰でもできます。

それだけでは足りないから
『試合で足を動かせないんです』

普段から一つの展開ごとに
『返球がどこに一番多くくるか?』
にあたりをつける練習をしてください。

具体的な練習方法は??

 『展開の流れを1球1球、区切ってく』

例えばですが
✔︎1ポイント目の展開
✔︎自身がサーバー
✔︎自分がセンターへサーブを打った

この状況を想定して話を進めていきます。

すると相手の返球は
①バックハンドで後衛前
②回り込んでセンターロブ
③フォアでストレートロブ

おおよそこの3択になるかと思います。
※今回は①で進めていきます。


自分の前へ来たボールを
『後衛に返す練習』にした場合には流れとして

①サーブをまず実際に打つ。
②正クロスのポジションに移動
③どこに来てもいいように構える
④構えができたら後衛前に球出しする
⑤それを正クロス(後衛前)へ返球する

まずはこの流れを徹底的に練習する。

返球精度と1歩目の出だしが早くなってきたら
1球だけ球出しを増やします。


相手後衛が、自分のペアの前衛を避けながら
正クロスへ返球してきた場合を想定した球出しをしてもらい
それを返球する。

ここで注意して欲しいのが
球出しは1球1球切れてはいますが、
展開自体はずっと続いていると考えることです。


これを忘れてしまうと
ただの一本うちと変わらなくなるので注意してください!

一連の流れをパターンとして覚え、
ラリーが2球、3球と続くようになってきたら

相手後衛のレシーブコースを増やしていきます
先ほどのでいうと
②回り込んでセンターロブ
③フォアでストレートロブ
の2択のうちの1つを選択します。


そして球出しを1球ずつ区切って
返球し『知識と予測』を増やしていく
こうして動き出すための目安を作っていきます。


これが予測する要素を増やし
『一歩目を早くしてく練習です』

ただ乱打をしていたり
一本打ちをするだけでは時間の無駄になりますが

『予測』というキーワードを
含めると俄然と動きが変わってきます。

まとめ

最後は単純な言葉でまとめます。

反応が悪いんじゃない。
『予測』がないだけ。

ただ体を動かすのではなく
相手の行動を観察していくだけでも
あなたは急成長していきます。

頑張っていきましょう!

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by ソフテニ図書館オーナー,sho

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