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チャップリンは現代日本のお笑いとほぼ同じ

チャップリンの『街の灯』という映画を観た。
無声映画で、ほとんどセリフがない。
効果音と動きだけで、ストーリーが進んでいく。

興味本位でDVDをレンタルしてみたが、流石に面白いとは思えないだろうなぁと思っていた。

だって、100年近く前の映画だし、しかもセリフ無いし。
でも、まあ、超有名な映画だから一回くらい観てみるか、というようにそこまで期待せずに見始めた。

ところがどっこい、冒頭から普通に笑ってしまう。大爆笑とまではいかないが、テンポよく、クスクスと笑ってしまう。
100年前の映画で、あのチャップリンの映画だぞと身構えていたが、良い意味で肩透かしを喰らった。なんや、気楽に笑えるやん。

チャップリンの映画は、現代の日本にも通ずるお笑いのセンスでやっていると気づいた。

例えば、海に身投げをしようとしている人をチャップリンが助けるというシーンが冒頭にあるのだが、そこで誤って海に落ちてしまったチャップリンを助けようと手を差し伸べたら、助けようとした人まで海に落ちてしまう、というシーンがある。

これはバラエティ番組のロケでよく見かけるノリではないか。誰かが海に落ちてひと笑い、それを助けようとして手を差し伸べた人も海に落とされてもうひと笑い。

これを100年近く前に、チャップリンがやっていたとは。恐るべしチャップリン。
そして、それが当時のアメリカ国民に受け入れられたということは、現代の日本人と100年前のアメリカ人の笑いへの感覚はそう遠く無いということだ。生きた国も時代も違うのにフシギなことだ。

あとは、全体的にドリフみたいなテレビコントの雰囲気が続く。すれ違いで笑いが起きたり、チャップリンが滑稽に立ち回って笑いが起きたり。

僕が子供の頃に見ていた、「めちゃイケ」「はねとび」「レッドシアター」のようなコント番組とほぼ同じ感覚で見ることができた。

セリフが無いのに、効果音と動きだけで、小気味の良いボケを畳み掛けるチャップリン、まじですごい。

本当にこっちから合わせに行かなくても、普通に笑えて、普通に楽しめるので、小難しく考えずに騙されたと思って一度チャップリンの映画を観てほしい。

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