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ふゆのこおりは なにを うったえるために こおりとして このよに でてきているのだろ…
ふゆは ふくをかさねるように ことばをかさねたくなる さむさで はがされぬように (…
涙は ちいさな 袋にたまる こころを大きく大きく 出して かなしみは おおきな 袋にたま…
夏の終わりと少女 いつしか夏よ終わるなと思ったとき わたしが鏡をよく見るようになったとき …
こころが 枝にのってふるえている おなじように すずめが飛んできている やはりカラスに追…
水は器に合わせ 形を変えるでしょう いつか 思いもよらぬ時に だから強く願わなくてもいいの…
3年間 大切に抱えていた 言の葉は散った 桜は咲いたと TVは言った
あたたまろ こうして 昼間に 陽が照った日は つちのしたに はるのあかちゃんがいるとおもえ…
さむいね さむかったね きびしいね きびしかったね ごめんね ほんとうにごめんね ひとこと…
年は明け 日がのぼり 大気が揺れ 道はあらたまらない 目を覚まし 服を着て 顔をあげ カレンダ…
ぼくは さいふをもちうまれてきた 破産して、この世の財布を持った (詩誌『everclear』第1…
たとえ 一行でも 一つの音でも 気持ちを逃がすことが出来たなら だいぶ違ったろうに 夏の…
ふたくち目から ひろがるような 甘み はじめからわからないような いつしかそれが ほんと…
あきらめたら 夏になっていた どこかで張っていた意地は アイスクリームのように ひと口つけた瞬間に ほどけた (詩誌『everclear』第4号、雑誌『詩人会議』'19年7月号 収録)