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子どもを苦しめる呪う言葉をかけていませんか?


おはようございます。 毎朝5時の読書からの学びの気づきを発信するコラムです。

今まで子育て本は色々と読んできましたが、犯罪心理学者の視点で書かれた少年犯罪の鑑定から見えてきた子育てのアドバイスがとても興味深かったのでシェアします。


子育ての悩みは尽きませんね。
良かれと思って…我が子にかけているその言葉。子どもをがんじがらめにしてはいないだろうか、呪いの言葉になっていないだろうか。

悩み。子どもの学校の忘れ物が治りません


我が家の小1長男は、のんびり屋さん。
好きなことを自分のペースで行動、それでいてこだわりも強いタイプの男の子です。

もうすぐ2年生になりますが、「宿題の忘れ物」が全く減りません。小1の1年間で、週一くらいのペースで忘れものがある。例えば、音読の教科書を置いてきてしまったり、せっかく解いたプリントの宿題を学童へ置いてきてしまったり…。学校へは忘れ物を取りに帰れない校則なので、学校に置いてきた場合はあきらめ、学童には何度か忘れものを取りに行きました。忘れ物があるたびに「だめだよ」と伝えてきましたが、まぁ〜治らない忘れ癖。

先週、毎日持ち帰り必須の「音読の教科書、プリントの宿題、公文」の3点セット全部を学校に忘れてきたことがありました。その週の忘れ物は2回目であったこともあり、さすがに堪忍袋の尾が切れた母…「今日はゲーム禁止!!」思いつきで新ルールを定めました。息子は大泣きしていましたが、何を言ってもゲームはできなそうだと悟ると、諦めた様子で無気力で夕飯を食べテレビを見ながら過ごしました。

落ち込む子供の姿を見て、突然のゲーム禁止はやり過ぎたかな…とも思いましたが、厳しいルール設定で忘れ物癖という問題行動が終わることを願い、忘れ物をもっも自分ごととして捉えて改善して欲しい、真剣に考えて欲しい、心を鬼にして、問題行動には罰則がないから治らないではないかと考え、息子のためを思って、息子が一番楽しみにしている、「ゲームの時間」を奪うということで強制力を持たせました。

良かれと思ってしていて、ボタンを掛け違えていないか。子育ての方針がコロコロ変わると親への信頼感が薄れる。大事なのは親への信頼感。
方針が変わる時は丁寧に説明すること。

犯罪心理学者が教える子どもを呪う言葉・救う言葉 (SB新書) 出口 保行: 本


我が家ではこの一年、何度も忘れものはありましたが、今までは許されていた忘れ物。急に「ゲーム禁止」の厳しい罰則を提示され、動揺した息子。それ以来、母親の顔色をうかがったり、自分がミスしたことを話してくれなくなりました。ミスしたことが露呈してまたゲームが取り上げられたらどうしようと思ってしまってる。例えば、筆箱を家に忘れてしまって、その日は色鉛筆で代用していたことを内緒にしていたりしました。これは、著者がいうように、急に子育ての方針が変わったことで、母親である私への信頼感が薄れてきたサインと捉えることができます。

ぼく、もう忘れないようにメモしてラミネートしてランドセルの見える場所に入れるね


息子は小1なりに一生懸命、忘れ物を減らそうと、頑張っています。
もう忘れ物をしないようにと、自ら白い紙に、持ち物リストを書いて、ぐしゃぐしゃにならないようにラミネートしていた。いつも見るランドセルの所に入れていた。これら一連の流れは、親の指示は一切なし。やっと「忘れ物」を自分ごととして捉えて危機感をもってくれた。自分で考えて行動に移したところも感心しました。


さて、その後、結果は、どうなったでしょう。
週明け一発目、「今日は忘れ物しない」と意気込んでいった息子。しかし、今回は違う音読の教科書を持って帰ってきてしまいました。あれ、罰則は全然効いてない?ゲーム禁止という命令をして、息子に恨まれる事をして、それでも効いていない。もはやモヤモヤでしかない。私の行動は間違っていたのか…

ルール作りは子どもと話し合って決めよう

そもそも今回は、私の怒りと焦りの感情に任せてルールを勝手に決めて施行しました。パートナーである父親とも話し合わずに、「忘れ物をしたらゲーム禁止」という強固なルールを家族の同意なしに決めた行為は間違っていたと思います。

子供に言っていたことが間違っていたら、面倒くさがらずに、説明すること。

犯罪心理学者が教える子どもを呪う言葉・救う言葉 (SB新書) 出口 保行: 本


子育ての方針を決める時は、家族会議をする。今回でいえば、いかに「忘れ物」が大変なことなのか説明して、みんなで意見を出し合う。細かなルールを決める。必ず子供の提案にも耳を傾けることが大切だったのかもしれません。

「ママ、忘れもの、2連続したら、ゲーム禁止にしてほしい。1度目は許して欲しい。」

学童の帰り道。息子の本音


そんなお願いを息子から学童の帰り道にされました。「ルールを変えたら甘すぎる」と思い、心を鬼にして「だめ」とだけ答えたけど、「どうしてだめなのか」理由も詳しく説明しなかったし、息子の意見を全く聞かなかった。これでは息子は「僕の意見は受け入れてもらえない」となり、今後は意見することもなくなっていくことでしょう。そうやって、ボタンの掛け違いが、これから大きくなって、取り返しのつかないことになってしまいそう。

今週末は家族会議「忘れ物撲滅委員会」を設置して家族で我が家の新ルールを考えてみようかなと思います。言葉にするのは大変で面倒だけど、親の「決定」だけを伝えるのではなくて、そこに至った過程を、わかりやすく話していけたらなと思います。

この方法が親として正解かどうかはわかりません。ひとつの考え方として、どなたかのお役に立てたら幸いです。ご意見ご感想はコメント欄にお待ちしています。


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●目次
はじめに 法務省で出会った1万人の犯罪者たちに学んだこと
序章 「よかれと思って」は親の自己満足
第1章 「みんなと仲良く」が個性を破壊する
第2章 「早くしなさい」が先を読む力を破壊する
第3章 「頑張りなさい」が意欲を破壊する
第4章 「何度言ったらわかるの」が自己肯定感を破壊する
第5章 「勉強しなさい」が信頼関係を破壊する
第6章 「気をつけて!」が共感性を破壊する
終章 子どもを伸ばす親の愛情

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