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ブームは大体突如始まる

カレーは食べても3ヶ月に1回程度だった。なんなら、10代までは割と苦手な献立だった。それが一昨年の秋ごろ、一変する。知人に教えてもらった、下北沢の茄子おやじの欧風カレー。これがどストライクで、わたしのカレー人生が26歳にして始まった。

カレー素人なので、とりあえず食べログ百名店を網羅すべく、オットと休みがかぶった日に片っ端から食べに行っている。どんなに並んでいようとも、食べたいカレーには抗わないのが暗黙のルールだ。

今日は吉祥寺のまめ蔵に足を運ぶことに。このまめ蔵、私がカレー狂になるきっかけを与えた茄子おやじの店主がアルバイトをしていたという。つまり、茄子おやじのルーツともいえるお店なのだ。

11:00開店のお店に、11:20頃到着。待ちは6組ほど。紫外線を浴びながら、じっとその時を待つ。モンゴル出身力士、逸ノ城の電撃引退に驚いたり、吉祥寺の器屋さんを調べたりしているうちに、あっという間に店内に案内される。時計を見ると11:50。カレー好きは私を含め、暇のつぶし方を心得ていると思う。

可愛いメニュー。表示。
こちらもかわいい。

野菜も豆も肉も!という欲張りさんのための、スペシャルカレーを注文。お肉はチキン。ご飯は少なめで。福神漬けとらっきょ2種盛もつけてもらう。まめ蔵サラダも気になるが、今日はお金とお腹の都合上、断念。
調子に乗ると忘れがちになるが、ただの体調が悪い安月給ハケン社員なのだ。慎重に生きる必要がある。

これが、まめ蔵のスペシャルカレー。この完璧なビジュアル。この一皿から、茄子おやじ店主は間違いなくこの場所にて経験を積んだということが感じ取れ、やんわり感動。

早速一口。想像より優しい味わいに少し驚く。その見た目から、無意識に茄子おやじの味を想像してしまっていたわたし。茄子おやじとはまた違ったカレーが、そこにあった。

ホッと安らげる感じと繊細さが相まったカレー。食べるたびにまたその魅力に触れたくなり、一口。食べだしたら止まらない系である。口に運ぶたびよく噛み締め、最後まで走り抜けた。

ちなみにこれが茄子おやじのカレー。前述の通り出会いは一昨年。そこから5、6回食べた。フルーティで濃厚な味わいが本当にやみつきになる。カレーは何十店舗も食べたが、中でも茄子おやじの美味しさは驚きだった。

食べ物を食べてびっくりするという体験は、なかなか貴重と思う。新たな驚きや発見を求め、オットとカレーを食べ続ける。まだくたばっちゃいられない。カレーは間違いなく、体調不良のわたしの、生きがいの一つになっている。

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