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映画感想記。『ミスターガラス』に見る現在の私達へのメッセージを読む※ネタバレ回避

※この記事はネタバレはしていませんが、内容を想像することができてしまうかもしれません。ご注意ください。

こんにちは!とうふです。

映画『ミスターガラス』を観て参りました。
もう……衝撃と余韻が……すごい。

すごいんです。3部作の完結編になっているんですけど、1作目は18年前の『アンブレイカブル』という映画です。↓wikiから
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%96%E3%83%AC%E3%82%A4%E3%82%AB%E3%83%96%E3%83%AB

18年越しの続編!?というところでまずびっくりしたし、1作目の後2作目があったことも知りませんでしたので、更にびっくりでした。
スプリット』です。配給会社が変わって1作目との関連をうまく宣伝できなかったとかなんとか。↓wiki
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%97%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%88_(%E6%98%A0%E7%94%BB)

『アンブレイカブル』は家にDVDがありまして、中学生のときに観ていました。
今回『ミスターガラス』を観るため前2作を予習したのですが、ブルース・ウィリスが世界一かっこいいおじさんだと私が思うようになったのはこの作品のおかげだったということを思い出しました。
ちなみに私の姉がサミュエル・L・ジャクソンを見ると悪役だと思うようになったのも、この作品のおかげだそうです(笑)

映画が素晴らしいのは勿論ですが、ものすごく現代の私達へマッチしたメッセージ性を(勝手に)感じましたので、紹介させてください。

この映画、これでもか!これでもか!!!という、人間への問いかけが畳みかけるようにやってくるんですよ。

あなたは何者なのか。
あなたは一体誰なのか。

ってそれはもう詰問みたいに。

圧倒的な圧力を持つメッセージで“自分”というものが引きずり出される映画です。

苦しい。痺れる。ぶん殴られる。
だけど同時に、こんな風呂敷見たことないってくらいの、大きな愛で包んでくれる。

映画の感想はネタバレありで語りたいタイプなのですが、あまりに強烈なメッセージと、とにかく早く映画観て!!!(上映期間短そうなの!)という気持ちから、今回はネタバレなしで頑張ります。

映画の題材は、平たく言うと“ヒーロー”になるんでしょう。
『ミスターガラス』では、超越した能力を持つ3人を精神病院へ隔離し、カウンセリングという名の“矯正”を行う、というのが大まかな流れです。

公式での表現をそのまま拝借しますと、
不死身のダン。多重人格のケヴィン。超頭脳のイライジャ。
の、3人です。急に驚くほどチープになったけど公式に書いてあるから!ね!

この3人を精神科医のステイプルが、「ヒーローコミックな妄想はやめて、自分を普通の人間と認めましょうね~。」と語りかけるわけです。そうじゃないとここから一生出られないぞ~、と。
(関係ないけどこのステイプルがエミリー・ブラントの別種に見えてしまうんですがどなたか共感してくださる方はいらっしゃいませんか。)

これとてもよくわかりますよね。
出る杭は打たれる。日本では特にそうだと思っていたけど、きっと海外でもそんな大差ない。映画とかドラマ見る限りでは。
良くも悪くも目立つと攻撃をされます。その分支持もされるけど、人間明るいものより暗い方が記憶に残りやすいようになってます。批判されたときにメンタルがすぐにボロカスのようになってしまうことはよくあることですよね。

この出る杭は、ヒーローだろうとヴィランだろうと同じだよ。というのが『ミスターガラス』ではしっかり描かれていたと思います。

ただ、悪には裁かれる場所を設けてある。というのがミソです。
悪いことしたら罰されますよ~。というのは私達の脳に染みついてますけど、

私達の基準から外れたことは善だとしてもダメ”。

とされていることを、知らされずに大きくなっていくことって多いと思うんです。うまーくそう見えないようにされているけれど。
そう思うと、やったら罰があるよ。という“”よりも、やる前から打っとく。という点で、“”を行うことの方が難しいとも言えます。

善と悪ってあるんでしょうか?
ほんとうにそれは存在するの?

『ミスターガラス』を観ていると、普段考えないようにしていたところの疑問にも、光を向けられます。

私達の中の善悪は、一体誰が決めたのか。
そのからくりを知るとき、私達がいかにシステム上の価値観を刷り込まれて育っているのかが、はっきりと感じられるようになります。

先日、1月21日には獅子座で満月がありました。
アメブロのほうで占星術の記事も書いております。一応貼る。
https://ameblo.jp/bodymakemagic/entry-12434558324.html

占星術では星の動きを意味づけて、宇宙の声を読み取ります。……って書いたらめちゃ怪しくなってしまいましたが、私の場合はそれを利用して自分に向き合ったりしています。
このタイミングで私達の生活の何を見直し、どこに目を向ければいいのか、そのアドバイスをもらえる感じです。

21日の天体図から読み取ったものをまとめると、

もう必要ではない習慣など、終わらせるもの。要らない既成概念を手放す。
そして新しい、まだ見ぬ自分を目覚めさせ、現実的に動き出すこと。
その自分とは己の中で爆発したがっている“変態性”であり、“変態性”とは真のあなたの“カリスマ性”を示す。

これだけ書くと怪しいな!(笑)
まあいい。進めてみます。

これって何を言ってると思われますか?

ずばり。既存のシステムの崩壊です。

現在の社会の成り立ち方に、疑問を感じている人はとても増えたと思います。考えれば考えるほど、変な仕組みばかりが残っている気がする。
しかし、それも気が付かないときは特に疑問にも感じないものです。

良いと言われているから食べて、体によくないと言われているから避ける。実際に試したこともないことを、どこかで目にした、耳にした情報から判断し受け入れ、自然と生活に取り入れています。
結婚はしたほうがいい。貯金はあったほうがいい。大学は出たほうがいい。

それがシステム上の価値観と表現させてもらったものです。

今ってそこから抜け出す人が増えてきましたよね。どんどん増えてる。
何かが変だ。そう気が付く人が増えてきて、今まではそれで成り立っていたものが、成り立たなくなってきています。

現代の社会というピラミッドが崩れます。

もしもあなたがピラミッドから抜けようとしている人であるなら、崩れないようにあなたを必死に抑えつけようとする人が居るでしょう。

でも構うもんか。なんです。構わないでください。自分で決めましょう。
それでいいんです。
今のあなたに、自分を信じること以外、必要なことはない

そう伝えてくれるのが『ミスターガラス』だと思います。

作中で、こんな風なセリフがあります。
サミュエル・L・ジャクソンさんが言うんです。

目覚めるときだ。」

私が満月の意味を読んでいて一番最初に浮かんだメッセージも、“目覚めよ。”でした。

社会の中で生きる自分を、真っ向から見つめるときです。
妄想上の自分に別れを告げ、実際に理想へと足を向けるタイミングです。
私達にその準備はもう出来ているし、その力も十分にある。

そうして目を覚ましたとき、気が付くことがあります。

“自分の中の出る杭を抑えつけていたのは、自分自身だった。”

親でも、友人でも、先生でもない。社会のルールでもない。
それを鵜呑みにして、誰より自分自身を抑えつけていたのは、自分です。

カウンセラーのステイプルが言う「自分が特別な人間ではないと認めましょう。
これは誰よりも、私達が自分達に向かって投げかけている言葉ではないでしょうか。

また作中でサミュエル・L・ジャクソンが、ブルース・ウィリスに言う言葉があります。これは予告編にも出ているので、そのまま書きますね。

始まったよ。デイビッド。
君の全潜在能力を求める者が居る。
君は陰で隠れているべきじゃない。

これも私達が、私達自身に言っている声だと私は思います。

自分自身を社会の基準で善と悪に振り分けることをやめるとき、普通であろうとするのをやめるとき、必ずあなたを求める人が出てきます。
それがパートナーであったり仲間やファンです。

つまりヒーローとは、特別な人間のことを指すのではない。
本来の自分自身を100%受け入れた人が、ヒーローだ。

私も自分のヒーローで居たい。
『ミスターガラス』を観てそんなことを思った私でした。

まとまりないけど書き直せないからこのまま上げるぞ!
映画自体のネタバレあり感想はまた別に書きたいです。単純に性癖に突き刺さる映画でした。最高に好き。

ここまで読んでくださった方、ありがとうございました!


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