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「たったひとつ」に特化する強さ

無印良品の「駅の時計」を愛用しています。
手のひらに乗るミニサイズです。

正確な時刻が知りたいならスマホを見ればいいから、長針と短針の位置で大まかな時刻が分かれば十分、という考えのもと。
シンプルな見た目と、こぢんまりした存在感のかわいさに惹かれて購入しました。
秒針の音は気にならない人間なので、自室の机のそばに置いて愛用しています。

これを使い始めて気付いたんですが、デジタル時計だと、表示されている数字が見えないと意味をなさないんですよね。

いや何を当たり前のことを……と言われそうですが、私は裸眼の視力が両目とも0.1以下なので、数字は見えなくても長針と短針の位置なら分かる、ということが少なくないんです。
「時刻が知りたい」という欲求に最大限応えてくれる置き時計は、私にとってはデジタルではなくアナログだった。
実際に使ってみたことで、初めて得られた気づきでした。


先日、その「駅の時計」が止まっていました。
電池を交換しなければ……とは思ったものの、気付いた時点で疲れすぎていたので、

・電池を交換する
・117に電話をかける
・時刻を確認しながら、針を調節する
・電池を捨てるための準備

という諸々の作業へと挑む気力が湧かず、明日がんばろうと思ってそのまま就寝。

次の日も何となくそのままになり。
さらに次の日、ようやく気合いを入れて手に取ったら、よりによってストックの無いボタン電池という事実が判明。

・電池を買いに行く

のタスクが加わったことで、より負荷が上がってしまいました。


結果的には、気持ちにも気力にも余裕のある週末にようやく交換できたので、今は部屋に置き時計のある生活へと戻っています。
ただ、そんな感じで五日間ほど「置き時計のない生活」を過ごしたことで、改めてその必要性を感じました。

置き時計が無いと、時刻を確認するには、スマホかパソコンの画面からになります。
noteを書いていたりYouTubeを観ていたりなど、もともとパソコンを開いているなら問題ありません。
ただ、本を読んでいる時だと、たとえ画面の決まった位置で時刻表示を確認するだけであっても、その時点で集中力が途切れる感覚があるんです。

あと寝る直前のように、スマホやパソコンの液晶画面を見たくない場面だってある。
(電池を交換して置き時計が復活するまでは「今何時かな、いいやもう寝よう」と電気を消していました)

「時刻を確認する」という、たったひとつの機能に特化したアナログ時計。
しかしその「たったひとつ」こそが必要なんだ。
と、現物が無い期間を通して実感したわけです。


というわけで今は、腕時計が欲しいなと思っています。
スマホがあるから要らない派だったんですが、経験と実感を経て「たったひとつ」に特化したものを持ってみたいなと。

なんて書いているうちに、そういえばオリビアバートンの腕時計が欲しいと思っていた時期があったっけ……とも思い出したり。
今の今まで忘れていたのに、記憶って不思議なものです。

(以前は文字盤全体が花柄の華やかなものが欲しかったんですが、今はこういうシンプルで美しい見た目に惹かれるかも)

時代に逆行している気もしますが、それよりも自分の心地良さを優先したいものです。

お読みいただきありがとうございました。
今日も良い日になりますように◎



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